テーマ:最近観た映画。(40094)
カテゴリ:みもの
高校の頃は太宰が好きでした。
でも作品の雰囲気しか覚えてないかも… 「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ」は 太宰治の雰囲気をまとった映画だと思いました。 作家の大谷は死にたがりや。 ある意味絶望先生だね。 どうしようもない男だけど何故か女にモテて 書くものも(工員が涙を流すほど)人気がある。 頭では理解できても、実際こんなのが夫だったら ぶっとばしてると思うよ。 妻サチ役の松たか子の生活感のある顔がいいです。 前向きで明るいというよりは開き直ったどうしようもなさ。 太宰の描いた、たるい感じの明るさを持っています。 尽くしているし生活も守っているけど、 臆病でだらしない夫にひきづられている。 本来、まっすぐで美しく人から好かれる妻が、 彼の作品の糧になっている。 愛人役の広末涼子も良い。 頭の中だけで生きたり死んだりする。生活感のなさがいい。 特に水上警察署でサチとすれ違うときの 何ともいえず勝ち誇った表情がいいです。 そういえば広末さんはモントリオール連続だね。 リアルな映画なら人物についていけないけど、 サチや大谷の口調が文章のようなので、作品を読んでいる感じ。 最後の場面をみて舞台にもなるなと思いました。 子供より親が大事。 今度本を読み直そう。 ところで、この映画は久しぶりに シャンテで見たのですが、お客さんの質が落ちてた。 エンドロールが始まるとみんな立つし。 映画好きの映画館だったのに。残念。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009/10/25 05:54:11 PM
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