久しぶりの政治ネタです。
ちょっと熱くなって書いていますので、ご理解ください。
日本維新の会の丸山穂高衆院議員が国後島訪問中の11日夜の
発言が問題になっていますね。
問題となったやり取りについてはこちら
丸山議員「戦争しないとどうしようもなくないか」 元島民との主なやりとり
~~~~~以下引用~~~~~
丸山氏「団長は、戦争でこの島(国後島)を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」
元島民「戦争で?」
丸山氏「ロシアが混乱している時に取り返すのはOKですか?」
元島民「戦争なんて言葉を使いたくないです」
丸山氏「でも、取り返せないですね。戦争しないとどうしようもなくないですか」
元島民「戦争なんぞはしたくありません」「先生、やめてください」
丸山氏「何をどうしてですか。この島をどうすれば良いですか」
元島民「それを私に聞かれても困ります。率直に言えば返してもらえれば良いと思います」
丸山氏「戦争なく?」
元島民「戦争はすべきでないと思います。早く平和条約を結んで解決してほしいです」
丸山氏「逆に関係なく平和条約が欲しいんですか」
元島民「それは政府の方々に任せているわけで、あくまで私たちは交渉をやりやすくする下支えのために交流している。我々の署名運動などを今やめて元島民があきらめたと言われたら大変だから継続してやります」
丸山氏「取材はするけど何もしない人(マスコミ)に言ってほしい」
※11日午後8時前、国後島古釜布の「友好の家」で。訪問団員の音声データに基づく
~~~~~以上引用~~~~~
毎日新聞2019年5月14日 16時12分 (最終更新 5月14日 21時00分)
この丸山穂高という議員は、東大経済学部卒の経済産業省の官僚という
経歴を持っていますが、官僚出身の国会議員が、こんな馬鹿な発言を
することにビックリ(◎_◎;)
この人は、「戦争」という言葉も知らない。
「戦争で領土を回復する」というのは、まるで19世紀までの
考え方ではないか。
「戦争で領土を取り戻す」
などという主張を認める主権国家は世界中に一か国もないだろう。
この人の主張したいのは、軍隊を用いての、支配権の確保で
まさか、日ロの全面戦争を想定しているわけではあるまい。
現在ロシアに不法占拠されている自国領土である北方領土を
話し合い以外で支配権の確保するべきだという主張だろうから
誤解を受けるような表現をするべきではない。
少なくとも政治家であるならば、仮に武力行使で領土回復を
目指す場合でも
「平和交渉以外で支配権を確保する」
ぐらいの表現を使う配慮はしないといけないし、相手を確実に
戦闘モードにさせる「戦争」などという馬鹿な言葉は安易に
言ってはいけない。
さらに言えば、この議員は日本維新の会の党員や個人としての
資格でなく、衆院沖縄及び北方問題に関する特別委員会委員として、
衆院の代表者としての資格で、訪問団に参加していました。
個人資格での参加ならともかく衆議院代表とは呆れます。
国会議員だから、色々な考えがあってもいいのだが、
日ロの訪問団には不適任だろう。
こんな人間を代表に選んだ
衆議院も反省しろ
しかし、こんな発言はどうなんだろう?
ロシア上院委員長、丸山議員発言を批判
「日ロ関係の流れの中で最もひどい」
ちょっと待ってほしい。
少なくとも、千島列島と樺太は、ソ連が日本との不可侵条約を一方的に
破って侵攻し、しかも武装解除した日本軍を排除して火事場泥棒的に
支配権を確立した歴史を忘れてはいけない。
日本人の立場としては、ロシアに対しては
千島列島と樺太を返還せよ
と主張すべきだと私は思っています。
そうでなければ、少なくともロシアと平和裏に交渉を
行うことなどできない。
以前こんな記事を書きました。
終わらなかった戦争
~~~~~以下引用~~~~~
62年前の八月十五日、玉音放送によって、
(12年前の記事です)
長く盧溝橋事件から続いた戦争がようやく終結して
一息ついた人も多かったことでしょう。
ところが現実には戦争は終わっていませんでした。
日本との不可侵を謳った中立条約を破ったソ連
は八月九日に総兵力174万によって
満州・樺太に侵攻します。
満州での戦闘は八月十五日に終結したといわれていますが、
樺太では日本が停戦交渉の軍使が三度射殺
され八月二十三日まで戦闘が続きました。
また、
千島列島最西端の占守島では終戦後三日経った
八月十八日に砲撃しながらソ連軍が上陸
してきました。
引き上げ準備をしていた守備隊でしたが
日本人の民間人もいましたので応戦せざるを得ません。
上陸部隊を壊滅寸前に追い込んだところで、
停戦命令が出て自ら矛を収め武装解除に応じます。
ソ連はその後も千島列島の占領を九月五日まで続けます。
ソ連軍に捕まった捕虜は国際法を実視してシベリアへ送られました。
私の祖父もシベリアに何年も抑留され
体がボロボロになって帰ってきました。
それでも帰ってこれたのはよかったのかも知れません。
帰ることなく、極寒のシベリアで生涯を終えた人も
少なくありません。
戦争をしないと願うだけで、
戦争から逃れられるわけではありません。
~~~~~以上引用~~~~~
北方領土に関していえばロシアはソ連の後継国家です。
領土を不法占拠した責任は当然あるだろう。
勝手に不法占拠している輩に対し大家が
「話し合いで出て行かないなら叩きだしてやる」
と発言したら、問題なのか?
私は「戦争で北方領土を取り戻す」のには反対です。
しかし、「平和交渉以外で支配権を確保する」可能性を
否定してはいけないと思います。
ロシアからすれば、日本が平和交渉でしか領土返還要求を
してこないならば、永久に領土を返すことは無いでしょうし
平和交渉しかしないと判ったら、仮に領土返還が実現しても
再び武力による実効支配を再開する恐れがある。
1 日本はソ連と不可侵条約を結んでいたが攻めてきた。
2 日本が停戦しようとしてもソ連は侵攻を続けた。
という事実から導かれる結論を考えてほしい。
戦争はいやだ。
話し合いですべての問題を解決したい
しかし、戦争をしないという約束をしても
反古にされて攻められ、こっちが戦うのを止めても、
捕まったら強制労働をさせられ、あげく不法占拠された領土が
還ってこないのであれば、
日本は戦うという選択肢しかない
ではないか。
いかがでしょう?