六甲山ー芦屋ロックガーデンから有馬へー
(ロックガーデンの登り)2019年5月六甲山は再度山と摩耶山に登ったことがあるが六甲山最高峰を踏んでいなかった。今回、昨年亡くなった高校の同級生恵さんの京都のお墓参りを同級生4名とすることになり、その後に私は六甲山に行くことにした。余談ながら亡くなった彼女はクラスの中で一番明るく元気で3年間学級委員を務めた優等生だった。入社式の日に双方のひと目ぼれという劇的運命的な出会いをした男性と結婚、順風満帆の人生に見えた。私のようなならず者、遅刻の常習犯で、生徒会総会は塀を乗り越えて遁走、3年間、教室の清掃をした覚えがない、に、どうしてお付き合いいただけたのかよく分からない。六甲山行に京都の美智子さんが同行してくれることになった。池田の直子さんは、足が遅いので先に出発して、途中で合流するという。大阪の尚代さんから1日前に、「今、芦屋川に着いた」というメールがあり仰天、結局、同行できなかった。バリエーションを案内してくれると言っていたのに残念。30日(前日)は私は学会上の神戸から京都へ。東京方面からの4名と合流して恵さんのお墓参りの後、吉田山の下までタクシーで移動。吉田山に登って茂庵でお茶をした。ここまでは、まあ、淑女たちのツアーといえた。それから行軍のように、哲学の道に降りて、疎水沿いに南禅寺まで歩き、宿の白河院に夕方6時に着いた。天気が良すぎて暑かった。翌日は私は六甲に行くことにしていたので、皆はほっとして、普通の観光を楽しんだことだろう。31日、白河院の前から7:24のバスに乗って四条河原町に出た。そこから阪急電車に乗った。電車は始発で座れ、私は行楽気分だったが、通勤通学客で混雑した。金曜だったのだ・・・。桂で美智子さんが乗ってきた。十三で乗り換えて、9:10に芦屋川に着いた。コンビニでバナナなど買い物をする。本日の行程は当初は宿を5時半位に出発し、東おたふく山を経由して六甲山山頂を踏んでから極楽茶屋、湯槽谷山、灰形山を回って有馬へおりるという壮大なプラン(?)だったが、雨空だったので日和って出発をゆっくりにし、最短コースに変更した。9:30、芦屋川駅出発(30m)。高級住宅街の坂の車道を登っていく。意匠を凝らした建物のたたずまいが興味深かった。たどるのは六甲越ともいわれるが、魚屋道(ととやみち)ともいい、御影浜で採れた魚を有馬に運んだ道という。ただし、直子さんによると甲南女子大あたりから登る道が魚屋道で、一部は現在かなり荒れているという。9:58、茶屋が2件あるロックガーデンの入口に着き一休み。イノシシが盛んに出没するらしい。ここから登山道になる。その先、10:10、高座の滝があった。10:16、分岐。右は荒地山とあった。左をとる。花崗岩の露岩の岩稜となり、登りが楽しい。人気のあるコースなはずだ。ロックガーデンってこういう所だったの。なんとうまい命名。雲が低く、いまにも降りだしそうであまり展望はない。露岩帯を過ぎると穏やかな樹林の中の道となった。11:00、風吹岩着(437m)。遺跡のように花崗岩が折り重なっている。海が臨めたが、雲が低かった。岩の上に赤トラ猫がいた。人に警戒心のある奴で、私が岩に上るとひょいと隣の岩に飛び移ってしまった。それでもチーズをそばにおいてやると食べにきた。11:12、出発するとすぐ左に横池への登山道を分ける。六甲のメインストリートだけあって、分岐も踏み跡も多い道。イノシシのヌタバのような場所もあった。11:18、打越峠分岐を左に分ける。登山道が多く道が錯綜している。11:28、「太陽と緑の道」で「ひ3-14」とという標識があった。何かあったときに伝える場所の番号だろう。これだけ道が錯綜していると正確に場所を伝えるのも大変なので、良い方法と思われる。右側は芦屋カントリークラブらしい。11:34、沢があり飲用しないよう注意書があった。11:35、ゴルフ場の車道に出て横切った。右手に古い橋脚のような建造物があった。柵をいくつか通過する。カートも通過するらしい。ゴルフ場と登山道の交差風景が珍しく、写真を撮る。ゴルフ場を通り過ぎて、若干、まじめに樹林の中の道を登ると平らな広場のようなところに出て、12:09、雨ケ峠(600m)だった。東屋がある。右に東おたふく山の道を分けるが、東おたふく山へいろいろな道があるようだ。12:22、下っていくと沢に出た。住吉川とのこと。渉渡する。ハイキングコースと思っていたが、アップダウンがあって変化に富む、なかなか本格的ではないか!左に本庄橋跡をわけて右に進む。ここから最後のひと踏ん張り、七曲になる。590mから標高差300mを登る。13:19、山頂エリアの一軒茶屋の脇に出た。前の車道を渡るとトイレがあった。トイレ脇のコンクリの道路を登っていく。右に曲がるところに東屋があって直子さんがランチをしていた。今日あった二人目の登山者になる。私と美智子さんはとりあえずそのまま先に山頂を目指した。13:30、六甲山最高峰(931m)。広々とした広場で一等三角点があった。3人連れがいて、感じの良い男の子が写真を撮ってくれた。雲が低かったが、周囲の近場の山は見ることができた。左に山頂に鉄塔が並ぶ山があり、昨日の朝、神戸のホテルから右手に見えた山と思われた。うっすらと大阪湾も見えた東屋に下ってランチを摂った。下り始めようとすると小雨がぱらついたのでゴアの上着を着た。コンクリの車道で直子さんがすべって指に擦り傷を負ったが幸いたいしたことはなかった。一軒茶屋のある車道は渡らず、左脇の樹林の中に入った。石畳の道を下る。歩きやすい樹林の中の登山道だ。脇に沢山アジサイに似た白い花が咲いており、直子さんによるとコガクウツギとのことだった。直子さんは、先に行ってくれというが、振り返るとすぐ後ろにいる。右に瑞宝寺公園へ向かう筆屋道、左に紅葉谷絵下る炭屋道を分ける。14:58、六甲最古のトンネル跡があった。15:04、温泉噴出のために虫や鳥が落命したという「虫地獄」「鳥地獄」の石碑があった。やがて車道に合流した。直子さんは有馬の入浴施設としてかんぽの宿を推奨していた。車道を左に下りはじめたが、直子さんが来ないので気が付いて、右にあった建物がかんぽの宿とわかり、右へ戻った。15:40、かんぽの宿。お風呂から出てバスの時刻表を見ると、16:50の大阪行きのバスがあることが分かったので乗ることにする。宿の脇の石段を下りて有馬温泉街を足早に下って行った。坂に沿って土産物店が立ち並び、昔からある温泉街の雰囲気がした。多くの客でにぎわっているのがうれしい。16:45、バス停着(400m)。バスに間に合った。美智子さんは17:00の京都行のバスに乗り、多分ビールを飲んだだろう。直子さんは温泉街の17時オープンの蕎麦屋に寄っておそばを食べたことだろう。曇り空だったので、暑さに苦しめられず。「こんな暑い時期に六甲なんて」という六甲山に楽に登れた。美智子さんとは14年ぶりに同行できて、相変わらず楽しい山行になったのだった。