|
カテゴリ:ワイン
今晩は。独酌です。
土曜日はムスコを連れて栃木まで出かけて来ました。 車か電車か? と考えたのですが、先方が【那須塩原駅】まで迎えに来てくれると言うので、お言葉に甘えて新幹線へ。 夕方6時から開宴(?)の予定でしたので東京駅15:20発【なすの259号】へ乗車・・・しようとしたらムスコが「駅弁買わないの?」 「オメェなぁ~、これから死ぬほど食べ物が出てくんだぞ」 「だって6時でしょ? それまで何も喰わないの?」 念の為に言っておきますが、昼飯は食べてます、普通に。 「今、喰ったら喰えないだろ」 「テレビでね、大食いの人が胃を空っぽにすると反って食べられなくなるって言ってたよ」 「・・・」 何もオレ等は「大食い大会」へ行くのではないのだが。 ムスコはこの牧場の肉を秋葉原にある直営店で何度か食べているが、牧場へ行った事はないので、どれ位の食べ物が待ち構えているのかをまだ知らない。なんせ肉は「売る程」・・・実際のとこ「売ってる」のだが、とにかく何時も「これでもかぁ!」という程に大量の食べ物と酒でモテナシテくれる。 「お菓子くらいにしとけ」 千円札一枚持たせて買物へ行かせたら、何処で見つけてきたのか「鶏の唐揚」を買って来た。他に「コカコーラ」500mlに「ポテトチップス」と「チョコレート菓子」に「缶コーヒー」。コーヒーと言ったが缶には「カフェ・カプチーノ」と書いてある。 「オレのは?」と尋ねたら、 「ビール買おうとしたら金が足りなかったんだよね。一応コーヒー買っておいたけど飲む?」 「オメェーなぁ~・・・」 そう言おうとしたら列車が動き出した。世界一正確なJR、定刻通りに出発である。 しょうがないので車内の売店にビールを買いに行った。 そうしたら驚いたことにビールは【プライムタイム】しか置いてないとの事。 ![]() 不味くはないけど、「ビールはキリンだ!」とか「オレはサッポロしか飲まない!」とか言う人いるんじゃないのかな? 3分程でビールを飲み干し、携帯電話のアラームをセットして目を閉じた。たかが1時間だが、何もしないで寝れるのが嬉しい。 横でゲームをやってるムスコがうるさいので蹴ってサイレントモード へ切り替えさせる。今度こそと至福のお昼ねタイムへ。(-_-)zzz 16:30。アラームが鳴ったので起きる。 起きると言っても、隣のバカはガサゴソ煩いし車内アナウンスはあるしで完全に熟睡していた訳ではないが、何故か電車の中で寝ていると良く寝れた気がする。やっぱり正確JR。16:35定刻通りに那須塩原へ到着した。改札を出たところに従兄弟と牧場主の息子さんが迎えに来てくれていたので車に乗り込み、早速20キロ程離れた牧場へ向かう。従兄弟は競の都合で2日前から来ているとの事だった。 炭の熾った七輪があちらこちらに並べられ、すき焼き用の鉄鍋が置かれている。直径30センチ程の鍋が6個用意されているのだが、今日の招待客は8人だそうだ。中央には畳一枚くらいの大きさの焼き網が焚火の上に渡され、色々な物が焼かれていた。 「食のパラダイスやぁ~!」 ムスコが彦麻呂みたいな事を素で言うので、皆で笑った。 夕方になるとケッコウ寒いので、自然と火の周りに人が集まる。 ムスコは【子豚の丸焼き】と【ヒツジのスペアリブ】を焼いてる大きな焼き網の前から離れる気配はないが、寒がってる様子もない。 牧場主の息子さん夫婦があれこれ世話を焼いて下さるのだが、 奥さんに「これ(ばっかり)食べてると、すき焼き食べられなくなっちゃうわよ」と言われたウチのバカが 「えっ!?、ここ食べ放題じゃないの?」 全員に笑われて、独酌はホントに恥ずかしかった。ーー; 独酌も豚とヒツジを少し頂いてみた。 特に味は付けないで焼いたものに「柚子胡椒」を付けて食べるのだがさっぱりしていて食べ易かった。また「柚子胡椒」があまりしょっぱくなくて美味しいので何処で買ったのか尋ねたら、通販で取り寄せているとの事。