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カテゴリ:サイラボ
サイラボの10月26日の原稿です。
1. アップル、iPod “Video”発売 みなさんご存知の通り、アップルコンピューター社から、iPodの新型が発売されました。 以前のiPodよりも、薄くなり、動画が表示可能となったものです。この製品の噂は半年ぐらい前からありましたが、小さなiPodに機能を盛り込んだりするのは難しいだろう、そして盛り込んだとしても性能が良くないことが予想されるので、アップルはやらないだろうといわれてきました。 ある方が、iTunesのバージョン5をリバースエンジニアをして、動画用のメニューがあることを見つけました。着々と動画配信に向かっていたことは間違いないです。そして、iTunesのバージョン6では動画の配信を可能にしています。 iPodの新機種は、前回発表されたnanoを含めて、ソフト的には技術の最先端というわけではありませんが、ハード技術の最先端です。小型化するというのは、日本の技術のお家芸だったのですが、アップルに先を越された感じです。あとは品質の問題ですね。nanoは、画面が傷つくということで問題になっています。 nanoというのは、単位のことです。ミニ、マイクロ、ナノと、それぞれ0.001, 0.000001, 0.000000001と、10の-3乗、-6乗、-9乗のことです。ナノは顕微鏡サイズでしか使われません。いまのコンピューターのCPUやメモリーの配線は、幅65nm(ナノメートル)、90nmです。1mの1億分の1程度です。東京都がチップだとすると、幅1cmぐらいの道路が走っている感じでしょうか!(縮尺の計算は混乱しやすいので間違えたらごめんなさい) iPodで動画が扱えたというのは、非常に戦略的です。 動画ストリーミングの世界やレンタルビデオの世界を変える可能性がある、インパクトです。 たぶん、次はもっと高性能なiPodを出してくるでしょう。PSPのように大画面のものだと思います。 技術的にはすぐにでも可能ですが、バッテリーの問題があります。動画を表示する場合はバッテリーを消耗します。30GBの薄型iPodで2時間、60GBの方で3時間です。それが問題ですが、少しずつ長くなっていくと思います。 DVDやCDがなくなり、レンタルビデオがなくなる方向に、一歩近づきました。 ネットチャンネルKYOも、iTunesで配信する予定です。 2. ソニー、映像のロケーションフリー戦略 ソニーはきちんと構造改革をしていないのですが、少しずつ会社が変わろうとしていることを感じます。 高級感よりも、ユーザーにとって必要なものをソニーしかできない技術でやり遂げようとしています。 放送でお話できなかった、VAIO X ステーションとロケーションフリーTVです。 どちらも、I/Oデータの挑戦者シリーズのサポートはしないけれど、いいもの作ってみました。というのりです。 VAIO Xステーションは、ハードディスクレコーダーです。従来のものと違うのは、録画予約なしで同時に4ch~8chをずっと録画します。録画し忘れたなんて、心配はいらないわけです。しかも、それが安い。 8ch, 2テラバイトのもので30万円です。最小構成、4ch,250GBのもので9万円です。これ原価に近くない? 操作はパソコンからなので、ユーザーを限定しているところがありますが、別のメーカーが同様のものをつくっていましたが、倍以上の値段がしました。 本当はこんなものを作るよりも、放送局側でストリーミングサーバーを用意していただければ解決するのです。マンションで共有できるようにしても、いいかも。 ロケーションフリーは、無線LAN,有線LAN付きテレビチューナーが\33,000という破格値で出荷されています。テレビ画面とテレビ本体が物理的に離れていても、無線LANや有線LAN、あるいはインターネットで繋がっていれば見れてしまうというものです。テレビをストリーミングサーバーにしてしまったものですね。 これも、応用例を考えると恐ろしい製品です。 海外在住の人が実家にこの製品を設置すれば、インターネットを介して世界中からテレビがみれるのですから。テレビだけでなく、ビデオ端子があればHDプレーヤーもみれますし、PS2だって可能です。一部コントローラーの制御も可能です。 ただ、PS2を離れたところから、無線コントローラーを使ってやろうと思ったのですが、表示に若干の遅れが出るそうです。アクションゲームは、弾をよけようと思っても、気づいた頃には死んでいますね。 3. トヨタ、プリウスにソフトウェア不具合 自動車はコンピューターシステムそのものとなりつつあります。 プリウスの場合は、コンピューターで全体を制御しているので、さらにシステムが車を動かしているといっても過言ではありません。 2004年~2005年に発売されたプリウスのソフトに不具合があり、問題ないのに警告灯がついたり、ガソリンエンジンが止まってしまうことがあり、リコールされるようです。パソコンのBIOSを書き換えるようにFlashROMを書き換えるのかもしれません。 私の京ぽん、京セラ製のウィルコムのPHSも何度もソフトを書き換えていますから。しかし、ソフトウェア開発者の受難な時代はこれからもひどくなりますね。新しい製品のソフトウェアをつくる、しかも巨大なソフトをハードと関連付けてつくるのは大変なことです。 ハードは一度つくると直しが利かないので、ハードのバグも含めてソフトで対応しなくてはなりません。自動車のソフトと携帯のソフトはつくりたいとは、思いません。しかし、そこにはブレークスルーがあると、伸びるかもしれませんね。 4. iPodテレビ局、Podcastingでぞくぞく開局 iPodとiTunesでビデオ配信が可能ということで、テレビ局がいろいろと作られようとしています。 動画編集は大変ですが、その後はのエンコーディングや配布、そしてユーザーの方の入手する方法も簡単になりました。 PodTVがいち早く、名乗りをあげました。 http://www.podtv.jp/ 海外の18禁アダルトではここがあります。アダルトは最新技術に乗りやすいですね(・_・; http://povpod.com/ これまでの動画ストリーミングとの相違は、ダウンロードだということです。 私の出演しているネットチャンネルは、テレビと同じようなライブ放送(すべてが生放送ではありませんが)です。過去に放送したものは、ダウンロード後再生できるようにしています。 ダウンロードの長所は、いつでも見ることができる。そしてiPodならば、好きなところで寝転がってみることができる手軽さがありますね。 ネットチャンネルKYOも、Podcasting, iPodへ対応していきます。どうかご愛顧をよろしくおねがいします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.11.01 18:57:09
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