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ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン& オペラとクラシックコンサート通いのblog

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2021年04月11日
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カテゴリ:オペラ
新国立劇場 14:00〜
 3階脇

 ストラヴィンスキー:夜鳴きうぐいす
 チャイコフスキー:イオランタ

 夜鳴きうぐいす:三宅理恵
 料理人:針生美智子
 漁師:伊藤達人
 皇帝:吉川健一

 イオランタ:大隈智佳子
 ルネ:妻屋秀和
 ロベルト:井上大聞
 ヴォデモン伯爵:内山信吾

 新国立劇場合唱団
 東京フィルハーモニー交響楽団
 指揮:高関健
 演出:ヤニス・コッコス

 他にも書いてないものはあるんですが、まぁ、オペラは先に書いておいた方がいいし、と思って。

 さて、ねぇ....
 もう、身も蓋もなく言ってしまうと、あんまりよくなかったと思います。特にイオランタ。
 但し、最初からそれほど期待もせずに観に行ってるのも確か。なので、それほど失望しているという訳でもない。とはいえ、相変わらず、後半観ていると世間の皆様とのギャップに感じ入ってしまうのではありますがね.....

 演目も微妙ではあるのだけれど、開演直前に見たら、一階は後方は殆ど人がおらず。3階あたりもガラガラで、うわぁ....と思っていたのだけれど、それかあらぬか、開演は10分くらい押したのでした。あとで分かったのだけれど、京王線で人身事故があったとかで、それで間に合わなかった人が少なくなかったようで。後半始まる前に見たらもうちょっと増えて、全体では7分の入りって感じだったでしょうか。あるいはもうちょっとあったかも。まぁ、いずれにせよ、ちょっと少ないですね.....

 とはいえ、演目が微妙なのは確か。曰く、1幕物のオペラを二本立てで上演するシリーズ、なんだそうで。ふむ。で、ロシアの作曲家二人からとって来たということのようですが、しかし、そうか、イオランタって1幕物だったのか......

 どちらも「御伽噺」と定義されているのが演出家の解釈。まぁ、そうでしょうね、確かに。まぁ、イオランタの方は、そうは言ってもそれなりに深刻な影はあるけれど、結末はまぁ御伽噺だわな。プログラムの解説で「一人も悪者が登場せず、全員が幸福感に浸って終わるオペラ」とありますが、言い得て妙ではあります。「ヘンゼルとグレーテル」だって魔女が出てくるからねぇ....ただ、まぁ、それが面白いかどうかはまた別の話ではあります。

 まぁ、「夜鳴きうぐいす」に関しては、物語もさることながら、結局は音楽的にも、うぐいす役が全て、と言ってしまっても過言では無いような。こちらに関しては、まぁ、うぐいす役はそれなりに歌ってました。少なくとも「なんじゃこれ?」というようなものではなく。他はどうなの?と言われると.....別に大して覚えてないです(笑)でも、そういうオペラだと思いますよ、これ。少なくとも耳障りで邪魔だなぁ、なんてことはない。もっとも、言えば、ストラヴィンスキーの音楽もそれなりなので、そもそも耳障り...いやいや。まぁ、そういう意味で悪くはなかったと思いますよ。ただ、言えば、うぐいす役が超絶技巧のコロラトゥーラで場内を魅了したか、と言われれば........あの人は、コロラトゥーラだったの?普通だったような....
 でも、まぁ、全体として悪くなかったと言っていいと思うし、全てじゃないの?といううぐいす役も悪くはなかったし。これはこれで良かったんじゃないでしょうか。

 敢えて言えば問題は「イオランタ」。
 もともとこれは確かにチャイコフスキーのオペラではあるけれど、それほどよく上演されてるイメージは無いです。ロシアにでも行けばまた違うのかも知れないけれど。くだんのプログラムの解説によると、「チャイコフスキー・ファンの間では熱狂的に支持されている。」そうです。ということは、私はチャイコフスキー・ファンではないのは間違いないな....というか、世間のかなりの部分の人は、チャイコフスキー・ファンではないような気がしますが......
 私、そんなにチャイコフスキーに冷淡なつもりはないんですけれどね。ただ、チャイコフスキーでオペラと言われると、まずは「エフゲニ・オネーギン」、「スペードの女王」、まぁこの辺じゃないかと。「マゼッパ」とかありますけれど、「イオランタ」は、それなりに名前は知れているし、録音だってあるにはあるけれど、私は殆ど聞いてないです。昔聞いたことはあるけれど、すぐ飽きちゃった気はします。
 今回改めて聞きましたが、まぁ、ねぇ....
 元々くるみ割り人形と同時上演する予定で書かれたとかで、時期も最晩年に近いのですが、率直に言うと、確かにこれは....という感じ。なんというか、オーケストラが、確かに、バレエ曲と交響曲の響きに似てるんですよ。そして、歌も、「エフゲニ・オネーギン」なんかに似ている。イオランタの最初のアリアは、タチアーナの手紙の場だなぁ、とか。無論、引用とかではないですよ。ただ、なんというか、オリジナリティを感じさせない。聞きながら考えてたのですが、例えば、私は「エフゲニ・オネーギン」が好きなのだけれど、両方聞きたいか?と問われたら、「エフゲニ・オネーギン」でいいです、って答える気がする。無理してこっち聞く必要はない。忌避はしないですけれどね。でも、そういう感じかなぁと。

