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カテゴリ:オートバイ
カワサキZ250SL走行レビューなど
単気筒クォーターの動力性能と単発にありがちなエンストなど 2023/04/06開始 結論を書くと、ほぼラスト・オートバイと決めたカワサキZ250SLは、かなり気に入っている。この感想は初めて遅咲きライダーとして、26歳の初夏に乗ったカワサキZ250FTとかなり似た感じだ。 それにしても、人生本格スタートに出遅れた己れのせいか、20代からの日々が記憶にないと言えるほど、まさしく矢の如くに光陰は過ぎ行きたる心地だ。 社会生活について抵抗力が貧弱なゆえかも知れないが、或る意味、仕事と共に謳歌出来たかも知れない20代の弱年の歳月をやや無為に過ごしたことが心残りだ。 その虚ろさをかなり埋めてくれたのがオートバイである。 普通免許は当然と言わぬばかりに所持しているくせに、バイクとなると全く興味を示さぬ者にある程度共通の否定的意見は「身体がむき出しで危険を伴う」とのことらしいが、オートバイを楽しむ我々からすると、「四輪に乗っていると、そんなに安全安心かい ? 」と逆に四輪過信の考えに疑問を向けたくなる。 オートバイが好きなのは、危険を承知、否、危険云々を考えるより先に、操縦したい憧れの念が圧倒する。特に四輪で事故を起こす際、その損傷の様子は、車体の防御力を超える衝撃で、致命的損害を受けることも少なくない。早い話が、四輪の事故のほうが深刻な後遺症を残すのが事実だ。 いきなり無関係そうなことを引き合いに出すが、充分防御など対策を身につけたつもりで行なう柔道などに、試合による身体深刻な障害が出ることも少なくない。この点、極真空手などの直接打撃の試合では、想像するほどの大けがはまあひんぱんには出ないか、ほぼ出ない。 フルコンタクトだから相手を直接殴り蹴る。しかし互いに極度の緊張と真剣さゆえか、一撃が敗戦した者の人生を悲劇的なものにすることはほぼない。第一、一撃で勝負はなかなかつかない。経験せぬことにはわからない。 私は見た目のオートバイの危険さとは裏腹な無事故・損傷軽微の事実に、この格闘技を重ねる。無論オートバイで事故死する人、大怪我をする人もいる。だが多くは、数十年間、違反も事故も経験し、なおかつ今も現役またはかつて現役で、元気なのだ。 さて閑話休題。実は久しぶりの単気筒クォーターは、これまで乗って来たバイクと比べると、運転しにくいのではないかとの不安が大きかった。 ところが4月5日水曜日午後やや遅く、「出来るだけ乗らねば」と己れを叱咤する心地でスタートしてみたら、何ゆえか乗りやすいと感ずるようになっていた。 このような経験はめったにない。帰りの道中は調子に乗らずきちんと運転すべしと自らに言い聞かせる思いで帰路を走った。 ABS( Anti-lock Brake System アンチロック・ブレーキ・システム)は装備していないので、前後輪ディスク・ブレーキの操作には注意せねばならないが、減速時はシフト・ダウンとブレーキを共に使い、それでも時々後輪ブレーキがロックしてタイヤが横滑りすることもあった。 上三枚とも、恒例となった「すみやグッディ」さん駐車場での記念写真。 変速形式は六段リターンだが、下道(したみち)と言われる一般道では、せいぜい四速で走り、制限速度を守ろうとすると、三速で足りる。三速で時速50kmを維持せんとすると三速でやや回し気味で走ってほぼ順法速度を保てる。四速で回すとすぐに60km/hに達する。私は高速道路利用の予定が全くないので、せいぜい県道、バイパス程度。 高速道路はカワサキ・ゼファー750RSで富士―浜松間を走ったりしたのだが、もはや縁はない。 さて、このカワサキのオートバイに行き着くまでの最近、2018年ごろにスズキ・バンバン200にしばらく乗ったが、発進加速の弱さを感じた。最高出力16psがパワー不足と結論づけた。希望するのは20psほど。その前にもうバイクは降りようかとも考えていたので、下取りを行なうことなく、バンバンは手放した。 次に2022年の早い時期にこれもかねて気になっていたスズキの250ccバイク・グラストラッカーを頼んで納車。ところがシート高は充分満足出来る750mmという低シートだったのだが、シートの材質そのものが余りにもすべすべし過ぎていて、坐り心地に難がある。発進のたびに慣性力が働いて腰が安定しない。足着きは全く問題なしだが、乗車姿勢が不安でしかも最初に満タン法で測った燃費がリッター20kmとかなり悪い。