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2007年04月07日
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カテゴリ:クラシック
 NHKホール  18:00~
 3階最後方

 調べたら、N響定期は5ヶ月ぶりなのです。後ろの補助席も久々。
 久々に来たら、なんとなくお客が少な目でした。前に来た時はのだめカンタービレのドラマ版放映中で、若いお客さんも多かったけど、飽きられちゃったかな?それとも、よく知らない指揮者じゃ聞く気もしないってんで常連客がいないのか?

  ハイドン:交響曲第55番「校長先生」
  プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番
   <ヴァイオリン アンコール>
    バッハ無伴奏ヴァイオリンパルティータより サラバンド
     (だったと思う....)
  ドヴォルザーク:交響曲第8番

  指揮:マティアス・バーメルト
  ヴァイオリン:ドミートリ・シトコヴェツキ

 まぁ悪くない演奏でした。如何せんNHKホールの3階だからたかが知れてはいるのですが、N響ではいい方の演奏じゃないかな?
 特に何処がどうという良さは無いのです。いわゆる名演・熱演の類ではないし、物凄いインパクトがあるわけでも無い。普通の演奏をやっているだけ。ただ、丁寧でしっかりしています。凄く丁寧という風に感じるわけでもない。外連味もないし、朴訥というのとも違う。ただ、ちゃんとやっている。そんなのつまらない、とか言うんでしょうね。

 プログラム冒頭のハイドン。丁寧に各声部を描き分けて聞かせる様は、教科書的と言ってもいいかも知れません。それだけに、終楽章、弦合奏によりひとしきり変奏を聞かせた後の管による変奏の色彩感が鮮やかに現れる。
 最後の一曲、ドヴォルザークの8番。有名曲ではあるけれど、決して取り上げられる回数は多くは無いこの曲も、丁寧に、今何をやっているかが手に取るように分かる演奏。オーケストラの音も狂騒的にはならない。バラけて聞こえるというのではなく、各声部がきちんと聞こえるという聞こえ方。熱演とは言い難いけれど、熱演を演じてみせるよりは遥かに好ましい。「そういうもの」をこの曲の演奏に求めてしまうとつまらないでしょうね。でも、ドヴォルザークの交響曲は、ちょっとしたイメージやフレーズの派手さとは裏腹に、実はよく考えて書かれているので、構成感などでは毛色は違えども決してブラームスあたりと遜色のあるものではない。今日のドヴォルザークは、そんな感じでしょうか。

 ただ、一方では、低弦の弱さが目立ってしまった。ドヴォルザークは、例えばブラームスあたりに較べると、いわゆるスラヴ的な、ある意味「下品」に感じられるようなところがあるのだけれど、思うにそれは恐らく時に低弦が見せる「下品」としか言いようのない、響きの大きい強奏にあるのではないかと見ているのです。そういうのが、やはりN響では厳しいのですね。この辺がN響の限界かな。まぁ、3階席で聞いてる奴に言われたかない、ってことになるでしょうが....
 プロコフィエフの協奏曲は、よく演奏出来てはいるけれど、そうなると物足りない感があるかも知れませんが、独奏のシトコヴェツキは良かったですね。アンコールのバッハもそうだけど、いい意味で真ん中を真っ直ぐ突いて来るような演奏でした。響きも悪くない。一度聞いてみたかったヴァイオリニストだったので、良かったです。でもまぁ、やはりNHKホールじゃなぁ。







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最終更新日  2007年04月08日 00時28分59秒
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