 だから、自ずと演奏者に対する評価も厳しくなるのだけれど、どうだったかというと、正直感心しなかった。
 まず、歌唱陣は、良くても「まぁこんなもの」レベル。人によっては結構声でかいのはいたですよ。でも、二人いる伯爵のどっちがどうだっけって世界ではあるけれど、声張り上げてたと思ったら後半萎んじゃったりとか、まぁ、そんなんですよ。それと全体に歌手にデリカシーがない。だから、歌が乱暴に聞こえる。
 でも、それ以上に、全体にアンサンブルというか、調和が取れてないんですよね。これはオケも同様。合唱は言うだけ無理だろうと思うのだけれど、しかし、それにしても、どうしてこんなにそれぞれが勝手にやってる感じなんでしょうね?無論、こちらもいい席では聞いていないので、バランスが悪いところで聞いてるからだ、と言われれば、そうなんですね、と言うしかないけれど、でも、あれはあまりにも調和してない感じだったと思います。重唱なのに、全然歌が調和しない。ずれてるとかいうことではないんですよ。ただ、重唱というのは、伊達に二人(とかそれ以上)で歌う訳ではないので、音楽的に合わせて欲しい訳です。それがない。一方、大体お分かりだとは思いますが、歌唱陣は磐石ではなかったので、そうなると、やはりオケにはそれなりにサポートが期待されるのですが、残念ながら歌をかき消しに行くこと少なからず。まぁ、かき消される方が悪いっていやぁ悪いんですが、そういう意味では、高関健の指揮は、だめ、でしょうね。オケを云々するレベルではなかったと思います。いいも悪いも、イオランタではなんとかするのがやっとという感じだもの。
 まぁ、この「アンサンブルが取れない病」は昔からの話ですからね。新国だと、海外組がきちんとしてる時は目立たないですが、日本人メインだとか、そうでなくてもコントロール出来てないと、多かれ少なかれこんな感じかと。もっとも、曲にもよるのであって、例えば今日の前半の「夜鳴きうぐいす」だって、どうだったかはわかりません。でも、あの曲は、そんなにアンサンブルを重視されるようなものではないし、結局うぐいすがメインというのがはっきりしているから、そういう問題はあまり出ないんですよね。それは、例えばこの間の「ワルキューレ」もそうで、あれはあまり「アンサンブル」みたいな問題にはならない。
 久しぶりに「アンサンブルがグダグダ」というのを聞いた気がします。有り難くもないけど。

 演出は、まぁ、わぁわぁ言うようなものではなく、格別奇を衒ったものというでもなく。まぁ、いいんじゃないでしょうか。
 というか、率直に言うと、とはいえ、「なんで今回これやったの?」とは少し思いましたけれどね。
 この、1幕物オペラを二本立てでやる、ダブルビルシリーズ、ということらしいのですが、まぁ、そういうのをやるのは、悪いとは言わないです。ただ、正直に言うと、とはいえ、「なんでこれなの?」というのがちょっとよく分からないというか.....
 別に、定番だけやっとけ、っていう訳ではないですよ。ただ、わざわざこういう定番ではないものを引っ張って来る、その趣旨はなんなんだろう、と言った時、分からないんですよね。沢山出演させるため?もしそうならふざけんな、とは思うけれど、まぁ、それならそれで「ああそういうものか」と合点するんですけれどね。ただ、そんなことは二期会のようなアマチュア団体にやらせておけばいいのであって、一応プロの音楽家によるオペラを志向しているらしい筈の新国立劇場が、どうしてこれを掛けたのか、その辺の意図がよく分からないんですよね。だって、「御伽噺」オペラ、じゃないですか。いや、御伽噺がいけないとは言いませんよ。でも、敢えて言えば、音楽的にも、精々うぐいすのコロラトゥーラ的な歌唱がちょっととんがってるだけで、それほどという訳でもないこのオペラ達を、限られた予算と機会の中で何故選んだのか。そこの、「プロフェッショナルとしてのプロデュースの意図、狙い、考え方」が分からないのですよね。
 今回の「イオランタ」の方は、一昨年の新国立劇場オペラ研修所の試演会で上演したものをベースに本公演に持って来たらしいので、その意味ではそれがあったから、といえばそういうことなんでしょうけれども....

 あと。
 イオランタの幕切れというか大団円で合唱も入って歌うところ、気が付いたら、一階客席後ろの調整室みたいなところで、ガンガンにレーザーポインターというかペンライトみたいなので、指揮してたんですよね。あれは、どういうことなの?というか、最近は、あれが主流なんでしょうか?
 いや、なんで引っ掛かるかというとですね。この場面、合唱は、舞台全体に広がって歌っていて、概ね前向いているのですね。で、そういう場面はオペラでは時々あるけれど、舞台上や舞台脇などには、指揮が見えにくい場合に備えてモニターが置いてある訳です。ちゃんと。ところが、そんなところで指揮している。
 でもね。オケピットでは、本来の指揮者がちゃんといて、振ってるわけですよ。それとは別の人が振ってるって、それはありなの?指揮者が見えない?いや、その為にモニターはある訳で.....
 今はこれが当たり前なんでしょうか?私もそんなの今まで気が付いた事ないし、大体そんなとこ見えるとこには座らないので、たまたまなんですけれど、ああいうものなの?いや、ヴェローナみたいなところでやってるんだったら、ひょっとしたらそういうこともあるのかもな、とは思うけれど、どうなんだろう?





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最終更新日  2021年04月11日 22時39分08秒
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