カテゴリ:日々の事
みなさん、温かい励ましの言葉ありがとうございます。 さすがの私も疲れたのか、花粉アレルギーの鼻炎だと思っていたらちょっと熱が出て、一日だけ寝ましたが、すぐ復活。帰りの新幹線の冷房風が直接当たったのが原因かもしれません。 舅はいつもキチンとして、この22年間一度もパンツ姿とかパジャマ姿とか、乱れた姿を見せたことがない人でした。近所でも評判でお線香をあげに来てくださった近所の方もみなさん「ダンディなご主人だったよね~」と口々に言っていました。背が高くてかっこ良かったお父さんでしたので、寝たきりになって嫁や娘に下の世話をされるなんて死んでも嫌だったでしょう。お母さんの腕の中で逝くなんて最後までかっこよすぎます。 翌日病院に行くというので、体調が悪いのに「風呂に入る」と言い出して、その晩は身体を綺麗にして新品の下着に着替えてパジャマを着て、寝る前のトイレに行った帰り布団に入る前にリビングでガクッと膝から落ちるように倒れたそうです。姑の右腕をガッチリ掴んだその感触が今も腕に残っていると言っていました。大きな身体を支えきれずに二人でドッと倒れたので、姑も腰を痛め、コルセットで和服の喪服が着れなくなりました。 すぐ救急車を呼びましたが、心配停止状態で電気ショックや人工呼吸などの処置をしても間に合わなかったのです。病院に運んで蘇生術を施しても戻らず21時15分に亡くなりました。死亡診断書には「死因不詳」って書いてありました。 それからが大変、悲しみに浸る間もなくお母さんは警察の聴取を受け、遺体はMRIにかけられ、不審な場合は解剖するとのこと。完全に疑われています。警察の車に乗せられて家に帰ると検視官のような人と刑事らしき人がドヤドヤと8人も来ていて、家の中の写真をパチパチ撮り、悲しみでボーっとしているお母さんに保険金の金額やらアレコレ厳しく聞いてきたのだそうです。またそういうことはお父さんが全部やっていたので、お母さんは全くわかっていません。そしてまた病院まで戻されて、遺体を連れて帰ってきたのが午前4時。72歳の義母がよく一人でがんばりました。本人は「畳の上で死にたい」とよく言いますが、それは残った家族が大変だということを、今回実感しました。 夫の妹が7時過ぎに駆けつけ、私たちが昼前に着いた時には、葬儀屋さんが決まり遺影と葬儀の日程が決まっていただけ。夫はお父さんと対面してひと泣きしただけで、慌しく初めての喪主体験に突入していきました。前の晩も道中も、「全然実感がないからなあ」と本人に会うまでは涙を見せなかった夫でした。お友達のご主人もお父さんが亡くなった時は「お母さんに代わって自分がしっかりして支えなくちゃ」という使命感でちゃんとしていたのに、お母さんの葬儀の時はグズグズのグシャグシャで使いモンにならなかったそうです。あとで夫に聞いたら(私も同じでしたが)、モンちゃんが先に逝った時に一度悲しみを体験しているので、(犬とお父さんを一緒にしたら怒られそうですが)心に免疫がついていたのかもしれません。何でこんなに早く逝ってしまったの?と思いましたが、モンちゃん、この為にだったの?悲しみがドカ~ンと襲ってきた時の昇華させ方をモンちゃんで練習させてもらいました。お父さんはチョコが苦手だったけど、モンはすごく可愛がってくれていたので、先に逝ったモンがきっと天国の門の前で「おじいちゃ~~ん」って尻尾をプルプル振って待っててくれてると思います。 遺影の写真も、他の方の葬儀に参列する時に「もうちょっとイイ写真がなかったのかしら」と思うことが多かったので心配していました。よくありますよね、町内会の旅行の集合写真で本人のところだけを切り取って引き伸ばし、浴衣はまずいから礼服を肩のところから合成した写真。ボケボケのやつです。うちにあるお父さんの写真は、ほとんど口を真一文字に結び、への字。真面目な顔ばかりです。現在放送中のNHKのドラマで阿部サダヲが遺影のカメラマン役をやってて、みんな素敵な笑顔の写真を撮っています。祖父は75歳すぎから毎年結婚記念日に、祖母と二人で写真館で撮っていました。 でも出来上がってきた遺影は奇跡的な笑顔でした。ちゃんと自分のジャケットを着てにっこり笑っていました。それは1月に帰省して結婚50周年のお祝いの食事会をしたときの写真だそうです。そうもちろんカメラマンは私です。二人の名前を織り込んだ詩の額を贈ったのを覚えていらっしゃいますか?あの時は久しぶりに元気で前向き発言も多く、うちに閉じこもるのをやめて少し旅行でもしようかなんて、みんなを喜ばせてくれたのに。でも本当に良い笑顔でした。おいでになった方が皆さん口を揃えて「いいお写真ねえ」と言って下さいました。今は会場用の写真と仏壇用の写真の他に、定期入れに入れてハンドバッグにいつも入れておけるようにサービスで作ってくれるんですね。 結婚式って写真がたくさん残っていますよね。あとから出席した友人からもキャンドルサービスの写真をもらったりしますし。でも葬儀の時って動揺してて、空白の2日間だったりするんですよ。北海道はわりと写真を撮るところで、祖父の葬儀の時はビデオも残っています。知り合いの通夜に行ったとき、使い捨てカメラで27枚分、パチパチ葬儀の様子を写し「落ち着いたら現像してね」と渡して帰りました。そうしたら結局当時の記録はその写真しかなかったそうです。1周忌にみんなで見せてもらいました、と喜んでもらえました。
明日から私が撮った写真を載せます。このブログは私の記録のつもりなので、ちゃんと書いておきたいのです。見たくない写真があるかもしれませんがごめんなさい。 お葬式のドタバタも久しぶりに会う親戚でちょっと賑やかになり、ハプニングもありました。
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