平成22年6月5日付けの六大新報において
「四国へんろ道への遍路札結び付け行脚 成満に伴う
高野山町石道行脚」
なる文章が「高野山真言宗備中青年教師会」の名で
よせられています。
私は以前、この代表者と思われる人物に対して、遍路札結び付け
に対する問題点をインターネットのメールで提起いたしました。
1、遍路道沿いの土地の管理者には遍路札結びつけの許可を
取っているか。
2、また、許可を取っていたとしても、回収等の責任が
発生するのではないか。
四国へんろ特に歩きのお遍路さんは近年増加傾向にあり、
それと共にトラブルも発生しています。
昔であれば許されたことであっても、現在になっては
許されないことも増えています。
へんろ札の結びつけなどはそれに当たるのではないでしょうか。
私も昨年歩きへんろを経験いたしましたが、以前と異なり
近年は歩きへんろの増加に伴ない、道案内のためのシール・札等
も増加しております。
同じ場所にべたべたと張られ、過剰ではないかと思われるケース
をいくつも見ました。
近い将来に問題視される可能性はなきにしもあらずです。
若い青年僧侶が四国へんろの記念に遍路札を結び付けたいという
気持ちはわからないこともありませんが、真言宗僧侶という看板
を背負っている以上は節度というものが必要ではないでしょうか。
少なくとも、遍路札を結びつける場合には、土地の管理者に
許可を得て、また、回収方法も提示し、更に、環境に負荷を
与えない素材を使用して欲しいものです。
そういう気持ちでアドバイスしたつもりですが、代表者と
思われる人物の答えは意外なものでした。
「高野山金剛峯寺宗務総長にも話を通している」
「高野山時報、教報に掲載された」
ということで問題がないというような回答でした。
なぜ代表者と思われる人物と書いたかと申しますと、彼はこの後、
私のアクセスを禁止する措置を取り、こちらからの返信を
拒否しました。
またメールをやり取りしたミクシーというSNSを退会したと
思われますので、確認することが出来ません。
私としましては、今回の「遍路札結びつけ」自体は現実に問題を
引き起こすかどうかわかりませんが、それがきっかけとなって、
他の僧侶団体等が「遍路札」結びつけをはじめ、さらに一般の方が
「遍路札結びつけ」をし始めた頃には問題が顕在化するの可能性
は否定できなのではないかと推測されます。
土地所有者と遍路札を結びつけた人との間に訴訟等がおきた
場合、無軌道な「遍路札結びつけ」が「高野山真言宗僧侶に
よって勧められた」と語られることは不本意なことで
ありましょうし、同じ真言宗としても、
避けていただきたいところです。
私自身は四国へんろを何度も経験しており、遍路札の結びつけ
自体を否定するわけではありませんが、人々の信仰心が
薄れてきて、権利だけを主張する風潮がある現代においては、
それ相当の配慮がなされてしかるべきかと思います。
六大新報の文章には「遍路札はゴミになるだけ」という批判が
あったとか書かれておりますが、これは批判ではなく問題点の
指摘です。
四国在住者が必ずしも「へんろ」に好意的な人物ばかりでは
ありません。
当然起こりうる可能性のあるトラブルに対しては検討する必要が
あると思われますがいかがでしょうか。
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