カテゴリ:ライトな本
ミミコなんて、名前が変だし、どう見ても制服がコギー(オーフェン無謀編)なので、ドジッ娘なんだと思ってた。 けど、ものすごく熱い人だった。 Dクラッカーズで、名を馳せたあざの耕平さんの新作は、吸血鬼です。 吸血鬼物と言う事で、どうしても斬新さが失われてしまいがちなのですが、あえて、オーソドックスな吸血鬼物を選び、著者の独特なセンスで、いかにおもしろくしようとするかの試みなのでしょう。 今回は、特区と呼ばれる吸血鬼と人間が共存する町を目指す兄弟の物語です。 あざの耕平さんの魅力と言えば、風景描写が綺麗だという事でしょう。 霧が立込める橋での戦闘や、横浜中華街で海上にそびえ立つ摩天楼の如し、特区の描写が素晴しく、まるでその場で見ているかのような感覚にさせられてしまう所がいいです。 そして、吸血シーンの快楽描写と、戦闘シーンのめまぐるしい視点変更の描写が本作の特徴的と言っていいでしょう。 ヒロインのミミコが、人間と吸血鬼との共存を目指す理想と現実の挾間で、苦悩するさまが実にいいです。 そして、ジロー。 ほとんど最強なのに、全ての吸血鬼の弱点を持ち合わせている所がユニーク。 決してシリアス一辺倒じゃなく、コメディも大丈夫という所を見せつけられているかのようです。 でも、本人にとっては、命懸け。 んー、今回はシンプルに吸血鬼同士のバトルと、特区の秩序を守るカンパニーの人たちの葛藤がメインですが、とても楽しみなシリーズです。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005/06/09 11:47:55 PM
[ライトな本] カテゴリの最新記事
|
|