子供と大人は生活が違うのは当然です。
大人のワガママで大人と同じ時間帯に同じ場所で無理強いされている
ケースを散見します。
深夜の居酒屋にいる子供も無理強いのケースですね。
成長過程に合わせるのが親御さんの努めのようです。
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東京都内の保育園に通う男児Aちゃん(5)は、言葉が遅く、3歳のころはほとんどしゃべれなかった。そしてイライラしやすく、近くの子を突き飛ばすなど乱暴な振る舞いが保育園で問題になった。
保育園から相談を受けた聖徳短大保育科助教授の鈴木みゆきさんが親から話を聞くと、就寝時刻が遅く、不規則なことがわかった。「親子のふれ合いが大切」と考え、父親が帰宅後、深夜でも一緒に遊ぶ習慣があり、就寝が午前2時を回ることも珍しくなかった。
鈴木さんは「夜は寝かせてあげて、代わりに朝早くふれ合ってみては」と助言した。父母はこれを実践し、早寝早起きの睡眠のリズムを取り戻した。間もなくAちゃんは落ち着き、言葉も出るようになった。
睡眠習慣の乱れは、脳の発育にも影響を及ぼす。鈴木さんの研究で、子どもたちに三角形の模写(5歳児の課題)をさせると、睡眠に問題がある子は、きれいに描けない場合があることが分かった。「親子のふれ合いも深夜では逆効果になりかねない」と警告する。
▼睡眠が学習能力に関係するのは、幼児に限らない。
「8当5落」。国立精神・神経センター老人精神保健研究室長の白川修一郎さんは、睡眠の大切さを強調するために、こんな言葉を使う。8時間寝る子は合格し、5時間だと落ちるという意味だ。
広島県教委が昨年、県内の全公立小学校の5年生を対象に行った調査では、8時間眠る子は5~7時間の子と比べて、国語や算数の成績が高かった。米国では、高校生などでも同様の結果が出ている。
白川さんは「睡眠中の脳では、記憶を分類する作業が行われている。後で必要な記憶をすぐに引き出すためで、睡眠不足だと整理が不十分なため記憶がこぼれ落ちてしまう」と語る。
また、富山大学の調査では「もっと眠りたい」と訴える子どもは小学生で3割~4割、中学、高校生では6割近くに達する。眠気が強ければ、当然、集中力や気力が低下し、効率的な学習ができない。
日本学校保健会の調査によると、小学生の夜更かしの理由で最も多いのは「何となく」と「家族みんなが遅いから」。大人に合わせた夜更かしの習慣が、乳幼児期からのままなのだ。
東京北社会保険病院副院長の小児科医、神山潤さんは「子どもの眠りは大人に奪われている。子どもに眠りを返してあげる努力をするべきだ」と訴えている。
睡眠不足と子どもの体調 養護教諭を対象とした富山大学の調査では、睡眠習慣が乱れた小学生で目立つのが「集中力がない」「ストレスに弱い」「姿勢が悪い」などの傾向。中学生では「疲労による頭痛の訴え」、高校生では「胃腸症状の訴え」「情緒不安定や悲観的な考え」などが多かった。
(出典:読売新聞)
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