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2024年06月09日
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カテゴリ:クラシック


ミューザ川崎シンフォニーホール 14:00〜
 3階右脇

 ベートーヴェン:交響曲第6番 へ長調 op.68 「田園」
         交響曲第4番 変ロ長調 op.60

 指揮:ユベール・スダーン
 東京交響楽団

 なんか知らん間に1ヶ月ほども空いてしまいました。今回は珍しく、書くのをサボっていたのではなくて、そもそも聞きに行っていなかった。まるっと1ヶ月聞きに行かなかったのは、しかも一応オンシーズンに行かなかったのは、コロナ禍以来かも知れません。
 いや、行くつもりがまるでなかった訳でもないのです。新国はこの間に椿姫とコシ・ファン・トゥッテもやっていたし。コシは買ってあったし。でも、どちらももう見たことのある演出で、それほど「これは聞いておきたいぞ」という気持ちも湧き上がるでなし。他の週末も忙しかったりなんたりで。いや、行こうと思えば行けなくもなかったのだけれども、無理に行こうと思わなかったのは、LFJロスなのかも知れません。というか今年は割と満足してしまって、無理に何か聞きに行こうという気にならなかったと言っていいのかも。いや実際面白かったしね.....ハーフサイズでも全部で20コマ以上聞いてたし。打率は8割くらいと言って良かったと思うし。

 まぁそんな訳ですが、1ヶ月もするとさすがに何か聞きたくなってくる。で、土曜日が空いたのが分かって、前日調べたら、そこそこコンサートがあるなと。でも、N響は反田恭平がソリストで、まぁ一番安いとならあるかと思ったら、完売。おやまぁ。日フィルも阪田クンだったか誰だったかでやるらしいけど、さて、と思ったら結構チケットが高い。新日フィルもデュトワが振るらしいけど、さて、というところで、東響はベートーヴェン・プロかと。じゃぁ、まぁ、これにするかと思って聞きに行った次第。なので、大して期待もしてません。<大体こう書くと後で褒めるのよね私....

 スダーン。東響としては桂冠指揮者、なんだそうです。私は東響の熱心なファンとは言い難いのではありますが、スダーンが古典派中心のプロを組んでやっていたのはよく覚えています。モーツァルト・マチネを始めたのもスダーンだったし、今は手に入らなくなっているのかと思うけれど、シューベルトのツィクルスをCDにしたものがあって、それは悪くなかったし、実際シューベルトの演奏は実演で聞いても良かった。もう20年近く前の話なのか。

 席は3階の舞台脇という、コンディションは音響的には最悪の筈ですが、そこがこの壺型ホール・ミューザのよく分からないところで、結構まともに聞こえます。ミューザのピット席もコストパフォーマンス悪くないと思うけれど、あそこより遥か上のもっと条件悪い筈が、結果上手いこと混ざって響いて聞こえてくるのでしょうね。響きもある程度減衰してくるのでしつこくない。右側は、ミューザ特有の坂道の途中で斜めに見る席ではないので、落ち着きますし。

 「田園」。もう冒頭から、あ、これはいいぞ、と思わせる響き。大抵そう思ってもすぐ裏切られたりするのですが、今回は、それが持続する。言えばノン・ヴィヴラートに近い奏法ですが、「ヴィヴラートを掛けてはいけない」ではなく、「やめとこうね、抑えようね」というくらいの感じ。必死になって回避してる訳じゃない。自然な演奏。ヴィヴラートが掛からないので、音はクリアだけれど、音量的にはやや落ちるのですよね。ただ、この日の編成は、どうやら14-12-10-8-6。これはミューザであればベートーヴェンとしては今時やや厚めなくらいかと。これは、現代のホールで現代オケでベートーヴェンをやる、ということに対してのアプローチとしてはいいスタンスだと思います。恐らくスダーンはこのホールのことも、このオケのことも分かってのこの選択なのだろうと。今時はもう1プルト減らすくらいでやるのが主流かも知れないですが、それだと低弦がどうしても弱くなるし、力を入れたくなるんですよね。それよりは、この編成でやることで、響きを豊かにしておくという考え方なのかと。よく、編成を減らせばクリアな演奏になる、と思っている人はいて、それはある面そうなのだけれど、ちゃんと合えばそんなことはないんですよね。
 敢えて言えば、それにも拘わらず、やはり力んでしまうオケ。この辺はもう東響は毎度のことだから驚かないけれど、それでも力み返ったガチガチの音になるのは最小限で済んだかなと。でもさぁ、この編成だと、そんな頑張って強い音、大きい音、出さなくてもいい筈なんですよ。ちゃんと聞こえてるもの。特にこのプログラムは、そんなに力んで演奏するような曲ではないのですもの....

 後半は4番。これもいい演奏。ちょっと意外に思ったのは、田園からトロンボーンなど管を幾つか省いただけで、弦の人数は変わらず。でも、考えてみれば、この2曲って、そんなに時期は隔たってないのですね。そう考えればおかしくはない。なにより、後半でも弦の響きは相変わらず保たれていて、全体に気持ちよく聞けたのでした。

 演奏全体としては、どちらも、ある意味オーソドックスなもの。奇を衒わず、特別な効果を狙うでもなし、基本をきちんと丁寧に。
 思えば、スダーンが音楽監督をやっていた頃は、もっと東響は堅実な演奏をしていたと思うんですよね。同じ頃に新日でアルミンクがやっていて、やはり古典派を積極的に取り上げてオケを鍛えていたのだけれど、震災後に追い出されてから、ガタガタになりましたが、東響もそこまでと言わずとも、かなり崩れているのは確か。ノットのプログラムは人気はあるんでしょうけれど、実力が追い付いてないだろ、というのが本音なんですけどね。でも、こうやってスダーンが振ると、編成の選択からして適切に取り組めば、ちゃんと出来るじゃないの、と思うのですよね。
 スダーンのシューベルトの録音、あれ、1枚千円とかで売っていて、もうなくなってしまったのかな。あれ、とても良かったと思うんですけどね。再発しないかな。新日のアルミンク時代にあった、ブリュッヘンによる録音も出て、あれも今は昔のいい演奏なんだけれど、負けず劣らずそれ以上に東響とスダーンのも良かったと思うので....





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最終更新日  2024年06月09日 19時26分27秒
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