|
カテゴリ:音楽・テレビ・映画・小説
哲学的な内容に踏み込んでいます。 創造的なというタイトルどおり,想像力を働かせないと,価値の転換に対する筆者の考えを理解することが難しかったです。 でも,これまでの経済成長モデルが崩れてこれまでとは異なる価値体系を作り出す必要があるという主張は理解できました。 それが社会モードの大転換に結び付くものなのかについては疑問符が付きます。 価値の転換といったものは,ショック療法で進められたり,一部の人が既存のシステムの中のニッチとして採用するに過ぎないのではないかということです。 好例は原発再稼働です。 日本の場合,政府依存の体質が大きな事故を受けてもなお変わらない強固なシステムなのではないかと思います。 システムというか,そういうシステムであろうという大方の信念といったものに近いかもしれません。 でも,草の根の取組みが実を結びにくいのには,もっと強大な権力が押さえ込んでいるからではないかと最近では思えます。 日本が独自に主権国家として取りうる選択肢はそれほど多くはないのではないかと最近の政治事情を見ても思います。 本書のように,この新しい社会への転換は理想論としては納得できます。 しかしながら,それが一部では実現するにしても,大きな流れにはなっていきようのない政治力学が厳然として存在するように思えてなりません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015.08.21 00:43:54
コメント(0) | コメントを書く
[音楽・テレビ・映画・小説] カテゴリの最新記事
|