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2009.06.16
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カテゴリ:シテュアシオン
 この数週間というもの立て続けに佐藤優さんの著作を読んでいるが、どれもおもしろく飽きることがない。

 たしか『獄中記』だったと思うが、ご自身の読書法を書いてあるくだりに突き当たったことがある。
 哲学や歴史や、経済や国際政治を研究した学術書を読む場合の読書法で、最低3回は読むのだという。
 最初は通読。
 マークは鉛筆で軽くチェックをしていく程度にするそうだ。
 2度目に読む際には抜粋をつくるとあり、ここでぼくは佇んでしまった。思わず目を閉じ、読んでいる本を閉じ、ため息をひとつ。
 いうまでもなくぼくは、よほどの必要がない限り抜粋をつくりながら本を読んだことなどないのだ。そうすればいいのだがと思いながら、やらないできた。
 ダメだよなぁ。

 で、3度目は、きっちり分かっていないところがあれば考察し、とらえかたがぼんやりしているところはあらためて考え直し、自らの理解が本のすべてに行き渡っていることを確かめるというのである。

 たしかにこれは学術書を繙く際に求められる姿勢だとつくづく思う。
 ぼくはたぶん、佐藤優さんというひとの「本の読みかた」ではなく、あることに向かう姿勢に引き込まれ、実行力と徹底性に感服してしまっているのだ。

 学者であれ研究者であれ、追究するなにごとかを抱えているならば関連書の「読みかた」については同じようにしているにちがいない。
 しかし、読んで、理解して、さらに描かれた内容と現実とを突き合わせたり噛み合わせたりしながら認識を深め、つまるところ国際情勢を踏まえながら「その先」を見通してものを考える作業に入るということまでやっているとは思えない。

 とはいえ、本の読みかたというものは習性によるところも多く、仮に佐藤優さんが「インテリジェンス」にどっぷり浸かる仕事をしていなければどうかと考えてみても、ぼくは「本の読みかたは変わらないだろう」と思うのだ。

 ともかくぼくは佐藤優さんの著作を読んではいろいろと驚かされてばかりいるわけで、いまもちょいと書き留めておきたい部分があった。

 読んでいた本は、佐藤優・手塚龍一の対談『インテリジェンス 武器なき戦争』(幻冬舎新書740円)なのだが、その第3章「日本は外交大国たりえるか」に痛烈な断定があった。

 「こんな外務省は、組織として終わっているといわざるをえません。ソ連共産党中央委員会とそっくりです。絶大な権力はあるんだけれど、責任は負わない」というのがそれなのだが、いきなり引用しても唐突感が過ぎるだけなので少し前に書かれている内容を書いておきたい。 北朝鮮の拉致問題にかかわる話だ。

 小泉純一郎元首相が北朝鮮を訪問し「日朝平壌宣言」を発表したが、対談者のひとり手島さんは「平壌宣言は到底成功だったとはいえない」とし、佐藤さんは平壌宣言とは取引文書なのだとした上で「問題は、あれが取引文書であることを日本人が理解しているかどうかです」と述べるのだ。

 この直後、平壌宣言には「拉致の問題はまったく書かれていない」にもかかわらず小泉首相(当時)は発表してしまったと手島さんが批判の声を上げる。
 それを受けて佐藤さんは、日本の外務省が交渉相手にしたのが北朝鮮外務省だったことに大きなまちがいがあると指摘。続けて以下の示唆をする。
 「朝鮮中央通信、労働新聞(労働党機関紙)、民主朝鮮(政府機関紙)をきちんと読み、北朝鮮のインテリジェンス機関について書いたアメリカ、イギリス、韓国、ロシアの専門書をひもとけば拉致問題については「人民保安省と交渉しなくてはならないということがわかるはずです」

 こう書かれた直後に先にも引いたつぎのことばがくる。「こんな外務省は、組織として終わっているといわざるをえません。ソ連共産党中央委員会とそっくりです。絶大な権力はあるんだけれど、責任は負わない」。


 こうズバリと断言されると、少ない収入から税金を払わされたあげく、そんなふうにダメな外務省を維持するための費用としてせっかくのカネが遣われているのかと無性に腹が立つ。

 そういえば、きょうはバス券が切れていたのだ。
 駅に行くためにも必ず乗らなければならないバスのカード、毎日のことなので5000円券でも半月ほどしかもたないのだ。
 外務省の者どもめ、そのあたりのことなどなぁんにも知らないのだろう。





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最終更新日  2009.06.22 22:31:05
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