トシナルドの社会派コラム

数日前から左腕が使えなくなり、片腕生活を強いられている。
左腕の肩と上腕三頭筋（力こぶの反対側の筋肉）の付け根あたりに
激痛が走り、腕が上がらない（きょうつけの姿勢から頑張って１０度くらい）、
物が持てない、腕を回せない。

原因は不明。筋トレのせいか寝違えのせいかわからない。
夜、本を読みながらそのまま寝てしまったら
朝起きたら左肩が動かなくなっていた。

前日に行った腕や肩を使う運動といえば、
懸垂を、のべ１００回くらいと、懐かしの”パワーブレード”
（一時期流行った、ぶるぶるさせる棒。
この外人のおっさんが持ってるこんな感じ↓のやつ）


をしたくらいだ。別に普段の筋トレと変わらない。
運動中に、どこかの筋肉が”ブチッ”っとした覚えもない。

これは、もしかして”ぎっくり肩”なのかと思い、ネットで調べてみたが
そんな”ぎっくり肩”なる症状は見当たらない。
四十肩、五十肩はあるが、”三十路肩”も聞いたことがない。

ちょっとでも左腕を動かすと激痛が走り、
筋肉が固まっている状態で左腕の意思では動かせない。

左腕が使えないと、物が持てない、左側にある物が取れない。
「よっこいしょ」と立ち上がろうとするときも
左手を支えに出来ない。
ペットボトルのフタを開けるのも一苦労。
車を運転しても、右手でサイドブレーキをひき、
右手でギアチェンジし、バックで駐車なんて
右手であれやこれやとで、頭がおかしくなりそうになる。

右から来たものを左に受け流すことすら出来ない。

左腕が使えないながらも、どうしたら有効的に使えるか
を考える。どの動作がどの筋肉を使っているか」
については一般人よりはわかっているつもりなので、

そこで考えた一番楽な体勢は、
”ムーディー勝山”の”左腕のポジション”だ。

『右から左へ受け流すの歌』でプチ・ブレイク中の
ムーディー勝山がムーディーソングを歌ってるときの
左腕の状態が一番楽な姿勢だ

ムーディー勝山の左腕がどうなっているのか、
またムーディーソングを聞いてみたい人は
こちらを参照↓

ムーディー勝山動画まとめ

上腕二頭筋（力こぶのほうの筋肉）は支障がないので、
腕を曲げるという動作はできるので、腕を曲げた状態で
上腕二頭筋を使えば物が持てる。

が、物を下ろすときは、腕を伸ばすと上腕三頭筋を使ってしまい、
力がまったく入らないので、右腕のフォローが必要になる。

この”ムーディー勝山の左腕のポジション”から
左手を外に旋回する動作（「なんでやねん」とツッコむ体勢）
がまったく出来ない。動かない。
それがどう支障があるかというと、左側にある物が取れない。

ドラコン選手権まであと一ヶ月を切って、
順調に調整が出来ていた矢先の出来事にショックは大きい。

痛くて眠れない夜や、「寝れば治るさ」と思って寝ても
翌日さらに症状が悪化してたときは
このまま片腕生活になってしまうのか、
ドラコンも引退か。という恐怖に陥り、
右腕だけでできるスポーツ・・・ボーリングに転向！も考え

財団法人日本ボーリング協会
に入会することも考えたが、

何度も風呂で腕を温めたり、自宅で電気を当てたりして
今朝になって、だいぶ腕が動くようになってきた。

体が不自由な人をみて、大変そう、かわいそうとは思うが
その苦労は、経験した本人にしかわからない。
そう思うといい経験をしたとも思える。

昔、プライドができた時に、高田がヒクソン・グレイシーに
『腕ひしぎ逆十字固め』を決められて、高速でタップ（ギブアップ）
したのを見て、
「レスラーの代表として出たならもうちょっと頑張れよ！
腕が折れても戦えよ！」と無責任なことを思っていたが、

今、自分が腕を痛めてみてわかったが、
腕が折れたら大変なことである！！
プロレス界の事よりも自分の腕を守った高田さんの気持ち
がよくわかった。

半年前に、私の先輩が、ラグビーで左足のアキレス腱を断裂して、
松葉杖生活を強いられたときの体験を、メールで頂いたのだが、
これが、いろいろと考えさせられる”いい話”だったので
ほぼ原文どおり、その一部をここで紹介すると、

『普段は電車の優先席には寄りつかないけれど、
この状態で普通の席に座っていたら、本来、普通の席に座るべき人が
一人座れなくなってしまうので、だったら優先席に座ろうということで、
優先席を使うようにしているけれど、
思いやりに欠ける人がこれほどまでに多いかと驚くほどだよ。

普通の席ならばまぁいいけれど、目の前に松葉杖突いている人がいるのに
優先席８席分の全員が堂々と座っていて、３駅も譲らない
（自分が降りる駅まで立たない）んだぜ。
これにはビックリしたよ。

他にも、優先席に座って携帯を使っている女の人が、立っているのも
辛そうなじいさん（多分ペースメーカーを付けているのだろう）に
「携帯の電源を切れ」と注意されたのに「通話していません」と言い返す
だけで席を立たないヤツとか、ホント憂えるよ。

思いやりのある人って、投票率ぐらい（50％には満たないぐらい）
なんじゃないのかな～？

こんな感じで、高齢者社会を迎えるこの国はホントにヤバイと考えたり、
バリアフリーと言われているけど、まだまだ健常者中心の街作りになって
いることに気づかされたり。

自分の健康についても考えたり、怪我をしなかったら、感じなかったことを
いろいろ勉強させてもらっている感じだよ。』
・・・

というふうに、怪我をしなければ感じなかったこと、
『うんうん』と納得させられること、これからの社会への不安。
このメールを読んで共感することばかりであった。

私もこのブログで何度も言ってきたように
『やらない善よりやる偽善』をスローガンに
車内モテ度を上げる為という不純な動機ながら、
お年寄りや体の不自由な人に常に電車で席を譲ってきたが、

先日電車に乗ったときに、片腕は痛いわ、もう一方の片腕で
荷物を持ってつり革をつかむのも大変だわで、ものすごく苦労した。
見た目は松葉杖もないし（松葉杖見えてても席を譲らない奴がいるのに）
腕もちゃんとついてるので、誰もこのつらさをわかってくれないが、

今まで席を譲ってきて貯めたポイントを、今回ほど、キャッシュバック
してほしい（席ひとつと交換）と感じたことはない。

『松葉杖をつきながら、この状態で普通の席に座っていたら、
本来、普通の席に座るべき人が一人座れなくなってしまうので、
だったら優先席に座ろうということで、優先席を使うようにしている』

という先輩に比べ、今まで席譲ってきた分返してくれ！
と主張する私は”人間の小ささ”を露呈してしまっている感は
否めないが、外見からはわからない苦労をしてる人の気持ちが
またわかったのはいい経験だと思う。

腕はちょっと動くようになってきたが、
調子にのらず、じっくり治そうと思う。