BMW スタートオフアシスタント
オートマでエンスト(注意喚起)
オートマチック(A/T)車で上り坂を「D」レンジで後退などをした場合
エンジンストール(エンスト)するとブレーキやハンドルの操作が難しくなって
過去3年間に111件の事故(死亡事故含む)が発生し
国土交通省が注意を呼び掛けています
A/Tの心臓部とも呼ばれるトルクコンバータ(T/C)は
エンジン動力を流体(オイル)を介し残留エネルギーを利用することで
トルク増幅させトランスミッション(変速機)に伝達する部品で
ブレーキを離すとスムーズに前進(クリープ現象)したり
ブレーキを踏むとスムーズに停止ができるのはT/Cの働きによるもので
1:ポンプインペラ(インペラ)
2:タービンランナ(タービン)
3:ステータ
4:T/Cハウジング
5:フレックスプレート(ドライブプレート・M/T車でいうフライホイール)
6:T/Cクラッチ(ロックアップクラッチ)
T/Cの仕組みは
インペラは、T/Cハウジングを介してフレックスプレートに
タービンは、変速機のインプットシャフトに連結されていて
エンジン回転速度で回転するインペラでオイルを遠心力によって加速させタービンに送り
タービンの羽に突当る衝撃力とタービンから流れ出る時の反動力によって
タービンを回転させています
タービンから流出したオイルは、残留エネルギーを持っていて
扇風機だと
扇風機Aを使って、スイッチOFFされた扇風機Bの羽根を回しても
扇風機Bの背後に残っている風圧が残留エネルギーになり
この残留エネルギーを扇風機Aの回転を助ける方向に運びトルクを増大させる風洞が
T/Cだとワンウェイクラッチを有しているステータになり
インペラに対してタービンの回転が低い時ほど
インペラに戻される残留エネルギーは大きく、増大できるトルクも大きいハズです
低回転時のT/Cは
タービンからインペラーに向けられているオイルの方向が
ステータの羽根の表側に衝突することでインペラの回転方向に変えられますが
高回転時は
タービンの回転も速くなるのでステータの羽根の裏側に当たるようになり
T/Cの効率が下がっていきます
そこで
オイルがステータの羽根の裏側に当たるようになると
ステータのワンウェイクラッチがロックを解除しステータが空転する
構造(タービンと同速度で回る)になっていて
このポイントをクラッチポイントと呼び
T/Cがコンバータレンジからカップリングレンジになって
流体クラッチ(フルードカップリング)と同じ作用になりトルクの増大がなくなる
ハズです
ただ・・タービンとインペラーの速度比は、まだ1:1.1(約0.9)なので
さらに燃費向上させるためにロックアップ機構を設けていて
ロックアップは
ソレノイドバルブを使ってA室とB室のオイルを出し入れすることで
T/CクラッチでタービンをT/Cハウジングにロックして直結し速度比を1:1にし
4速A/Tだと4速時のみ作動させるT/Cもありますが
5速A/Tだと3速、4速、5速時に作動させるT/Cもあり
ロックしたまま停車するとエンストするので低速ではロックが解除され
制御もショックが大きいオン/オフ方式と段階的にロックしていく方式があった
と思います
トルクコンバータのしくみ
T/Cの仕組みが分れば
A/Tでも、エンジンの回転方向と車輪の回転方向が逆になり
過大な負荷がかかるとエンストすることが分るかと思いますが
エンストで、ブレーキやハンドルの操作がしづらくなるかというと
ブレーキの場合、エンジン始動状態だとエンジンやバキュームポンプの負圧によって
ブレーキブースターの負圧室と空気室は真空になり同圧状態になっていますが
エンストで、ブレーキを数回踏むとブレーキブースターの空気室に大気が入り
負圧室と空気室に気圧差が生じたままになってブレーキを補助する力がなくなり
ブレーキペダルが硬くなってブレーキの利きが悪くなります
ハンドルの場合は
エンストで、サーボトロニック(パワーステアリング)の機能が止まると
ハンドル操作を補助する力が減りハンドル操作が重くなり
特にBMWは
ホイールアライメントによってハンドル操作が重くなるマイナス面は
サーボトロニックなどで補えば良いと考えているので
エンストで、パワステの機能が止まると
パワステって凄い(笑)
と感じることができるかと思います
ついでに
BMWのスタートオフアシスタント(HSA/Hill Start Aid 坂道発進補助システム)
については
スタートオフアシスタントをDSC/Dynamic Stability Controlで制御しているハズで
複数のサプライヤーがBMWにDSCコントロールモジュールを納めているので
サプライヤーやシステムのバージョンによって少し違うかと思いますが
例えば
DSCコントロールモジュールが
コンティネンタル・オートモーティブ(旧テーベス)のMK60E5の場合
DSCのスタートオフアシスタントは
ドライバーが、坂道でブレーキペダルを放しアクセルに踏む間に
予想外に移動する車両を勾配(傾斜の程度)に基づいて防ぐハズで
勾配は、前後加速度センサの情報からDSCコントロールモジュールで決定され
勾配に基づいて、必要な制動トルク又はエンジントルクを
DSCコントロールモジュールによって計算することで
T/Cのロスを抑制し燃費向上させつつ
車両を保持するのに必要なブレーキプレッシャーが2秒程度維持され
エンジントルクが車両を移動させるのに十分になると
ブレーキプレッシャーが低減されるハズで
変速機が「D」または「R」レンジの場合に実行でき
変速機が「N」にありパーキングブレーキが引かれている場合などは
実行されなかったと思います
BMWのホイールアライメント、ブレーキブースター
BMWのダブルクラッチトランスミッション(DCT/Double-Clutch Transmission)
については
お時間があれば
t3109
BMW ホイールアライメント KDS
http://plaza.rakuten.co.jp/t3109/diary/201507140000/
t3109
BMW ブレーキブースター
http://plaza.rakuten.co.jp/t3109/diary/201002220000/
t3109
BMW M DCT Drivelogic(ダブルクラッチトランスミッションについて)
http://plaza.rakuten.co.jp/t3109/diary/200806220000/
を閲覧して下さい
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