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カテゴリ:音楽・テレビ・映画・小説
筆者独自の仮説を提示しているところが本書の特徴です. 過去の史料なども踏まえながら,地震学の知見も生かして,過去の地震がどこで起こり,その原因が何であったのかを一つ一つ検証しています. 特に南海トラフ巨大地震の原動力として「アムールプレート東縁変動帯」仮説を提示しています. その原動力はフィリピン海プレートの沈み込みだけではなく,アムールプレートの東進も重要だと考えられます. アムールプレートは1981年にソ連の研究者が提唱した極東のマイクロプレートで,バイカル湖を北西縁,スタノボイ山脈付近を北縁とする. 結論として,アムールプレート東縁変動帯仮説は3・11東北沖地震の後の日本列島の広域的変動も基本的に説明できるといいます. 第一に,サハリン・北海道沖を含む日本海東縁変動帯と西南日本衝突域の広い範囲のどこかで,今後も東西圧縮力による大地震が起こる可能性がある. 第二に,南海トラフの超巨大地震の震源域が駿河トラフから富士川河口断層帯を経て,糸静線断層帯にまで延びる可能性が考えられる. 今後の備えとしては,原発対策(再稼働への疑問)が重要です. 四国電力伊方原発の3号機が再稼働に向けて「新規制基準適合性にかかる審査」を受けており,やがて合格しそうだという. だが,伊方も南海トラフ巨大地震の震源域の上にあるといってよく,ここで原発を運転するのは無謀なことである. ---------------------------- 大地震の想定がいかに科学的根拠の少ないなかで仮定に仮定を重ねたシュミレーションに依存しているかが分かりました. 今後はその予測に頼りすぎず,どんなに大きな災害が起きた時でもできるだけ短い時間で災害復興できるような態勢を整えるかを考える必要があります. 高知は地震と津波,その他の災害でも容易に陸の孤島になることが想定されますが,これまでに構築された平時の広域流通システムで対処しきれない部分も大きいかと思います. 普段は無駄の多い冗長性を含んだ狭域流通システムが,非常時には以外と効果を発揮するのではないかと思ったりしています. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.10.07 13:05:53
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