因みに「柚子胡椒」ではなく【柚子とんからし】という商品名なのだそうだ。 あれこれつまんでいる内に、本日のメイン【黒毛和牛と松茸】の登場となった。松茸は大きくて立派なのだが流石にこの時期では笠が開いたものが多い。この手の松茸を旨く食べる手立てが無いでもないのだが、本日はホストの意見を尊重してすき焼きに投入する。 笠が開いて香りが飛んでしまっているのがあるのだが、投入する量が半端ではないので松茸らしさは充分である。第一、芸術品みたいな肉が出ているので誰一人として文句は無い。 「しゃぶしゃぶ」と違って厚めに切るのは判るのだが、それにしてもやけに厚いと思ったが、口に入れて納得。噛まなくても溶けてなくなった。 あれだけ、豚やヒツジを食った後なのにすき焼きの肉を飲み込み続けるムスコを見て「飢狼」という言葉を思い浮かべた。 大抵の動物は「食い溜め」が利く。定期的に決まった時間に食事にありつけるのは、人にしろ動物にしろ「庇護下にて飼育されている」個体に限られている。だから野生の固体は食える時には自分の限界まで食べる。次の食事の保証が丸で無いからだ。 ムスコの食い方がこれと同等のレベルなのである。 何故なんだ? ホント家で食べさせてないみたいじゃないか。 本日のホストである牧場主は「タニマチ」みたいな気風があるので、ムスコに「もっと食え、もっと食え!」と声を掛けて笑ってる。 「お宅の牧場で飼ってくれるなら置いていきますよ」 「そうしろ、坊主。ウチの肉、旨いだろっ? ウチで働くか?」 「毎日、肉なの?」 「おう、ウチの従業員なんか、たまには肉じゃないモンが食いたいと文句言うぞ」 「どうしよっかなぁ・・・」 どうでも良いが、【賄いメシ】で人生決める気なのか? 宴もたけなわとなり、独酌が待ちに待った【シャトーパルメ '74】の登場となります。出来が良いと評判だった'71と'75はケッコウ出廻っているが'74は珍しい。その上に【マチュザレム】である。 【マチュザレム】とはレギュラーサイズの8倍、6リットル入りの大ボトルの事です。呑んべいはこの大きな瓶を見ただけで嬉しくなりますね。母の懐に抱かれたような安心感と言うか、飲んでも飲んでも無くならないというのは頼もしい限りです。 ![]() 【マチュザレム】の2倍という偉大なる【バルタザール】に至っては感涙に咽びますね。バビロンの王の名前を取った最大容量のワインボトル【ナビュコドノゾール】に遭遇した場合には、思わず拝んでしまいます。15リットル(レギュラーサイズ20本分)はめったな事では開けられません。大抵の人がオブジェにして飾ってますね。 【シャトーパルメ】は畑の格付けこそ3級だが、マルゴーと遜色ない出来のものがたまにある。'74はそこ迄とはいかなかったが不味くはなかった。もっともそれまでにビール、日本酒、焼酎だと色々なものを飲んでいるので、あまりアテには。 【マチュザレム】をアッサリと飲み干したところで、牧場主の声が息子さんに飛ぶ。「もう1本パルメ出せ!」 周りの歓声に応えてニコニコしながらコルクを抜いていた息子さんの手がプルプルしていたのは気のせいだろうか? '75の【マチュザレム】だもんなぁ・・・値段は訊かないでおこう。 ワインのように弱いお酒を飲んでいて酔いを自覚した時は、かなりの量を飲んでいる。 2本目を飲み干したところでお開きにする事に。息子さんもホットした事だろう。 ここにあるワインは全て息子さんのコレクションなのだ。 ゴメンネ、専務。今度はお返しに何か贈るからね・・・ 一瞬だけ思ったけど、この後の記憶が完全に跳んでる独酌でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
おもろい親子ですね~!息子さん、楽しくていいんじゃないですか?
(2007年12月18日 19時43分54秒)
|