テーマ:ヨーロッパ旅行(4198)
カテゴリ:ヨーロッパ
続きです。
3年前のバルセロナ訪問。 現地で同行してくれたのは2人。 一人はエンジニア。バルセロナ在住。 一人はセールスマネージャ。マドリッド在住。 バルセロナについて、いろいろと語ってくれたのはエンジニアの人。 英語は聞き取りやすいが、ときどきスペインなまりが出る。 たとえば、port。 「ポルト」とおっしゃる。 最初何のことか分からなかった。 もちろん、私の英語力では聞き取れないことがよくある。 聞き取れなくても問題ない箇所はそのままにすることも多い。 しかし、この単語は、この会話では重要単語だったので聞きなおさないわけにはいかなかった。 「ポルト」の説明を聞くうちに「port」だとわかった。 そこで「ポート」ですよね?(英語風のオーの音にしたつもり)と聞いたら、 違う、ポルトだと言われてしまった。 スペリングを聞いたら、やはりport。 スペイン語風に読むとそうなるんでしょう、きっと。 でも、そう思い込んでいるときはそう思うもの。 私も和製英語を使っていても、発音が間違っていても気がつかないこともある。 そう思えばお互い様。 こういうケースは、このように発音するんだ、ということを覚えておけば、あとあと聞き取りに便利という知恵だけを残した。 さて、話がそれたので、戻します。 11日の日記に書いたバルセロナ大学での説明をしてくれたのは、このバルセロナ出身のエンジニア。 もう一人マドリッド在住のセールマネージャがおもしろいことを言っていた バルセロナの街角を歩いているとき、彼が通行人に道を尋ねられた。 そうすると、返事をするかしないかのうちにその人の前を離れ、バルセロナ出身のエンジニアの彼に返事をしてやってくれと求めた。 (私にはスペイン語は分からないが、たぶん、そうだったと思う) マドリッドの彼が説明してくれた。 道を尋ねた人は、カタルーニャ語で問いかけてきた。 自分はカタルーニャ語は好きではないんだ、と。 だから返事を代わってもらった、と。 たぶん、スペイン語とカタルーニャ語は、方言の違いくらいのもんだろうと思う。 ゆっくり話してくれたら分かるが、早口で話されるとわからないとのこと。 スペイン語とポルトガル語の違いも方言くらいの違いだと言っていた。 (彼はそう言っていたが、実際には私は勉強したことがないので分からない) バルセロナの人は、やはり大陸に近く、スペインでも先進地域であると誇りを持っている。 スペイン人である前にカタルーニャ人である、といわれる。 カタルーニャとは、バルセロナを中心とする地中海に面した地方の名称。 首都マドリッドに対する対抗意識もある。 マドリッドの人から見れば、やはりスペインの中心はマドリッド。 政治・経済・文化の中心。国王もおわす。 そのマドリッドの人が、カタルーニャ語が好きではないというのが興味深い。 もちろん、すべての人がそうであるとは限らないが・・。 言葉に対する意識や互いの対抗意識が、日本でも関西人の首都に対する意識に近いものがあるような気がした。 どこでもあるんだと、新たな発見をしたような楽しい気持ちがした。 自らの地方や国に、誇りを持てるということは素晴らしいこと。 それこそが、一人ひとりを幸福にする原動力になると思う しかし、それが自分のところさえよければ、という視点に固まると争いが起きる。 自分が幸福になった分、人にもなってもらおう、という視点に立てば、まわりもその幸福を応援する。 その地方が発展すれば、自分のところも発展する、となればどんどん応援する。 そのような、いい誇りを持ちたいと思う。 日本にもその役割を担う時代が来つつあるように思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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