乗る気が失せたまま時間が経ち、バッテリーが上がった。ただし最高出力19ps/7500rpmは悪くなかった。 ところがコロナ騒ぎと共に数十年ぶりのバイク・ブームと言われ始めた。これも結論めいたことを言っておくと、ここ静岡県富士市の田舎では、ブームを実感することはまあない。新車の納車が遅れているくらいで、中古をさがせばかなり早くに手許に届く。現に車に乗るだけの人にはどこがブームかと、関心どころか知識すらなかった。 私はもはや飛ばして走るなぞという年齢ではないし、その気も起きないので、とにかくある程度低速に力が出せるものに絞って、候補は新車だとホンダCB250R、中古でカワサキZ250SLだった。CB250Rはシート高が異常に高くて、ローダウン可能との情報を得て、候補に残したが、Z250SLは車格がずいぶん小柄で、車重148kgは扱えそうだと推測し、結果価格でも40万を切るこちらに決定、都合三台ほど俗に「引っ張る」ことが容易だとの店長氏の言葉に任せて、ほどなく到着との知らせをもらい、これより数日余りのちに納車。こちらも2cmほどのローダウンで、足着きはまずまず。 発進も最高出力29ps/9700rpmで、実際走ってみて、加速性能に満足した。 ただ・・・。これは単発の一種の宿命かも知れないが、250cc程度の排気量だと単発・単気筒では低回転でエンストつまりエンジン・ストール( engine stall)が出やすい。 これはアクセルを吹かすことと、ストールするたびにクラッチを切ってセルを回すクセをつけることで解決させようと思っている。しかし、交通の流れが悠長な操作を許さない時は、常にエンジンを吹かし気味にして加減する必要がある。多分、2気筒になると、これはまず発生しないと推測するのだが。 思いつきで書くので文章にまとまりを欠くが、最後に、乗車姿勢は当初の予想とやや異なり、ほぼネイキッドでありながら、やや前傾だ。なお、オートバイに日常的に乗る人には今更釈迦に説法みたいなものだが、このZ250SLのハンドルはバーハンドルつまり、左右のグリップをつなぐハンドルは、一本棒でつながっているタイプだ。これに対してスポーツ・バイクの主流となる『セパレート・ハンドル』つまりセパハンは、左右のグリップをつないだ一本棒ではなく、左側、クラッチ・レバー側と右側、ブレーキ・レバー側とは、離して取り付けてある。 で、このZ250SLだが、バーハンドルながらも、乗車すると上体はやや前傾姿勢となる。そして乗り慣れるにつれて、上体は前傾を強いられると言えるほど、スポーティな姿勢になる。 目下のところ、このオートバイの次を予想する気持ちはない。ともかく70代に入ったから、あとの人生はオマケの如きものと己れの星(運命)に感謝し、残りのバイク・ライフを楽しみたい。 ☆編集後記☆ もしかすると私がビギナーの時こんな経験ばかりあったら、かなり神経質になり、ひいてオートバイそのものへの不信感が募ったかも知れないのだが、このカワサキZ250SLはエンジン・ストールが頻発する。低回転で特に信号停止の時や発進時によく止まる。ロー・一速でクラッチを切っていても、ギアをニュートラルにしていても、いずれでもストールが起きる。遠くさかのぼる四十有数年前、初めて乗ったカワサキZ250FTはこのトラブルが皆無だった。これについて、既にレッドバロンの工場の人に「単発はストールしやすいのです」とハッキリ教わったから、わけもわからず不安にかられていることでもない。 カワサキZ250FT。小生家庭教師を始めてほぼ二年目の1979年(昭和54年)初夏、弱冠26歳。この年の最高傑作映画はクリストファー・リーヴ氏の『スーパーマン』。もちろんこのバイクで映画館へ行き、映画を充分味わった。ジョン・ウィリアムズ氏のテーマは名曲である。 オートバイ自体、乗り慣れかかって来たばかりで、動力性能が気に入っているので、ひたすらアクセルを吹かし気味にすることで、不意のエンストをしのごうとしている。ところがである。 バイクがノーマルで集合管というのは知っていたのだが、よく見ていなかったのは私に責めがある。 余り好きにはなれないヨシムラの集合管だった。排気音に迫力があるのはいいのだが、とにかく音がでかくてうるさい。もはや排気音を楽しむ年ではないし、現にうるさくて周りの車に対して気が引ける。 なお、スズキバンバンもストールがよく出た。ついでに言うと、ホンダのスクーターPCX150も、信号停止から発進の瞬間止まったことがあり、オートマのスクーターでも「バイクよお前もか」と思った。 