|
テーマ:TVで観た映画(3800)
カテゴリ:映画 サ行
『蝉しぐれ』を観ました
藤沢周平の傑作時代小説を黒土三男監督が構想15年の歳月をかけてついに映画化。 権力闘争に翻弄され、悲恋をたどる男女の姿を描いた本格時代劇です >>『蝉しぐれ』関連 ジャンル:時代劇・ドラマ 製作年度:2005年・日本 上映時間:131分 監督:黒土三男 出演:市川染五郎[7代目] 、木村佳乃 、ふかわりょう 、今田耕司 、原田美枝子 、緒形拳 【ストーリー】 江戸時代、下級武士の養父によって育てられた牧文四郎。 彼は父を誰よりも尊敬していたが、その父は切腹の運命に遭ってしまう。 謀反人の子としての汚名を着せられた文四郎は、母を助けながら、 質素に暮らしていく。 そこには変わらず彼に接する幼なじみたちの姿もあった。 数年後、牧家は名誉回復を言い渡される。 そんな中、幼い頃から想い続け、今や殿の側室となっていた、 ふくが派閥闘争に巻き込まれていることを、文四郎は知るのだった。 ここから先はネタバレを含みます。ご注意を 切ないストーリーでした。 死に行く父に感謝を伝えられなかった後悔、愛する人と一緒になれなかった後悔、 気持ちを伝えきれなかった後悔、人は誰しも後悔を内に秘めて生きているんですね。。。 セリフ無しで、目で感情を表現している描写がとても印象深い映画です 謀反の罪で囚われた文四郎の尊敬する養父(緒方謙)。 文四郎と父の最後の別れのとき、親子が言葉を交わし、 父が去り際に、ふと立ち止まり、言葉に出来ない悲しみと寂しさを 目で語ったシーン。 遺体を引き取った文四郎が坂道をなかなか登れなかったときに 駆けつけてきたおふく。 何も言わず仏様に手を合わせ、荷車を後ろから押すときの悲しみに満ち溢れた おふくの瞳、それを見てまた荷車を力いっぱい引く文四郎の涙を浮かべたシーン。 尼になる決心したおふくが籠の中から今生の別れとなる悲しみを秘めた瞳で 文四郎を見つめるシーン。 どれもそれぞれの人間の想いが伝わり、胸が熱くなるようなシーンでした それから、日本の四季の美しさの描写は格別ですね 特に大輪の花火が良かった 藩の派閥闘争、友情、時代の波に翻弄され叶わなかった悲恋、 日本の四季の美しさ、日本人の奥ゆかしさ、内に秘めた熱い想い、 静かな描写の中に、いろんな想いが詰め込まれた映画でした。 それにしても、こんなジーンとくる映画なのに、 悪い人が本当に悪そうな顔しているのには笑ってしまった その「そのそちも悪よの~」って言いそうな人が、”からくりおもちゃ”で 遊びながらニンマリしている姿が僕の脳裏を離れません その後、大変な目に遭うという天国から地獄へというギャップがまた良し お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画 サ行] カテゴリの最新記事
|