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2014.10.16
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
流通業界ではメーカー(上流)、問屋(中流)、小売(下流)の垣根がなくなり、チャネルリーダーのポジションをめぐる戦いが激化している。壮絶な主導権争いは消費者にどのような影響を及ぼすのか。30年間にわたって流通の現場を歩き、「ウォーキング・エコノミスト」と呼ばれる経済学者が、マクロとミクロ両面の視点から大きく動き始めた日本経済を見通す。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 流通から見えてくる日本経済/第2章 なぜセブンーイレブンはミールサービスを始めたのか/第3章 アジアが日本の流通を変えたーユニクロの成功の秘密を探る/第4章 そうは問屋が卸さないーいま中間流通に何が起きているのか/第5章 情報通信技術で変わる日本の流通/第6章 都市の変容とともに小売業も変わる/第7章 チャネルリーダーの地位を確保せよ/第8章 アジアの需要を日本の内需に/結びにかえてー流通の現場は刺激に満ちている

【著者情報】(「BOOK」データベースより)
伊藤元重(イトウモトシゲ)
1951年生まれ。東京大学経済学部卒業。米国ロチェスター大学大学院経済学博士号取得。専攻は国際経済学。東京大学大学院経済学研究科教授、総合研究開発機構(NIRA)理事長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



一般向け新書なので読みやすいですが,内容が浅い部分が多いことは否めません.
それでも詳しい解説を海外事情を中心にしている個所はおもしろかったです.

まず,中間流通業者である問屋の生き残る手段について解説した部分.
米国の医薬品卸であるカーディナル・ヘルスの事例です.
競合他社との製品差別化が難しいなかで,「Follow the pill」=自分の売っている商品を追うことを実践しました.
営業マンが病院の在庫管理ニーズをみつけたり,盲腸などのキットにして機器を届けたりするなど,病院がありがたいと思うサービス=ソリューションを提供して利益を伸ばしました.

印象的なのは,チャネルリーダーの地位を誰が確保できるかという点です.
従来はメーカーの地位が強かったものの,その地位が切り崩されていったのが現在までの構図です.
メーカー流通で成功したのは,流通チャネルごとにブランドをうまく使い分けてきた資生堂,強力なディーラー網で強い販売力を持つトヨタ自動車,自ら問屋機能を持って販売強化を推進する花王,系列店の構築で販売拡大したパナソニック(かつての松下電器産業)などです.

その背景にあるのはメーカーによる商品の価格維持戦略です.
代表例が大衆薬です.
大衆薬には,大正製薬や佐藤製薬のように,問屋を通さないで自ら薬局へ商品を供給する直販メーカーと,武田薬品や三共製薬(現在の第一三共)のように問屋を経由して商品を流していくメーカーがある.
ここで,一昔前のデータと断ったうえでそれぞれの小売りマージンが示されていました.
直販メーカーの小売マージンは60%近くになっていたのに対して,問屋を経由するメーカーの商品は30~40%であったという.
直販の方が小規模多数の小売店への中間流通に経費がかかる分,できるだけ商品を多く売る必要がある.

再販商品の品目が減少した今,こうした構図は,現在のメーカー品とPB商品に変わっているような気がします.

このように流通の現場には経済の真理が隠されているというのが本書の主張です.
同様に,流通の現場には,地理の真理が隠されています.
自身の研究においては,今後は地方都市の従来型の流通の維持可能性を,都市型流通との対立軸で検討していくつもりです.





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最終更新日  2014.10.16 05:37:49
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