カテゴリ:グルメ・旅
今回は先日訪れた江戸東京たてもの園のご紹介をさせて頂きたいと思います。
小金井公園内の広大な敷地内に平成5年にオープンした江戸東京たてもの園。 江戸期から昭和初期にかけての文化的価値が高い建物が園内に30棟展示されています。 公園内を進んでいくとビジターセンターが見えてきました。 この建物は皇居の旧光華殿を移築したものなのだそうです。 (※旧光華殿:1940年(昭和15年)に皇居前広場で行われた紀元2600年記念式典の ために仮設された式殿[江戸東京たてもの園パンフより]) ジブリの立体建造物展が開催されていました。 「風の谷のナウシカ」から「思い出のマーニー」まで歴代の作品に登場した制作時の 資料や建物の立体図が展示されていました。 ジブリファンには堪らないラインナップだと思います。 当初、開催期間は12/14までとなっていましたが、大好評につき、2015年3月15日まで 開催期間が延長されたそうです。 古き良き日本建築の建物が並ぶセンターゾーンの一角にある高橋是清邸へとやって来ま した。 暗殺されたとされる2階の十畳間には高橋是清の写真が展示してありました。孫娘を 抱いて優し気に微笑む表情が印象的で戦前を代表する政治家の素顔をほんの少しだけ 垣間見ることができた様な気がしました。 是清邸の前のベンチでひと休み中に撮った一枚。 誰が並べたのでしょう?トトロの仕業かな?(笑) 東ゾーンに進んでいくと、明治から昭和初期の下町風情を感じさせるレトロな町並みが 見えてきました。 路面電車が走る当時の山の手の町の雰囲気が伝わってくるようです。 このエリアでは商店や商家が復元されていて建物内に商品の陳列や生活の品々が展示 されていて当時の人々の暮らしぶりがうかがえます。 このエリアの一番奥にある銭湯、子宝の湯へとやって来ました。 当時の東京の建物を代表する銭湯で、寺社や城を思わせるような唐破風の建築様式です。 折上格天井を始め、建物内も匠の技の粋を感じる趣向を凝らした造りとなっています。 どことなく懐かしい銭湯の雰囲気がいいですね。 西ゾーンへと足を運んでみました。 このエリア入り口には洋風及び和洋折衷的な建物が並んでいます。 デ・ラランデ邸です。 元々、平屋建ての洋館だったものを明治43年頃にドイツの建築家ゲオルグ・デ・ラランデ が現在の3階建ての建物へと増築したそうです。 館内は暖炉あり、開放的なテラスへと続くリビング有りで当時のこの建物の存在感は如何程か と思える佇まいでした。 その後、所有者が何度か変わっているそうですが、一時、三島海雲(カルピスの創業者です) も住んでいたと解説されていました。 この建物は1999年まで新宿区の信濃町に建っていたものを移築したものだそうです。 こちらは前川國男邸です。 今回、見学を楽しみにしていた建物です。 1942年(昭和17年)に品川区上大崎に建てられた前川邸。 和の要素をベースにしながらも西洋建築の要素も多分に含んだ建物となっていると思います。 広々としたリビングを吹抜けにして、南側の開口部へ向け広い窓を取るなど現在の家づくりで 見られる手法がふんだんにこのコンパクトな家には詰まっていると思います。 生活空間の動線も効率的に配置されていたりと合理的な側面を持つ一方で、リビングや各居室 など、生活を通じて温かみを感じるような空間設計になっているようにも感じました。 半世紀以上も前に、しかも木造建築でこれだけの建物を設計してしまうという点においても 先進性の高さを感じました。 前川氏はモダニズム建築の旗手として戦後の日本の建築界をリードしたと言われています。 また生涯を通じて職能と職業倫理の確立に力を注いだ建築家として評する人も多いようです。 本質の理解に努め、あるべき理想を追求していくという姿勢は日本犬保存の道にも通ずるところが あるようにも思えてきますね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.12.28 00:52:47
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