テーマ:サッカーあれこれ(19851)
カテゴリ:日常生活
・・・フライブルクの小さな飲み屋にいました。
昨日、7月17日はBFのお姉さんの誕生パーティーでした。 40人以上を招待してのパーティーは、「黒い森」(シュヴァルツヴァルト)の山里にある彼女の「サマーハウス」で。 大きな家ですが、あちこち傷み、温水なし、トイレの水もなし(冬に凍ってこわれたまま)、台所に水道なしなどなど、不便ですが、家じゅうにアンティークの家具があって、まるで博物館みたい。 周りは牧草地や森。 お天気が良ければ、自然の中でまずコーヒータイムのはずでしたが、なんと昨日は気温が12度!! 私はダウンコートを着ていたのに、それでも震えました。 ケーキ食べ過ぎてお腹いっぱいなのに、夕方7時には近くの村(観光一色の村で、ホテルやレストランがならんでいます)のレストランでディナー。 招待されたお客たちの多くは、彼女のテニス仲間など「ソサエティー」の方々で、まあお金に困らない奥様方が中心。 「私、カルチェもエルメスもみんな人にあげちゃったのよ。今は・・・エグアール(スペインのブランドらしい)ばっかり着ているのよ。」 「庭付きの家を売って、・・・地区(私が住んでる地区)に移りたいんだけど、物件がなくて。我が家の値段? xミリオンユーロ(日本円にして数億円)よ」 などという会話が飛び交います。 こういう方々と普段はお付き合いがないので、それなりに面白かったです。 フライブルクからこの村までの1時間弱は貸し切りバスで行きました。 だから、帰りも貸し切りバスでいっしょに帰るほかありません。 ところが、女子サッカーW杯の試合は午後8時45分開始。 「いったいどうなったんだろう」 「日本チームが勝つわよ。私は日本を応援するわ」(これは元教師だったシルヴァーレディーの言葉)。 ディナーが終わり、バスに乗り込んだのは10時過ぎ。 バスの運転手さんがラジオをつけて、状況が変わるたびに、マイクで教えてくれました。 「1対1」 「ワー」 「延長戦で1対2、アメリカが勝ってるよ」 「エー?そんな」 バスはフライブルクの中央駅の前まで直行する予定でしたが、市内に入って、途中で降りたいという人がいました。 それで、BFと私もそれに便乗して、降りました。 ちょうど、目の前に飲み屋の看板。 外からのぞくと、店内にはテレビがあって、サッカーの試合を中継してます。 もちろん入って、ビールとジュース(私)を注文。 飲み屋のお兄さんも客とすわって、観戦してます。 試合経過はいまだに1対2 客もお兄さんもみんな日本を応援していて、日本チームの選手がゴールに失敗するたびに、「アー」「なんてこっちゃ」と大声を上げます。 そしてついに、2対2のゴールを決めたときには、飲み屋のお客もお兄さんも大拍手。 「ワオー、ワオー」と叫んでいました。 「もうここまで出来たら、PK戦でどっちが勝ってもいいよね」と思いましたが、 アメリカチームの最初のキックを、日本のゴールキーパーが足ではじき返したのを見て、これは幸先がいいなと思ったら、その通り。 やあ、勝ちましたねえ。 店内は大拍手。 決勝戦には、アンゲラ・メルケル女史(連邦首相)、クリスティアン・ヴルフ夫妻(大統領)、そしてドイツ代表チームのシルヴィア・ナイト監督の隣には「緑の党」のおばさん、クラウディア・ロート代表まで。 ロートさんやナイトさんは、日本を応援したそうです。 そもそも、日本チームがドイツに勝って以後は、日本をほめる記事ばかり多くて、こんなに期待されて大丈夫?と心配したもんです。 ドイツのネット記事には、 「日本はこれまで、男子サッカーのバルセロナチームを思わせるような(これはちと大げさですよね)ショートパスが見事だったが、決勝戦ではこれが見られなかった。勝てたのは、日本チームが最後まであきらめずにがんばったおかげ」というような趣旨のことが書かれていました。監督の導き方もほめられていました。 なでしこさんたちの、控えめで無邪気ともいえる態度も、好感がもたれていることが、ドイツの新聞のニュース記事からはうかがえます。 授賞式でトロフィーやメダルをもらう選手たちが、「もらっちゃっていいのかしらん」「大統領とかサッカー協会代表とかに抱擁で挨拶されたら、どうしよう」とでも思っているような姿が、かわいらしかったです。 欧米の選手は平気で抱き合って挨拶するけれど、アジア人はこういう体の接触には抵抗あるでしょうからねえ。 なにはともあれ、「良かった、良かった」と帰ることにして、ビールとジュース代を払おうとしたら、お兄さんは、 「今日は店からのおごりにしとくよ、日本が勝ってうれしいからね」 「ありがとう!」 「ところで、あなた、どこの国から来たの?」 「日本よ」 「なーんだ、そんなら払ってもらおうかなあ」 あ、本当はこういうときには、私が店じゅうの人におごるのが、習慣なんだと気がついたのは、そのとき、でももう後の祭り。 それでも、自分たちの分だけでも払おうとしたら、 「いいよ、いいよ。今回はおごりだよ」と お兄さんマスターは、最後までいたくご機嫌でした。 おめでとう、日本の元気な女性たち! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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