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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン& オペラとクラシックコンサート通いのblog

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2009年10月12日
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カテゴリ:クラシック
 サントリーホール  18:30~
 ピット席

 モーツァルト:フルートと管弦楽の為のアンダンテ K.315
        交響曲第29番イ長調 K.201
 R・シュトラウス/ハーゼネール編:もうひとりのティル・オイレンシュピーゲル
 ビゼー/ボルヌ編:カルメンファンタジー
 ヴェルディ/バッシ編:リゴレットファンタジー
 R・シュトラウス/プシホダ編:薔薇の騎士ワルツ
 J・シュトラウス2世:アンネン・ポルカ / ワルツ「ウィーン気質」
 <アンコール>
 ブラームス:ハンガリー舞曲第1番

 なんというか、「無駄だなぁ」という感想が先に立つ演奏会でした。

 ウィーン・フィルのメンバーによる演奏、ってことで、じゃあ買ってみようか、って感じだったと思うんですよ、確か。モーツァルトの交響曲とかやるっていうし。
 で、行ってみるとこのプログラム。いや、これが悪いとは言いません。こうと知っていたら買わないかも知れないにしても、こういうのはこれで楽しみようはあるものだし。

 総勢11人、弦五部とホルン2、ファゴット、クラリネット、オーボエ、フルートという陣容。ちょっとした室内オーケストラ、とはいかないですね。室内アンサンブルです。全員がウィーン・フィルのメンバーらしい。
 実際、音は、音色や響きは、確かにウィーン・フィルのメンバーなんだな、と思わせる程度に綺麗です。ただ、それだけに、このプログラムはねぇ。

 前半はまだいいんですが、後半はちょっと勘弁してほしいな、と。カルメン、リゴレット、薔薇の騎士の、正直出来の悪い編曲もの。こういうのではリストのピアノ用のパラフレーズがありますが、あれは出来がいい上にピアノ用なので、聞く方に違和感があまりないのですが、これは、ちょっと。
 正直、こういうオペラに関しては、こちらはほぼ全体も大抵の旋律も頭の中に入ってます。順序も、その旋律が出て来る場面も、話の筋も分かってる。そうすると、「自由に編曲・変奏」されると、違和感が先に立つんです。「ちがう!そうじゃない~」みたいな。なまじっか小編成のアンサンブルでやるだけに、その「ずれ」が鮮明に見えてしまって、気持ち悪い。しかも、そう言っちゃなんですが、この編曲があまり出来が良くないんですね。メロディを繋ぐ経過句のところが、なんとも変な感じで。これなら全編ブツ切りにしてくれた方がまだいいかも。しかも、カルメンはフルートが、リゴレットはクラリネットが、薔薇の騎士はヴァイオリンが独奏なのですが。この独奏が特に前二者は妙に技巧的に書かれていて、正直鬱陶しい。演奏がヘタなのではなく、独奏パートが無駄に不自然なのです。
 こんなプログラムを、結構いい音させてる面々がせっせと演奏する訳ですよ。それを、編曲もの3曲合わせて30分ほども聞いている。時間の無駄、と言う以前に能力の無駄、音の無駄。ああ、勿体無い!
 幾ら音がいい、音を、音色を、響きを楽しむのだ、と言ってみても、いい曲悪い曲というのは厳然としてあります。何もこんなプログラムで聞かなくてもいいだろう、と......
 その中でも強いて言えば、ヴァイオリン独奏の「薔薇の騎士」が曲としてまだしもよく出来ていたかな。

 そんなわけで、毒気を抜かれて、ヨハン・シュトラウスを聞く頃には戦意喪失......アンコール途中で帰って来ました。多分、もう一曲あったろうと思うんですけどね。

 前半は、モーツァルトの交響曲がやはり目当て。これは面白かった。ただ、この演奏は、「モーツァルトの交響曲」というよりは、「シンフォニア」の演奏ですかね。ディヴェルティメントに限りなく近い感じ。将に、こういういい音色、響きのアンサンブルを聞くのに丁度いい、という感じ。

 やはり前半で思い切って帰るべきだったかなぁ......







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最終更新日  2009年10月13日 00時13分35秒
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