病院の質を評価する
日本医療機能評価機構という第三者評価機関がありました。
しかし、新理事長が日本医師会前会長の坪井栄孝氏だと知って、信用ができないように感じました。
医師会会長を降りて、すぐに日本医療機能評価機構の理事長になったのでした。
評価される側の最高責任者が評価する側の長になったのでした。
政治の世界と同じような不信感を感じるのは私だけでしょうか。
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日経メディカルが実施した「良い病院ランキング」で全国1位は東京厚生年金病院(東京都新宿区)だった。評点(5点満点)の平均が4.05で偏差値は89だった。429位の原田病院(埼玉県入間市)は評点平均が2.99で偏差値は18。同じ認定病院といっても、ほとんどの項目の評点が3点(認定に最低限のレベルと見なされる)の病院もあれば、優秀とされる評点4点を多数得ているところもあり、施設や機能の質には大きな違いがある。
本ランキングの2位になったのは河北総合病院(東京都杉並区)。理事長の河北博文氏は評価機構の理事でもある。1980年ごろから第三者評価機関の必要性を訴えてきた(評価機構は1995年に設立)。
「病院は自らの医療機能を一定水準以上に保つ責任があり、その判定は第三者機関に委ねるべき。良い病院と悪い病院を区別しなければ、良い病院がもっと良くなることができない」と持論を語る。
ただ、評価機構幹部の立場から河北氏は、「当初は認定の有無が重要で、評点を比べようという趣旨でスタートしたわけではない」と言う。ところが、2002年9月から評価機構ホームページで各認定病院の評点を開示するようになった。また、2003年10月末には『認定病院評価結果の情報提供』という冊子で、評点の一覧表も出すようになった。「雑誌などで様々な病院評価が行われる中で、当機構も積極的に評点を開示していこうという機運になった」(河北氏)。評価機構も時代の要請を受けてスタンスを変化させてきたのだ。
一方で河北氏は、病院経営者の視点から「評点を比べるのは自然な動きであり、比較することに意味がある」と指摘する。「手本になる病院、学ぶべきものの、いい指標、目標になる」というわけだ。
評価機構の高い評点を得るには、付け焼き刃の改善では無理。改善を組織文化として定着させる必要がある。認定の取得自体は高い医療の質を保証するものではない。認定や高評価を目的とするのでなく、医療の質向上に全病院で取り組めば、その結果としておのずと高い評点が出る可能性が高くなる。また、そうした姿勢でなければ、高評価はそう簡単には得られない。
(出典:MedWave)