パソコンで検索すると、予想通りエンジン・ストールに困っている人々の話が数多く見られる。レッドバロンの工場の人の話の通り、単気筒はストールしやすいとも。さらにかつて乗ったカワサキZ250FTにストールが皆無だったことを裏付けるように「気筒数が増えるほど、それぞれのシリンダー内の爆発が他を補い合うので、ストール発生はぐんと減るかなくなる」との記述も見た。 一番読んで不愉快、というより腹が立ったのは「・・・つーか、エンストってそんなに怖いですか。セル回せばすぐかかるのに。教習所ではエンストせんで済むように練習するので、エンストしにくいバイクを選ぶのは筋違い、そうは思いませんか」との答えがベストアンサーになっていたこの言い回し。いかにも知ったふうなこの輩がネット世界に多い。何様のつもりだ、一度おととい死んで来いと言ってやろう。ばあかめ。 ただし。この回答が出る前の質問者の言っていることも、よくわからぬ見当はずれと感ずるものだった。曰く。「教習所のバイクで、125ccと400ccとでは、エンストしにくいのは、どちらでしょうか」 暇に飽かせて推理するなら、125ccは小型限定、400ccは普通ということか。 なお、その他の回答も似たり寄ったりだった。 答えを知りたくてアップしたのだろうから、質問の主旨を問い返すなどしても良いのではないかとも思う。 かくいう私はネットで質問する気は毛頭ない。YOU TUBE を聴きながらたまに音楽や歌についてのコメントで、曲を礼賛している知性高そうなコメントを見つけると、ワードに下書きしてから、誤字脱字等確認して、コメントしたかたに、共感する旨伝えるくらいにしている。 ついでに。古い歌を古い世代とおぼしき人が「今の歌手には歌える人はいなかろう」との意味のコメントを寄せると、多分若い世代だろう、「あなたがご存じないだけで、今の歌手にも見事な人はいますよ」と反論していた。 私はいっぺんに不愉快になり、以後この東映時代劇「紅孔雀」の主題歌は聴かない。 己れの考えを否定されたと思うやいなや、若造は旧世代に牙をむくから、You Tubeの世界もイヤな気分に見舞われることも少なからず。名曲に浸っているのに、コメント同士ケンカするとは何事か ! ? バカどもがここにもいる。 私もインターネットで知り合いになった人と、既に数名義絶しているので、偉そうなことは言えないが、ある期間、交流が続くと、どうしてもある種、不可抗力的な感情・思惑に行き違い、食い違いが生じ、本来なら必ずすべきでない相手の人の知性や知力を見下すコメントを送ってしまうことがある。 私如き浅学非才の愚か者にそんな資格はないのだが、ここで誠に勝手千万ながら、「この人の知識不足を見過ごして今後も付き合えるか ? 」との自問が起こり、これに最も非常識な自答を以てコメントしてしまう結果、義絶となる。 それで私はこのコメントというのを、交流の意志や継続の見込みのまずない人に絞って、レスポンスを書き込むことにしている。無論この場合、既にコメントを記した人にすこぶる共感出来ている場合に限る。 そして、出来るだけコメントした人に共感する内容で返信文を書く。 こうして恐らくお互いに好感を持ち続けられる内容にホッとするのだ。 最も近いところでは、土居裕子さんの美声が見事な『ローレライ』に対するある人のコメントに共感し、文語文の歌詞にも親しみを感ずるとの考えに大いに賛同して、返信文を寄せた。果たして『畢竟(ひっきょう)』などというむつかしい言葉を的確に使うこのかたから、さらなる共感のコメントをいただいた。私はこの姿勢を続けようと思う。 さらに最近、「70歳のライダー」とのタイトルでこれも精力的にブログ更新を続けている、既に70代に達してなお、マニュアル・バイクを乗りこなすかたにコメントしたところ、このかたもかなりインテリジェンスの豊かなかたで、しかもすこぶる低姿勢な、品位あるレスポンスをいただいた。それにしても上には上がある事実にも驚き、このかたに敬意を持っている。 なお、Z250SLのストール対策は一応考えてはいるが、芳しからざる時は、思い切って、それこそ老骨に鞭打つ思いで、2気筒オートバイに再チャレンジしてみようかとも漠然と思っているきょうこの頃である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.04.20 15:06:34
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