全て
| カテゴリ未分類
| 環境
| 食・栄養
| 運動
| 睡眠・休養
| サプリメント
| 水
| 病気・医療関連
| 健康増進・遅老延寿・若返り
| その他
| タバコ
| 仕事・経済
| 肥満・ダイエット
| 介護・福祉
| 教育
| 政治
| 美容
| 日本再構築
| 災害
| アルコール
カテゴリ:病気・医療関連
いつもありがとうございます。
抗加齢実践家てるです。 第4回がウェブサイトに掲載されていませんので、5回シリーズの最後です。 ひとつの解決策が示されています。 より善い小児医療体制が強く望まれています。 ******************************************************************* 増加する乳幼児の急患に対して、減少する小児科勤務医。打つ手がなさそうに見えるが、新たな試みは始まっている。大阪府北部にある四市二町では、小児の救急患者を一カ所に集約して受け入れる。患者や家族にすれば、子供の急な発熱などで、今までよりも遠くまで行かざるを得ない。しかし、それで、この地域でぽっかりと穴が開いていた小児救急がどうにか、ふさがれたのだ。 大阪府箕面市にある豊能広域こども急病センターは、平成十六年に設立された。人口約百万人、小児人口で十五万人余りの四市二町の小児初期救急すべてを担うためだ。 それまでは箕面、豊中、吹田、池田の四市立病院と済生会吹田病院がそれぞれ、三百六十五日・二十四時間の小児救急体制を敷いていた。しかし、センター設立後は家の前に市立病院があっても、ちょっとした熱では受診できなくなった。 これらの病院は、救急車やセンターから運ばれた重症患者のみに対応し、ちょっとした発熱や腹痛ならセンターが対応するようになったからだ。 この結果、病院に駆け込むまでに徒歩一分で済んでいたものが、車で三十分前後かかることもある。 反発はあるが、それが大勢でないのは、各市町、各病院が小児医療が厳しい現状を何かにつけ周知してきたからだ。 設立のきっかけは、新人医師の研修義務づけ。これで人手不足になった大学病院が市立病院などに派遣していた医師を引き揚げることになったため、ぎりぎりで行っていた小児救急体制の縮小が迫られたのだ。 実際、隣接地域にある兵庫県伊丹市は同時期に市立病院などが担ってきた三百六十五日・二十四時間の小児救急体制を断念。平日夜間は宝塚、川西両市と協力して、三市立病院の持ち回りにしたが、土・日・祝日の救急には対応できないままだ。 こうした近隣地域の子供や親にとっても、こども急病センターは“駆け込み寺”だ。センターの患者は年間四万人弱。診療体制も休日夜間診療所などに比べると、充実しており、対象地域以外の患者は平成十六年度で日に平均13・6%。十七年度は15・4%に上る。 ◇ 四月上旬の土曜日の夕方。こども急病センターの待合スペースには、十人ほどの子供と付き添いの親たちがいた。込みあっているようだが、待ち時間は十分程度。次々に名前が呼ばれ、診察室に入っていく。 流れがスムーズな理由は医師の数が多いからだ。日曜、祝日の午前九時から午後七時までは、大阪大学付属病院と国立循環器病センター、四市二町の小児科開業医の四人が対応。午前零時までは三人で、それ以降も一人ないし二人で対応する。 子供が親しみを持てるよう、花柄の服を着た看護師の対応も手慣れたもの。「家に戻ってまた心配なことがあれば、こちらか、府の小児救急電話相談に電話してくださいね」と、親の不安を取り除くことも忘れない。 大阪府池田市の会社員、川上義男さん(35)=仮名=は八カ月になる二女の熱で駆けつけたが、池田市立池田病院は歩いて二分の目と鼻の先。それでもさして不満に思わないのは、「センターができる前、長女がインフルエンザで休日夜間診療所を利用したら、薬がなく、結局、箕面市立病院に行かざるを得なかった」という苦い経験があるからだ。 こども急病センターは主に、初期救急に対応するが、病院の小児科勤務医も参加しており、一歳未満の乳児の点滴もお手の物。休日夜間診療所では乳幼児の対応に不慣れな医師がいることもあるが、ここではたらい回しのリスクはなく、重症と判断されればすぐに本格的な小児救急病院へと搬送してもらえる。 センターの成功を見て、伊丹、宝塚、川西の三市と猪名川町も平成二十年度に同様のセンターを開設する。これによって、土・日・祝日や夜間の医師の空白時間も解消される見通しだ。 ◇ しかし、実は豊能広域こども急病センターも当初は設立を危ぶまれた。小児科医の確保とともに、病院間、自治体間の調整が難しいためだ。小児科開業医の笠原勝・箕面市医師会長(61)は「市域をまたがるようなセンターを作るなんて難しいだろう」と冷めた目で見ていた。しかし、四市二町が手を携えてからは開業医の協力体制づくりに奔走した。 「小児科開業医の平均年齢は六十歳ぐらい。自分の診療が終わった後、未明までセンターで診療するのは大変だが、決まった以上は義務。みなさんにお願いしてまわった」。笠原会長は当時をそう振り返る。 小児救急体制を再興し、守ったのは、医師が体をこわすような事態だけではない。子供の親、そして親を取り巻く社会もだ。=おわり ◆バランスの悪い医師の数 医者の数が、分野によって多すぎたり、少なすぎたりするのは、何とかならないのだろうか。連載でお届けした小児科はじめ、産科や救急は医師不足。いずれも深夜勤がある激務の職場だ。人手不足で科そのものや、夜間救急を閉じる病院も目立つ。 医療の費用を決める厚生労働省の中央社会保険医療協議会では、こんな意見が出た。「救急車が二十四時間走っているのは、急患を助けるためなのに、二十四時間受け入れてくれる病院がなければ、救急車が走っていても、なんにもならない。激務で医師が開業医に転じる事態があるなら、そうならないように報酬をつけてほしい」 一方で「専門医が多すぎる」という声もある。人気漫画「ブラックジャックによろしく」に登場する名心臓外科医のモデル、南淵明宏医師は「心臓外科医は百人で十分なのに、実際には千六百人もいる」という。ある高名な肺がんの専門家は「国内の肺がん専門医は千人もいるが、三百人でいい」という。 国内の手術数から逆算すると、そんなに専門医がいても、医師は手術経験が積めない。経験が積めなければ、手術の下手な医者があふれる。それは患者の利益にならない-というわけだ。 僻(へき)地(ち)の医師も足りない。厚生労働省の医療部会では、病院や診療所の長となる医師に、僻地、救急などの経験を必須にすることが検討されたが、まとまらなかった。「職業選択の自由を奪う」「やる気が失われる」などの反対が出たためだ。 しかし、一人の医師を育てるためには、莫大(ばくだい)な公費も投入されている。人手不足の小児科で医師が自殺したり、急患がたらい回しで死んだり、下手な手術で長々と入院する事態を避けるためには、医師が診療科や専門を選ぶ際に、もう少し患者の利益に立ったバランスが考慮されてもいいと思うのだ。 (出典:産経新聞) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/04/22 07:37:34 AM
コメント(0) | コメントを書く
[病気・医療関連] カテゴリの最新記事
|
|