真央ちゃんに望むこと。
今シーズンの真央ちゃんのSP、「シェヘラザード」だそうですね。いや、正直すごくビックリです。全く予想だにしていませんでした。っていうか、最近私キム・ヨナの「シェヘラザード」に嵌ってて、毎日一度は必ず見ていたので、そういう事情もあって尚更ビックリです。「シェヘラザード」かぁ・・オリエンタルな香りのするプログラムって、真央ちゃん初めてだよね。まぁ振付さえ嵌れば凄く合いそうではあるけど、問題は振付だな(笑)。タラソワさんの振付って、真央ちゃんに合うように振り付けて下さるんじゃなくて(ローリーさんのように)、真央ちゃんの方が振付に合わせなきゃならないから。相変わらず要素てんこ盛り!の「シェヘラザード」になるんでしょうか?ゆったり、優雅なプログラムでこそ、真央ちゃんは輝くし、観客も魅せられる、ってことは「ジュピター」見て実感したので、そういう路線でずっと行って欲しい、というのが本当のところだけど、「シェヘラザード」なら、少しは期待出来るのかな?どうか真央ちゃんに合う、素敵なプログラムとなっていますように!それにしてもヨナの「シェヘラザード」にぞっこん嵌り中(笑)の私にとっては、今回のニュースはタイミング的に凄いビックリでしたよ。ヨナが世界女王に輝いた「シェヘラザード」。ヨナのとんでもなく豪快なジャンプ(正に「ジェットコースタージャンプ」!)と、卓越したスケーティング技術と、あの彼女一流の演技力、それら全ての要素が素晴らしく調和した名プログラムだと思う。あのプログラムはヨナが演じたからこそ輝いた作品。他の選手が演じたら、それこそ「スカスカ」で目も当てられそうにないかも。氷上を自らの色に染めてしまえるヨナだからこそ、の作品。彼女を見ていると、「演じる」ことの出来る選手というのはやっぱり強いな~、と思う。「魅せる」競技であるフィギュアスケートで、それはもの凄く大きな「武器」となるのだ。そう思った時、「演じる」ことの出来ない真央ちゃんのことが、もの凄く「勿体なく」思えてくる。例えば「ジゼル」なんて、それこそ本当に真央ちゃんにピッタリなのに。ジュリエットなんかもそうだ。彼女にもう少し「演技力」があれば、もっともっと表現の幅が広がるのに、本当に勿体ない、と思ってしまう。天性の「表現力」とは違う、努力して研究して身に着ける「演技力」。役に成り切る、役に入り込める「力」があったら、真央ちゃんはとんでもなく凄いスケーターになれるだろうに・・フィギュアスケーターという存在は、アスリートであると同時に、「表現者」であることも、求められていると思う。真央ちゃんの天性の「表現力」は凄い。この素晴らしい「表現力」に、更に「演技力」が加わればどんなに・・・とどうしても思ってしまう。「伝えたい!」「表現したい!」という「思い」は、思い切って言い切ってしまえば「私を見て!」、「ねぇ、見て。私って凄いでしょ!」っていうある意味「自意識」だと思う。真央ちゃんにはそれがないんだろうな。「自意識」を押し付けられる、見せつけられることがない真央ちゃんの演技。「素のまま」の真央ちゃんの演技。素が本当にピュアな彼女だから、だから何を演じても清らかな世界「しか」創り出すことが出来ないのだろうな。そしてファンもそんな真央ちゃんだからこそ大好きなのであって、別に「演じる」真央ちゃんなど見たいとも思わないんだろうな。少し前までは私も、真央ちゃんは真央ちゃんであって、素のままで得難い個性の持主なんだから、別に演技力なんて必要じゃないんだ、って思ってた。素のままでいい、天性の表現力が十分に彼女を輝かせてくれる、って思ってた。けど・・最近ヨナの演技に嵌っちゃって、彼女の演技を見ていると、やっぱり「演技力」のある人は強いな~、ってことを実感せずにはいられなくなってしまった(フィギュアスケートという競技においては)。「シェヘラザード」で真央ちゃんはどんな演技を見せてくれるんだろう。真央ちゃんは「究極のスケーター」になることを最終的な目標にしていると聞く。それならばいつか是非「演技力」でも魅せられるスケーターになって欲しい。「表現力」「演技力」双方で魅せられるスケーターというのは、私は正に「究極」だと思うよ。