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郵政公社、トヨタ式に混乱 指導社員「上辺のみ改善」

 日本郵政公社が07年の民営化に向けて3年前から導入したトヨタ自動車の生産方式をめぐって混乱している。秒刻みでムダを排した「1兆円企業」から伝授された仕事の「カイゼン」。公社は表向きその効果を強調しているが、全国の郵便局を「査察」したお目付け役のトヨタ社員は「81%がデタラメ局」「うその報告をあげている」などと厳しい内部報告書を作成。一方、現場からは「作業が混乱し、効率は低下した」「年賀状配達も遅れるのでは」と批判が相次いでいる。

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 公社が採り入れたのは、トヨタ方式を応用した「JPS(ジャパン・ポスト・システム)」。

 03年、埼玉県の越谷郵便局で最初に試行。指導役のトヨタ社員が、ストップウオッチで郵便物の仕分けの速さを0.1秒単位で計ったり、局員の歩数を数えたりし、作業の全工程を見直した。いまは、全国約1200の普通郵便局のうち約1000局に採り入れている。

 この方式は、そもそも仕事の量を明確にすることで、ムダのない人員配置をするのが狙い。各職場には「原単位(げんたんい)」という手法が採り入れられた。

 例えば、局に届いた郵便物を送る地域ごとに分ける際は、15分間でできる郵便物ごとにいったんケースに分けてから区分作業に入る。均等に区分けすることで作業量が一目でわかるという。これまでは、勘やコツを頼りに作業量や人繰りを想定していた。

 また、局内で最短距離を動けるよう床に進路を示すテープを張った。配達する郵便物を区分けしたりする際、立ったり座ったりすると余分な時間がかかるので、いすを撤去して立ったまま作業させることにした。

 公社は今春、JPSの導入前に比べ、越谷局で33%、全体でも18%ほど生産性が向上し、1467人の余剰人員を生んだとして「トヨタ効果」を強調していた。

 しかし、トヨタから派遣された指導役の社員が今年4~6月にJPSを重点的に進める142郵便局を視察したところ、現場に浸透していない実態が明らかになった。

 高橋俊裕・副総裁(元トヨタ常務)らにあてた報告書には「実効果に繋(つな)がる動き何ひとつやっていません」「上辺だけの改善ごっこが氾濫(はんらん)」と、厳しい指摘が並ぶ。

 仕事量と人員配置の適正化を「まじめにやっている」と評価されたのは8局。「やっていない」が30局、「全くやっていない」が56局もあり、「(全体の)81%はデタラメ局」としている。

 また、社員が視察した際、局長らをその場で「辞めろ! 首だ!」などと非難したことや、「怒り、憤りを通り越してかわいそうな連中だと思った」との感想も記載されている。

 「各局がやっていないのにやっているという、うその報告、ごまかしを本社に上げています」とも書かれ、公社の発表した数字が実態を反映していない可能性もある。

 東京都内のある職員(53)は「担当者の見回りのときだけ(JPSを)しているように見せかけている。局長も黙認している」と打ち明ける。「局長でさえJPSがうまくいくと思っていない。下には『やれ』と言うしかなく、上には『やっています』と作文しているのでは」

 「トヨタ流」を疑問視する声は少なくない。

 東京都内のある郵便局員(57)は「郵便局の仕事は、定型の部品を使う自動車の製造とは異なる」と指摘する。「日によって郵便物の量に波があるし、一つひとつ形や大きさ、重さも違う。必ずしも一定の時間ではできない」

 配達区域についても、配達部数やバイクの走行距離などから厳密に振り分けられた。担当職員(55)は「坂道や階段、袋小路はほとんど考慮されずに持ち場が決まる。人員削減のため中規模のビルやマンションも1人で配らなくてはならなくなった」。時間内に配達できずに超過勤務となり、人件費削減にはつながらないという。

 JPSが「労働強化につながった」という指摘もある。いすが撤去された職場では、腰痛やひざの痛みを訴える人が続出し、遅配の原因になっているという。

 郵政民営化について、小泉前首相は「サービスは低下しない」と繰り返したが、現場からは早くも来年の年賀状配達を心配する声が出ている。

 複数の職員が「労働条件が厳しくなり、アルバイトも集まりにくくなっている。慣れない方法で来年は遅配が相次ぐのではないか」と懸念する。

 JPSの導入にもかかわらず、05年度の郵便事業の人件費は前年度より31億円増えて1兆4238億円。超過勤務手当も115億円多い1040億円だった。

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最終更新日  2006年10月30日 22時44分22秒
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