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戦国ジジイ・りりのブログ

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2013年06月11日
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カテゴリ:江戸めぐり
修性院のすぐ先にあるのが、法光寺。(場所はこちら


      日暮里・法光寺3


門の手前には、これがあった↓。


      日暮里・法光寺2



 【慰霊碑由来

  ノモンハン事変以来終戦に至るまで陸軍少年飛行兵として戦野に赴きし者
  約4万5千にして空陸海に散下せし者数うるに限り無し
  依って生存者遺族有志等相い集うて慰霊の誠を捧げんとして是を建立す
  行き交う人々心あらば一遍の回向を賜らんことを】
  (慰霊碑隣の解説より)


1970年だから、戦後だいぶ経ってから建立されたものらしい。
手を合わせてから中へ。


   
      日暮里・法光寺4



境内はそう広くはない。

日照山法光寺は通称・富士見坂法光寺。
慶安3年(1650)赤坂に開基。
四谷坂町へ移転、その後明治期に入ってから現在地へ移転したとのこと。
ここには尾張柳生家の墓があるらしい。


   
本堂は宝形造・・・一見、本瓦葺っぽいけど、ちょっと違う。
私が境内に入った時、屋根に沢山カラスが止まってて
面白い光景を造り出していた。

本堂に近寄ったら1羽、また1羽と飛び立ってしまったが、
それでも肝の据わったのが2羽だけ残ってくれた↓。


      日暮里・法光寺5


おっしいな~、右端にもう1羽残ってくれたら完璧だったのに!(笑)


本堂の蟇股・・・の役目を果たしているもの↓。


      日暮里・法光寺6


木鼻はこんなの↓。


      日暮里・法光寺7



      日暮里・法光寺8



これが寺紋かな?↓


      日暮里・法光寺10



留蓋~↓。


      日暮里・法光寺12



おお、これはカッコいい・・・
火焔立つ宝珠、とでも言うのかな?



法光寺のすぐ隣には、南泉寺がある。
ここは、ちょっと楽しみにしてたんだよね~。
なぜかというと、これがあるからなのだ。


 【美濃遠山氏の聖観音(南泉寺)

  山号を瑞応山と称する臨済宗妙心寺派の寺。元和2年(1616)徳川家から
  境内3200余坪を拝領し大愚が開創した。その後、将軍家光・家綱に仕えた
  老女岡野の遺言により貞享3年(1686)朱印地30石を賜った。

  本堂内の木造聖観音立像は、美濃遠山氏の念持仏。厨子に遠山氏の家紋、
  「遠山家 息心庵本尊、正観音菩薩、安政四年丁巳七月十日」の銘がある。
  上半身等に江戸期の補修が加えられているが、鎌倉期の作と推定される。

  その他、善光寺式阿弥陀三尊の一部と思われる銅造菩薩立像を所蔵。
  境内には、菅谷不動、講談師松林伯円の墓等がある】
  (現地解説板より。漢数字は戦国ジジイが変換)


これね、所蔵はしてても、たぶんふらっと行って
つるっと見られるようなもんじゃないと思うんだけど、
もしそうだったとしても、この美濃遠山氏の観音様(荒川区登録文化財)を、
拝観できるか聞いてみようと思ってたんだよね。

で、楽しみにしてた訳ですが・・・
まず、青雲寺に続いて今日2つめの臨済の寺だな。
こんなとこに臨済の寺があるってのがまず(私には)驚きだったんだけど。



日暮里界隈の寺社は、今はそんなに有名じゃなくても
著名人とのゆかりを持つ歴史のある寺が結構あるんだけど、
こちらもなにげに立派な歴史をお持ちです。


まず、開山は大愚和尚。
元和2年というと、秀忠の時代ですね。

石高は30石。それと共に寺紋に葵を拝領。
妙心寺輪番住職を勤め、格の高い紫衣と宮中への参内を許されていた。
徳川家の信仰と庇護を受けたことにより、寺格はかなり高いものであったようです。


中興開基は老女・岡野。
老女ったって、バアさんのことじゃないですよ泣き笑い

徳川家光・家綱の3代・4代将軍に仕え、化粧料として300石を賜った。
岡野さんは延宝4年(1676)7月13日に73歳で亡くなったが、
遺言により朱印30石を南泉寺へ寄進したという。
岡野さんの墓もこちらにあるそうな。


「新編武蔵風土記稿」による寺宝は、

 厳有院殿(徳川家綱)御書一軸。達磨を書かせ給ふ。
 朝鮮国王所持扇一本。象牙の平骨にて人物山水等を彫刻す。小骨10本は加羅なり。
 地紙惣金表面に山水、裏面に梅鳥を墨にて書く。

