テーマ:たわごと(26743)
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ぼぉっとTVを見ていたら
現地住民さんによる 奇想天外な「日本のおもてなし」を紹介して そこに 超一流の職人さんが出張って行ってモノ申す、みたいな感じの番組をやっていた。 あたしは途中から見始めたので お話は 日本有数の温泉旅館の若女将が まずは ロシアの日本温泉旅館風ホテルに修行に行って。 その後、番組の後半で そこのロシア人女将とオーナーさんを、日本の超一流旅館に招待するって内容でした。 ロシアの日本温泉旅館風ホテルでは 仲居さん?のアイサツは、胸の前で手を合わせて拝むような様(さま)? とりあえず 漢字らしき文字の花瓶や何やかやが置かれた和室には、畳一畳もない? で 和食は、すべてご近所の自称・和食店からの出前で 何だかチーズケーキモドキみたいな物体が出ていた? そしてそして 目玉の温泉、お風呂は、サムライ風呂とかで 中国から取り寄せた木の桶に、ビールを大ぶりのジョッキに何杯も入れて ハーブを入れて、松の葉を入れて、松ぼっくりも入れて、水面を一杯に覆っちゃう? まあ これが、「日本のおもてなし」スタイルなんだ、と 現地じゃ評判を呼び、セレブ御用達の繁盛店になっているとか、いないとか。 ロシア人女将さんも、ロシア人のオーナーさんも ほぼ 何事も、ネットで調べて見よう見まねでやっていて。 お風呂上りに マッサージと称して、俯きに寝させてタオルをかけ、上から丸箒みたいなもので叩(はた)くのも サムライ風呂とやらに ハーブはともかく、どうして松ぼっくりまで入れるのかも 何ひとつ、意味が判ってやっているワケでもない? ただただ ロシア人女将さんがネットで調べたら、何だかそんな風なことをやっていた、ってだけ? そんなで このロシア人女将さんは 地元産業振興の功労者さんとして表彰され、一目置かれていたりする? 後半になり ロシア人女将さんとロシア人のオーナーさんの二人を 日本有数の温泉旅館に招待して きっちりかっちりお出迎えにしろ、ひなびた露天風呂にしろ、和食のコースにしろ ホンモノの「日本のおもてなし」を見せつける訳なのですが。 ……… ごめんなさい。 なんなら、ロシアと違って 日本の老舗旅館さんは何もかも判ってやっているんだろうか? 玄関で仲居さんがきっちり一列に並んでする、きっちりかっちりのお出迎えって どういう意味があるんですか? お客さまへのおもてなしには なぜ そうするのか?そうしなきゃいけないのか?ダレか、ちゃんと意味を判ってやってんですか? 客室への案内だって同じ? キレイか?きれいに見えるのか?何だか知りませんけど あえて、それを、そういう風にする意味をダレか判ってから、やってんでしょうか? 様式美の極地たる茶道だって 古田織部さんだったか、利休さんから叱られてますよね? 以前に見た 利休さんのお点前を、そっくり真似て、真似しきって。 どんなものだと、踏ん反り返っていたところに。 あなたと、わたしとでは背丈が違う。 わたしは 姿勢や見栄えが良いようにと、茶筅(ちゃせん)を、心持ち長く持って茶をたてた。 それを 背丈がまるで違うあなたが、そっくり真似て、どうするんだ? あなた お茶の心なんて、ちっとも判っていないんじゃないですか?と。 お客さん商売の旅館の女将、仲居さんなら それこそ お客の要望や願い、その心持ちは手に取るように判るのでしょう? ゆえに そこから導かれる様式美たる「おもてなし」の行動規範には、一分の隙もないかも知れません。 けれど あなたもそう、あたしもそう、つまりは、ヒトって生(なま)ものですから 必ずしも みながみな、至れり尽くせりの最大公約数で、喜び勇んとは限らないんじゃないのかな? 日本有数の老舗温泉旅館さんでは お料理は、それぞれ素材の味わいを感じてもらいたいからと 薄味のお料理から、徐々に、味の濃いお料理にしていくそうで。 途中 ロシア人女将の、味が薄いからお醤油が欲しい、ってお願いを聞かなかった? まあ 素材の味を楽しんでいただくために、だんだん味が濃くなるようにしています、と説明して 納得してもらっているし ロシア人オーナーさんからは たしかに 風味や、この微妙な味を感じるためには、醤油を貰わない方がよかったってお話でしたけど。 いやいやいや。 お客が醤油を欲しいってんなら、素直に、渡してやればいいじゃん? いくら いま、お醤油を使ったら これから徐々に味が濃くなっていく、その微妙な味覚の変化が味わえませんよ。