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カテゴリ:花のある街
Sさんはまだ60代。 進行性の難病で寝たきりになってしまった。 お母様もニューヨークで働いている娘さんも美人、もちろんSさんも超美人。もともとお話が大好きで気管切開をしたばかりのころはスピーチカニューレと言って、気管切開をしていてもお話ができるタイプのものを使っていた。 それが肺活量が少なくなってとうとうこのカニューレも使えなくなって、その上視力も低下して文字盤も使えなくなってしまって、意思疎通が殆どできなくなってしまった。 脳波で意思疎通できるコミュニケーションツールもあるようだが、ご家族が乗り気でなくって使っていない。 数年前、まだお話ができるころ、お庭の椿の話題になって、「私みたいでしょ?」って笑っていらした。 その椿、後三日で三月と言うのに今日、訪問を終えてお庭に出てみるとその椿が一輪咲いていた。 この冬の寒波で花弁がちょっと傷んでいるけど、上品なたたずまい。 ツバキのシベってこんなでしたっけ。
花弁に淡いピンクがほのかにさして、美しい。
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