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東京公園
小路幸也 新潮文庫 写真家を目指す大学生の圭司は、公園で偶然に 出会った男性から奇妙な依頼を受ける・・ 「妻の百合香を尾行して写真を撮って欲しい」 砧公園、世田谷公園、和田堀公園、井の頭公園・・ 幼い娘を連れて、都内の公園をめぐる百合香を、 カメラ越しに見つめる圭司は、いつしか彼女に 惹かれていく・・ 主人公の圭司が、直接の会話などなく、あくまで カメラを通してのみ百合香と関わっているだけだが、 圭司と一緒にすんでいるヒロ、同級生でつきあったこともある 富永、義理のお姉さんの咲美を巻き込みながら お互いがお互いの存在を確認しあい、心の会話をしていく中で 気持ちが揺れ動いていく姿が中心のストーリーになっている。 心の葛藤・・ ただ単純に好き、嫌いで物事が済んだら何も問題は起きないのに、 様々な状況から本心を伝えることですべてが壊れてしまうのでは ないかと、本心を感じさせないような行動にでてしまったり、 なかなか素直になれない様を見ていると、自分自身もせつなくて もどかしい気持ちになった。 最近はガツガツした感じで前に前にという気持ちが強すぎたので、 今回「東京公園」を読んで、穏やかながらも心が揺れ動く感覚を味わってみて、 この感覚を大事にしなきゃと思った。 この作品は自分としては満足度も高く、映画化もされているので、 DVDがでたら映像でも見てみようと思う。 あとは、週に一冊は小説を先入観のない状態で読んでみようという気になった。 東京公園 最近読んだ本308 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.07.30 15:05:36
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