たって お醤油が欲しいってことは その薄味のお皿は、美味しくないってことでしょう? いくら 微妙な素材や味付けのグラデーションを楽しんでもらいたい、たって そのために わざわざ、薄味の不味いお料理を出していいのかい?そこから食べさせなきゃいけないんかい? そういうの ちょっとお店の傲慢とか言いませんか? すっごく とんちんかんなことばっか、やっているけど。 ロシア人女将さんはおバカじゃないんだよ? モスクワで買った薄手の着物は…まあ、何といいますか。 けれど 日本の老舗旅館若女将から手渡された着物を、きちんと着られるんだよ? そして 知らないことは、一所懸命に吸収しようとしている? どっちがどっちとは言えませんけど。 たとえば 「わたしたちのおもてなし」は、こうなんだ!と 百年一日が如く、ひたすら、苔の生えた古からのサービスを繰り返すのと。 ときに ビールや松ぼっくりが入った、サムライ風呂もあるけれど 臨機応変に 貪欲に新たな知識を得たら、すかさず新しい顧客サービスに還元していくシステムと。 果たして あなたは、どちらがお好みですか?ってお話ですよ。 はっきり言って あたしはロシア人とか大嫌いですけど。 この ロシアの日本温泉旅館風ホテルとロシア人女将さんには 侮(あなど)りがたし、って印象を受けました。 何でもかんでも あぁ昔が良かった。古き良き伝統に勝るものは無い。 いいですよ。 ダレが何を、どう考えたって…あたしの知ったこっちゃありませんから。 ただ いま、ネットでもリアルでも そういう 何でも正解を教えたいオジサン・オバサンばかりになっちゃって 何事も 形式美ばかりと言うか、問答無用でその意味を失って、哀しいほどに形骸化しているような? 職場の宴会じゃビールのラベルを上にして、注ごうと、どうしようと その ビール瓶で、気に入らない上司に殴り掛からない限り ラベルの上下なんて、それこそ、どうでもいいじゃん? できることなら あたしは 百年一日が如くカビが生えた古臭いサービスの繰り返しより 臨機応変に そこそこ 最大公約数のお客が喜ぶサービスに、どんどん変化していっていいような気もします? つまりは それが、ダイバーシティ(多様性)ではないかしら? 何においても 正解なんて何ひとつないんだよ? 山深い 老舗温泉旅館の古よりの「おもてなし」がいい? ロシアの 日本温泉旅館風ホテルの、ビールが入って松ぼっくりで覆われたサムライ風呂がいい? どっちがいいのか そんなこと、それそれが、それぞれに考えればいいことだと思うのですよ。 ただただ めちゃんこ鬱陶しいのが この番組企画の根底にある 無知なあなたたちに、わたしたちがホンモノってヤツを教えてあげましょうよ!って上から目線。 そういう 判ったような、手前勝手な上から目線が、あたしは何より鬱陶しく感じます。 べつにいいじゃん? ロシアに ビールが入って松葉や松ぼっくりで覆われたサムライ風呂があったって? 和風マッサージと称して 俯きに寝させてタオルをかけ、上から丸箒みたいなもので叩(はた)いたって? そういうのが 和風なんだって、そこそこお客が満足して そこそこお客が求めるのなら、そういう和風もあっていい? と言うか 醤油も渡さないで、無理矢理、薄味の不味い料理を食べさせるより、ずっといい? 自分こそが 正解を知ってるんだ、と思うヒトほど 案外 あたしたちは何も知らないのかも知れません? あなたもそう、あたしもそう、つまりは、ヒトって生ものですから 必ずしも 百年一日が如く、古より繰り返されてきた伝統的なサービスが正解とは限らないかも知れません? みながみな 至れり尽くせりの最大公約数が正解とは限らないのかも知れません? ならば ダイバーシティ(多様性)のため あたしたちが心掛けることは、たったひとつ? たとえ どんなに伝統があろうと、どれほど古人から推挙された案件だとしても いま ダレかが傷付くような判断は、どこをどう考えたって「正解」じゃないんだよ? ならば そんなものに拘泥して、ダレか他人に強要しようとするんじゃない。 何かを拒絶するタメの言い訳なら 何かを 受け入れるための戯言の方がずっとマシなような気がしませんか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年06月28日 01時37分27秒
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