カテゴリ:表現規制とかそんなの
せんだっての大晦日、やはり紅白歌合戦を観た。
あいかわらず紅組白組の勝ち負けに固執。視聴者や歌手が全く興味をもっていない部分に執着した構成演出で、自ら紅白歌合戦の商品価値を落としているNHK。 私は紅白に「いいパフォーマンス」を期待しているわけだが、それがあったのは美川憲一、DJ OZMA、和田アキコくらいであったか。 NHKがステータスを下げ、観客の数や質でも大箱のコンサートの方が緊張を強いるようになっているわけで歌い手のテンションも「紅白だから」的なハレ感が薄れている。 このままでは、もうお役御免ってなことになるぞ紅白よ。 美川憲一は『さそり座の女2006』として、往年の持ち歌をヘビーメタルにアレンジし、それ向けにゴシックな演出をした。ヘビメタゴシックが「2006」なんだ! 小林幸子との衣装対決っつーつまらんアングルを巧みに躱した判断。まさかなあ、あの歌謡曲がヘヴィーメタルになるとけっこう面白いとはなあ。巨大な衣装を「人」が動かしているんで、動きが単調にならないという。小林幸子の衣装が、壊れたロボットのようにギゴギゴ動いてたのと比べて、美川の衣装は、えーと、間が埋まってた。ゴシックアレンジの歌とフィットしてた。 和田アキコは、あいかわらずウザかった。自己を「歌手」と規定している彼女である。歌はもうリキが入っちゃってぶっちゃけ力んでて、もうなんつーか、お腹いっぱいです。持ち歌じゃない曲を唄うときっと面白いよ。 で。 DJ OZMAですよ。 抗議が700いくらだって? ばっかじゃねーの。 本番前よう、北島三郎とDJ OZMAで「パンツ脱ぐ、許さない」の論争が報じられたではないですか。こりゃ明らかに話題作りで、NHKもグルになった口プロレスに決まってンだけど、なんでか悪者はDJ OZMAだけみたいになってるしさ。NHKの言う通り、ダンサーが衣装を脱いでビキニになるだけだったってんならさ、生肌の露出度はビキニの方が高いわけでさ。ビキニは良くて宴会用ボディスーツがイカンというのは、NHKの倫理基準を疑うね。わかってたんだろ? カメラは面白がってズームで抜いてたじゃん。紅白のリハの厳しさは有名だし、NHKが知らなかったはずはねえだろ。 紅白においては、氣志團ではイキ切れなかったセロニアスもDJ OZMAではうまく乗れて、狂ったような宙乗りの速度など大爆笑モノの乱痴気ぶりで、アレより遅かったらちっとも面白くなかったわけですから、極めて計算され注意深く展開されたエンターテインメントだったと思うのだ。あの宙乗りは、すげえ笑った。ビル破壊の鉄球みたいだった。 それをだ。 抗議するたぁ、無粋も無粋。 見るからにボディスーツだろ。あんなのワハハ本舗だろ。 「脱いでビキニ」じゃただエロいだけで、全然面白くないんだから、脱いだ以上はハダカに見えないと演出的に意味がない。ビキニになるんだったら、「脱ぐ」というアクションはむしろ不要なのだ。 「子供が見てた」って、んなガキはもうとっくに八時過ぎてんだから寝せろや。 大晦日の夜に、わざわざ電話で抗議するようなヒマな連中なんだからロクなモンじゃねえんだろうが、そういう奴らはテレビの観方を知らねえバカなんだから、相手にしなくていいんだっつの。なんでバカのレベルに合わせてエンターテインメントの質を落とさなきゃいかんのだボケ。電話して、他人にストレスをぶつけてえだけの迷惑な連中ですよ。 で、NHKなんだけど。 DJ OZMAに罪をかぶせて逃げたやり方もどうかと思うが、この受信料だ横領だなんだってときに、紅白の勝ち負けなんつう誰一人興味を持っていない部分に「ワンセグ審査員」なる珍妙なワクをもうけてまして。 ワンセグ受信は、受信料を払っていない。今んとこ徴収する予定も無いらしいし。 受信料払ってなくても、審査員ができる紅白。受信料で製作されている紅白。放送法の空洞化を進めるNHKの意図はなんだ? ワンセグ審査員の設定は、開き直りと取っていいのか、ワンセグから受信料を取りたいという橋頭堡なのか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.01.09 00:47:11
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