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後半に書かれている加圧式トレーニングは話題のトレーニング方法です。
記事にある104歳の女性の効果は本当に奇跡的です。 これから大いに普及していくと思います。 私も活用したいと思います。 *********************************************************** ◇力引き出し、寝たきり予防 筋肉は驚異のマシンだ。体が動くのも筋肉のおかげだが、その力の限界はどこにあるのか。筋生理学者で、日本を代表するボディービルダーでもある東京大学大学院・石井直方(なおかた)教授(50)と考えた。 ●17トンの潜在能力 陸上競技の男子百メートルで14日、3年ぶりの世界新記録となる9.77秒を出したジャマイカのアサファ・パウエル(22)。その筋肉のパワーを時速にすると約36・84キロとなる。やはり脚力勝負の自転車では、95年にオランダのフレッド・ロンペルバーグ(当時50歳)が樹立した瞬間時速268.831キロが平地での最速記録。自動車が風よけになったとはいえ、新幹線並みのスピードだ。「筋肉がいかに効率的なエンジンか分かりますね」と石井教授。筋肉のメカニズムを研究する一方、ボディービルダーとして81、83年の日本選手権、82年のアジア選手権に優勝し、81年の世界選手権で3位に入った実績を持つ。 筋肉の最小単位・ミオシン分子は自分の重さの約1億倍の力を出すという。「体重70キロの平均的男性の全身の筋肉(約28キロ)が生む力は約17トンに達します」。スポーツマンは全身の筋肉を協調して動かし、驚異的な記録を生むのだ。普段鍛えていない人が効率的にトレーニングした場合、全身の筋量は約2倍に増やせる。筋力は筋量に比例するため、筋肉の限界は理論上はそこまでだ。 ここ10年ほどで遺伝子レベルの研究が進み、筋肉の成長にかかわる因子が次々発見された。注目株は「ミオスタチン」という筋肉の成長を抑制するたんぱく質。「ドイツの医師が通常の2倍の筋量がある幼児を発見しました。レスラーのような体格で、5歳ぐらいなのに3キロのダンベルを軽々上げたそうです。ミオスタチンにかかわる遺伝子に変異があったようですね」 よくドーピング(禁止薬物使用)で問題になるステロイドは、筋肉のたんぱく質の合成をうながし肥大させる。だが、ミオスタチンを抑制する方が筋肉増強効果は大きいという。先天的にミオスタチンが少なければ、鍛えなくてもボディービルダーのような肉体になる。では、遺伝子操作によって通常の2倍の筋肉を持つ人が誕生し、猛烈にトレーニングしたら……。石井教授は「あくまで仮定ですが、身長190センチ、体重200キロとしてベンチプレスで500キロ、スクワットで1トンを持ち上げる怪物が生まれるかも」。 ●力だけではない トップアスリートでも、筋肉をフルに使ってはいない。過度の力を出すと骨折などの恐れがあり、出力70%程度に脳が抑制するからだ。「火事場のバカ力」という言葉もあるが、訓練したり、かけ声をかけることなどで、発揮する力の上限を高めることはできる。だが、実際の競技では筋力だけに頼ることは少なく、上級者ほど反動を利用して最小の力で最大の効果を上げている。「野球の投手は、かかとから腰、上体、腕へ反動を使ってうねり上げる動作をする。江川卓投手ら速球派の腕は決して太くありません。筋力だけに頼っていない証しです」と石井教授は言う。 力と速度の源泉は筋肉なので筋力トレーニングは大切だが、競技ごとに必要な筋量と体形は異なる。投手より打者、打者より砲丸投げと、担う重量が大きくなり、動作が遅くなるほど競技者の腕は太くなる。「スポーツの記録向上には筋量だけでなく、筋肉をどう使うかというスキルの進歩が非常に重要です。水泳を見れば分かるように、わずかなフォームの違いで劇的に記録がよくなる。トレーニング法はまだまだ進化しますよ」 ●加圧リハビリ 今、注目されているのが「加圧筋力トレーニング」だ。サトウスポーツプラザ(東京都府中市)代表の佐藤義昭さんの発案で、特殊なベルトで上腕や太ももの付け根をしばり、血流を適度に制限して行う運動法。筋肉が低酸素状態になり、乳酸が蓄積される。すると、脳は筋肉にきつい負荷がかかったと勘違いして成長ホルモンを分泌させる。短時間で比較的軽い運動でも筋力増強できるため、プロゴルファーの杉原輝男さんら多くのスポーツ選手が取り入れている。 川崎市中原区の小田切病院はこれを医療に応用し、5年前から約1万人の患者のリハビリに利用してきた。「大腿骨頭壊死(だいたいこっとうえし)など難病の治療に使えるほか、脳血管障害による手足のまひも今までのリハビリとは違い改善できます」と小田切研一院長。高齢者でも成長ホルモンが分泌され、筋量が増えて寝たきりを予防できる。 「ほぼ寝たきりだった104歳の女性に週5日、1日1回30分間、手足を動かす加圧リハビリを行ったところ、血液中に乳児や10代の100倍の値の成長ホルモンが分泌されていることがわかりました」。血液検査を依頼した会社から「104歳とあるが、4歳の間違いでは」という問い合わせまで来た。この女性は今は普通に歩き、日常生活でも不自由はないという。 一方、大腿骨頭壊死で通院中の公認会計士の男性(40)も「加圧トレーニングのおかげで、人工関節を入れるなど危険な手術をせずに済んだ。こういう治療法の存在を、同じ病気の人に知ってほしい」と話した。 加圧リハビリは東京大学付属病院の「22世紀医療センター」プロジェクトでも共同研究が進められるほか、米航空宇宙局などが無重力下での宇宙飛行士の筋力低下を防ぐトレーニングへの採用を検討中だ。石井教授が言った。「高齢でも成長ホルモンが分泌されるとあれば、大きな老化防止効果が望める。筋肉の研究は未開拓領域が多く、ほかにもさまざまなトレーニング法が開発中です」。筋肉の可能性は無限というわけだ。 (出典:毎日新聞) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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