もう仕事始め?…(1/3)
我が家の初鍬(くわ)入れ 「仕事始め」とは、一般には官公庁や企業の初出勤をいうようです。会社員や公務員は年始休業が1月3日までで、4日が「仕事始め」なのです。(今年は4日が日曜日で5日が仕事始め) しかし昔は、商業や運送業の仕事始めは1月2日に「初荷」として行われていました。「初荷」の旗(幟=のぼり)を付けたトラックが町をゆく風景は正月の風物詩でした。定番の風物詩が好きなTVや新聞も取りあげないところをみると、今はもう「初荷」の行事は消え失せたのでしょう。 農家では1月2日に「初鍬入れ」や「初山」を行っていました。私が小学生の頃、父が1月2日にナタを持って山に入り、ちょっとした山仕事をしていた記憶があります。これは「初山」ですね。1月2日に山に入ると、その1年間縁起がいいのだと聞いたように思います。 もう、こんな風習や言い伝えも消えてしまいました。経済の高度成長期、生産から消費のサイクルが拡大し、かつスピードアップするなかで、古いものが忘れ去られていったのです。 今日は1月3日ですが、我が家の庭の片隅にあるミニ菜園で「初鍬入れ」をしました。「これは何の苗?」(段ボールを開けると、ビニール袋の中に「なまはげ」のひげのようなものが入っていました) 正解はアスパラガスです。苗と言えば緑の茎や葉を連想しますが、箱を開けても緑色はどこにもありません。アスパラガスは寒冷地を好み、秋から冬にかけては休眠するそうです。だから、この時期の苗はこんな形で売られているのですね。「植え付け」(畑土を40cmほど掘り下げ、根を拡げて株をまわしながら土を入れて植えていきます) 春には芽が出てくるはずですが、今年の苗がすぐ収穫できるのかはわかりません。10年前くらいに植えた株が1株だけ生きています。今回はその脇に5株買って植え増したのです。「植え付け終了」(株間は50cm以上、右から2番目の株の次の株が10年ほど前からの古株です) 株が埋まるよう5cmほど覆土するようにと説明書に書いてありました。このままの状態で雨が降れば土が締まって株が沈んでいきますから、その時点で土寄せと覆土をしようと思います。 万事がそうなのですが、菜園も思いつきでやっています。苗が5本で3,600円。土作りのための苦土石灰や腐葉土、科学肥料が1,500円くらい。合計約5,000円で運動をさせてもらったと思えば、安いものかもしれません。 我がミニ菜園は50cmほども掘ると宅地造成時の真砂土になります。真砂土の部分にも腐葉土を入れるように掘るのは結構な重労働で、普段使わない筋肉を使うので腰も痛くなります。 「あたた、こしいた(腰痛)!」 ともかく、今日が今年の「初仕事」でした。