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世界的鍵盤奏者Joe Zawinul(ジョー・ザビヌル)が故郷ウィーンで11日朝亡くなった。75歳。さっき友達の日記で知った。
つい最近まで精力的にレコーディングやライブをしていた人だけに、驚きも大きい。数週間前に入院したというニュースも耳にはしていたのだけれど。このところ日本の中高年男性向け雑誌の表紙もレギュラーで飾ったりしていたので、ミュージシャンであることは知らなくても顔はみたことあるという人も多いのではないかな。
僕にとってジョーザビヌルといえば、やはりウェザー・リポート。マイルスバンド時代の盟友ウェイン・ショーターと結成したグループ。70年代以降のジャズ界を牽引したバンドといってよいでしょう。僕がリアルタイムで触れられたのはべーシスト、ジャコ・パストリアスらが退団してビクター・ベイリーら若手に世代交代する前後あたりから。その数年後からは自己のバンド"Weather Update"、そして"The Zawinul Syndicate"を率いて、常に第一線で活躍してきた。最新のテクノロジーと最強のミュージシャンを擁して繰り広げる音楽は、スケールが大きく強靭で美しい無国籍サウンド。つい数年前にみたBlue Note Tokyoでのライブは予想を超えたパワフルさで、リズムとフレーズの洪水に圧倒された。まだまだその音楽は深化しつづけるんだろうなと思っていたところに届いた訃報だった。音楽界やリスナーに与える喪失感は大きい。
ウェザーのレコードは実家にある。今は、彼が60年代に在籍していたキャノンボール・アダレイ(sax)のアルバムを聴いている。曲はもちろんザビヌルの名を初めて世に知らしめた大ヒット曲"Mercy,Mercy,Mercy"。音楽の都ウィーン出身で、クラシック音楽家としての顔も持つ彼だが、作る曲はかなりファンキーなものもあった。
おもては雷をともなった豪雨だけど、Joe Zawinulさん、天上で安らかに眠ってください。