USA日記(35)
3月20日(木)1975年San Bernardinoの「ORANGE SHOW」に連れて行ってもらった。Riversideから少し北にある会場に着くと、入り口で黄色いリボンを渡してくれて、胸にピンで留める。CITRUS GROWER---------------60THNATIONALORANGESHOW---------------SAN BERNARDINOCALIFORNIAMARCH 13-231975と書いてあった。開催期間が長いのになぜ今日なのかというと、今日だけが「CITRUS INSTITUTE DAY」で、いろいろな研究発表が行われるからだ。講演が始まったのは9時からだった。EFFICIENT USE OF FERTILIZERS Dr. W. W. Jones, Horticulturist, UCR(効果的な施肥法)THRIPS CONTROL AND ITS IMPACT Dr. William H. Ewart, Entomologist, UCRON NON-TARGET INSECTS(スリップ防除とその非目標昆虫への影響)CITRUS PEST CONTROL FROM THE Mr. Rusty West, General Manager, RussellPEST CONTROL OPERATOR'S POINT Chemical and James West Co., Pomona OF VIEW(害虫防除・オペレーターの視点から見た柑橘類害虫防除)Coffee, Orange Juice Break(provided by the Orange Show)CITRUS STUBBORN DISEASE Dr. E. C. Calavan, Plant Pathologist, UCR(柑橘のスタボーン病)NEW INSECT PEST THREATS TO Mr. Len Foote, Program Superviser, Control THE CITRUS INDUSTRY and Education, Calif. Dept. of Food and (柑橘産業の新しい昆虫害の脅威) Agriculture, Sacramento THE USE OF FOOD REGULATIONS Mr. R. C. Bruner, President, Industry AND PESTICIDE TOLERANCES AS Committee on Citrus Additives and RESTRICTIVE TRADE BARRIERS Pesticide, Inc., Claremont(食物規則の使用と制限的な貿易障壁としての農薬耐性)FIVE-YEAR PROJECTION OF Dr. R. C. Rock, Extention Economist, ACREAGE AND PRODUCTION IN AES, UCRARIZONA AND CALIFORNIA(アリゾナとカリフォルニアの面積と生産量の5年の予測)昼休みは1時間で、Bossが昼食をおごってくれた。午後の部は1時から始まる。THE CHALLENGE FOR FRAMES Mr. O. W. Fillerup, Executive Vice President, TODAY Council of California Growers, San Mateo(今日的機構のための挑戦)NEW HORIZONS IN CITRUS RESEARCH Dr. Lowell N. Lewis, Associate Dean for(柑橘研究の新しい地平線) Reseach, College of Natural and Agricuktural Scieces, UCRA LOOK AHEAD IN PRODUCE Mr. John Powell, President, Pure Gold, Inc.,MARKETING Redlands(生産物マーケティングの先読み)とても勉強になる講演なのだが、英語の聞き取りがnot goodなので非常に疲れた。スライドを使った説明はずっと意味が理解しやすかった。しかし、みんながどっと笑うときに自分だけ笑えないのは辛いものだ。講演したのは主にUCRの教授だった。Bossが、citrusの研究ではUCRが一番優れていると教えてくれた。講演の中で、「ヘリカップ」という単語が何度も出てくるのでBossに訊いたら「ヘリコプター」のことだった。ORANGE SHOWの会場は広い公園で、メインパビリオンの中には、いろいろな柑橘の展示がある。「NO1 AGURICULTURAL COUNTY FRENO COUNTY」とか「RECREATIONAL RAINBOW LAND ORANGE COUNTY」とか「EVERYTHING'S COOKING IN STANISLAUS COUNTY」などの大きなディスプレイ装置を作り、その上にいかにも美味しそうにたくさんのオレンジ類を並べてある。ネーブル、バレンシア、グレープフルーツ、レモン、ライム、タンジェリン・・・生け花のコーナーもあって、ランやシンビジウムを花瓶に生けてある。背の高い花瓶にいろいろな花を束にして挿してあるだけで、日本的な生け方ではなかった。屋外にはホットドッグの屋台や風船売りの店が並んでいて、お祭り気分を盛り上げている。女子高生のチアリーディング・コンテストが開催されていて、生のブラスバンドの演奏に合わせて30人くらいがミニスカート姿で踊っている。全員がロングヘアーで、踊っている間は笑顔をキープし続けている。これだけ大勢の女性を見たのはアメリカへ来て初めてだったので、みんな魅力的に見えてしまった。会場の中を背丈が4mもある西部劇のガンマンが歩き回っている。「一緒に写真を撮ってもいい?」と頼んだらOK。竹馬のようなものだと思うのだが、手を使わないで乗るのはさぞ難しいだろう。古いエンジン式のノコギリが展示してあって、実際に丸太を挽いている。池や木陰やベンチもあってのんびりとした気分に浸れる。とにかくアメリカはスペースが広い。帰りの車の中でBossが、「日本へorangeを輸出するとき、腐らないようにする薬を紙にしみこませたのを使うのね」と言っていたのはおもしろいと思った。アメリカの農家は政府が価格政策に関与しないことを望んでいるというのも興味深い。Bossのranchはあと5年間interestを払わなければいけないのだそうだ。pesticide(殺虫剤)のことはプロジェクトでやってもいいと思うし、いろいろな意味で有意義な一日だった。帰る途中、BossがSun Cityの395号線の脇にあるカフェでコーヒーをご馳走してくれた。