男手一つで育ててくれた父が死んで、鎌倉のカフェを引き継いだ香良。ある日離婚した親友が押しかけてきて、いつの間にかシェアハウスをはじめることに! 次々やって来る入居者たちは、みんなちょっとワケありで…。
誰かと生活することは、めんどくさいけどあたたかい。鎌倉駅から徒歩8分。木々と小鳥に囲まれたシェアハウスには、今日もカレーとコーヒーの香りがいっぱい。まだ空室アリ/。男手一つで育ててくれた父が死んで、鎌倉のカフェを引き継いだ香良。ある日離婚した親友が押しかけてきて、いつの間にかシェアハウスをはじめることに! 次々やって来る入居者たちは、みんなちょっとワケあり。慣れない他人との共同生活に、イラっとしたり文句を言ったりもするけれど……。家族だから言えない、家族だから甘えられない。そんなひとりぼっちになった住人たちが見つけた新しい形のきずなに、あたたかい気持ちになる1冊。
本書は、人付き合いの苦手な主人公が、シェアハウスを始め、鎌倉の古い洋館を舞台に、訳ありな住人たちの日常を描いた物語。それぞれ事情を抱え、一癖も二癖もある住人達と共同生活を送ることの難しさや、ぶつかりながらも、少しずついい距離感となっていく過程など、シェアハウスの人間ドラマとして面白かったです。
【満足度】 ★★★★