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○ゆめまぼろしかうつつのことかときをへるにつれ覚えあやしくなる。
○あすは納骨という日の前日土曜日の朝のことだ。 ○あさの喧騒にはいる直前。コーヒーを煎れるため湯を沸かしているときハキだし窓に現れた「貴婦人」。 ○彼女は戸惑いがちに二足立ちで室内を見回す。戸惑いはあるが焦りも一片のそこつささえ窺えない。○こが貴婦人の所以だ。冷静沈着。いくぶんおっとりしてるのは育ちのよさときめつけそれ以上の詮索は挟ませない。 ○初夏の陽射しにきょうも暑くなるかとなどと思っていたときだ。すくっと二足立ちの貴婦人がわたしをじいっとみている。○そんな風に思ったのはわたしの思い違いかもしれない。彼女にそんな暇も猶予もなかったにちがいないからだ。 ○ほんのわずかな時なのに永久の時のように思うほど不思議なことになってしまった。 ○貴婦人はトカゲだった。戸陰と記すのがふさわしいのかもしれない。アニミズム・ジャポン草場の陰の動物編だ。赤茶けた背中。すらりと弛く伸びたおっぽは床にながれ二足に安定を与える。全長25センチほど。手ごろの大きさだ。……………………………○農耕を営むケインの貢ぎものを神が疎んじ牧畜人の弟アベルのものを誉める。兄の落胆。いつしか弟に対する妬みとなる。 ○兄ケインが弟アベルを殺害しケインは砂漠の彷徨者となる。 ○旧約聖書「創世紀」にみるアダムとイブの子ケインの話だ。○「解釈」は分かれているらしい。○ジョン・スタインベックの「エデンの東」。ジェフリー・アーチャーの「カインとアベル」。○兄弟の確執。農耕人と牧畜人との争い。…。 ○貴婦人はトカゲになりわたしの前に現れた。初夏の死後100日の納骨の前日に。 ○ものいわねトカゲを化身として。 ○カインはやがて羊飼いとなりエデン近くに一族を食む。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Jul 27, 2008 07:07:36 PM
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