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カテゴリ:音楽・テレビ・映画・小説
文化地理学者のこれまでの研究を新書にしたものです. 昨年,弘法大師が四国八十八カ所霊場を開創して1200年といわれ,メディアがこぞって四国遍路を特集しました. しかし,あとがきにもあるように,四国遍路は空海が開創したという説は疑わしいといいます. いつできたか,そもそも仏教や真言宗の巡礼とは呼び難い. 四国の人々にいつも温かく迎え入れたわけでもなく,政治的思惑の片棒を担いだこともありました. 四国遍路は,その時々の時代性を反映しつつ,過去,特に江戸時代以降の歴史的要素も踏まえながら,そのあり方をさまざまに変えてきたといえます. それは四国遍路だけではなく,歴史性を帯びたものは少なからずそうした側面をもっているのではないかと思います. したがって,現在の四国遍路がどう描かれているかできるだけ客観的に描き出すことが本質をとらえるうえでは重要だと感じます. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.06.23 00:11:59
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