を延宝年間に拝領したとある。



さて、そんな歴史を踏まえながら中へ入ろうとしたら、
門の外にはこんなのがあった↓。


      日暮里・南泉寺



お、おお・・・!
交通安全・火の用心、どちらも大事なことだよな、うん・・・

渾身のパンチを軽くかわされた感がなきにしもあらずだけど、
気を取り直して中へ。


      日暮里・南泉寺3



ほう・・・
どこも境内は綺麗にしてるな~。 
しかし、やはり立派な唐破風の玄関が目をひく。


      日暮里・南泉寺5



      日暮里・南泉寺6



      日暮里・南泉寺7



おっ!葵の紋はっけ~ん猫 


      日暮里・南泉寺8


ただ、葵は葵でも「家紋大全」によると
これは「松平三つ葵」って紋らしいな・・・

けど、将軍家の「徳川葵」にも変遷があるらしく、
後期のタイプともよく似ている。

ま、いずれにせよ徳川家から公認された寺紋てことだよな。


あと、大きくはないけどなかなか立派な灯籠があった↓。


      日暮里・南泉寺10


「松桂院殿石灯籠」って刻んである。
年月日の部分を撮らなかったし、「松桂院殿」がどなたなのかはわからないんだけど、
名前からして身分のある方の寄進なんだろうな。


さて・・・境内をひととおり見終えたので、
美濃遠山氏の聖観音(てか、家紋入りの厨子が見たかったんだけど)を
見せていただけるか尋ねようとしたものの、
境内に拝観者は私1人だし、お寺の中もし~~~んと静まり返っている。

お留守かな・・・
いや、中に誰かいたとしても、これだけ静かな中をピンポンして邪魔するのも
なんかためらわれたので、やっぱり声をかけるのをやめた。




南泉寺を後にして、今度は東の高台の方へ向かう。
たしかこの道を上がってったんだと思います。


ここは「富士見坂」。
綺麗にタイルが敷き詰められてるだけかと思ってフツーに坂を上がりかけて、
ふと気がついて数歩戻ってみた↓。


      日暮里・富士見坂



おお、このタイル、富士山をモチーフにしてるんだ!!
そっか、富士見坂だもんな~。

で、先に進もうとしたら、法事のようなカッコをしたバアさん・・・
いへ、初老の上品なご婦人に声をかけられた。
あ、「上品な」ってのは別に取ってつけた訳じゃなく、
ホントに品のよさそうな人だったからでね(笑)。

そのバアさんも途中まで同じ方向に行くらしく、
話をしながら・・・もとい、一方的に話をされながら
一緒に富士見坂を上がっていった。

まあ、このバアさんが口グセなのか

「あなたね~」

を連発する人で、ちょっとイラッとしちゃったんだけど、
この辺の出身の方で茨城の方へ嫁に行ったらしい。

ついでに卒塔婆を抱えてる謎の人達のことを聞いてみたら、
この日は施餓鬼(せがき)の日だったらしい。
なるほど、それであちこちで卒塔婆を担いでる人達がいたのか・・・

このバアさんは、私がよほどバカな物知らずに見えたのか(否定はしませんが)
色々ウンチクを披露してくれた。
その中で、

「あなたね~、日暮里の地名の由来を知ってるの?」

って言うから、いくつかある地名の説の中でいちばんメジャーな

「ええと、日が暮れても見飽きない
日暮らしの里から来てるって言いますよね」


って答えたら、

「違うのよ、あなたね~」

って話し始めてくれたんだけど、何て言ったんだっけか・・・(←やっぱりバカ泣き笑い

確か、どこかからちょうど日が暮れる距離の場所だって言ってたような?
江戸城?
いや、江戸城から日暮里まで1日もかかるワケないよな~。


富士見坂は途中からかなり急になる。
バアさんは話づめだったからかなり息も切れたんじゃないかと思うんだけど、
それでも口は休めなかった。

私も、耳は傾けながらも周りの観察と撮影は休まない↓。


      日暮里・富士見坂2


おお、これにも真ん中に富士山があるぞ。


日暮里の地名の由来としては他にも、
太田道灌さんが新しく堀を掘ったことから「新堀」と呼ばれ、
それが日暮里に転化したって説もあるんだけどね。


そんなで2人で息を切らせながら坂を上がり、
私はここからまた寺社めぐりが続くので、
これから帰るというバアさんにお礼を言って別れた。

ちょっと口調はイラッときたけど、
自分の生まれ故郷に愛着があって色々教えたかったんだろうな~と
バアさんの背中を見送りながら思った。


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最終更新日  2014年01月04日 21時09分49秒


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