カテゴリ:青春時代「アメリカンシネマ」
91年作品なのでこれも「幸福の条件」に続き番外編。
僕の彼女のジョディ・フォスターに、年齢差恋愛の作品は無かったかなあと考えていたら、もしかしてこれも当てはまるかなと。 計算してみると、この時ジョディ28歳。 アンソニー・ホプキンス53歳。 ざっと25歳差。 設定だとジョディ演じるクラリスはFBIの研修生なのでもう少し若いのかもしれない。 そんな若くてぴちぴちのジョディにアンソニーは興味を抱きます。 なんて書くと恋愛映画のようですが、まったく違うので未見の人、間違わないように。 アンソニーの役どころは、天才精神科医であり猟奇的殺人鬼であるハンニバル・レクター教授であります。 まあ、その怖いこと。 その、怖い怖いレクター教授が、クラリスのために天才的頭脳を駆使し、犯罪捜査に協力してあげるのですが、こんなにしてあげるってことは当然恋愛感情があってのことでしょう。 “やさしいおじ様”になって若い女の子の気を引きたいと思う下心は、自然の摂理。 DNAの指令。 クラリスも、徐々に頑なな心がときほぐれ、レクター教授をリスペクトするようになり、やがてその感情が愛に発展するようになり… という話ではなかった気もちょっとしますが、僕にはそのメッセージが届きました。 願望が投影されるとそう映るってことでしょうか。 映画は観る人の立場で鑑賞すればいいのです。 クラリスとレクター教授の間には年齢差を超えた愛が芽生えていたと信じます。 「幸福の条件」のデミ・ムーアの役はジョディには無理、と書きましたが、「羊たちの沈黙」のクラリスはジョディ以外では考えられません。 彼女がアカデミーを最初に取った「告発の行方」も確かに凄い演技で、レイプシーンなどは鬼気迫るものがありましたが、もしかしたら他の女優でも出来たかもしれません。 実際、やめて欲しかった、恋人としては… でも、クラリスはジョディのはまり役です。 ジョディ以外では無理。 彼女にはインテリジェンスがあります。 それを、そこはかとなく滲み出す深い演技が必要なんです、クラリスには。 レクター教授に、心の傷に触れられた時の“ゆらぎ”が見事でした。 アンソニー・ホプキンスも、これがまた素晴らしく、二人の禅問答のような会話が全然浮いてこないんですね。 こちらはレッドフォードでは無理です。 とにかく、この二人の芝居が秀逸で、ストーリーがなかなか思い出せないほどでした。 っていうか、どうでもいいかもしれない(映画的にはこれでいいのだろうか?) 「羊たちの沈黙」に続き「ハンニバル」という続編が撮られたのですが、この時ジョディはオファーを受けません。 結局、ジュリアン・ムーアが代役を買って出るわけですが、こんなにも違ってしまうのかと思うほどです。 ジュリアンもそこそこうまいはずだけど、ジョディの凄さが歴然と判明した結果となりました。 何で断ったんだろう。 ジョディがやってくれれば、レクター教授との心の深い繋がりが伝わったと思うのに。 そこが描けないと、ただのホラーサスペンス映画でくくられてしまうんですよね。 大金持ちのロバート・レッドフォードには到底なれないので、心理学を勉強して、女の子の心をえぐりとるワザを習得しましょうか。 と、女の子の気を引きたいと思うようになった今日この頃。 なんか、心の病気が回復してきた気がする。 やっぱり、人生の半分は“恋”のためにあるべきですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年10月29日 10時19分42秒
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