死の壁 養老孟司
この国に蔓延している、偽善が許せなかった。石原慎太郎が東日本大震災について「天罰」発言をして大ブーイングをされた。でもこの本を読んだらあながちその発言が間違っていないと思う。7,8年前障害児である子供と東北地方を旅をした。そのときの東北に対する印象は「弱者に厳しく、おかみに弱い」。「共同幻想が強い」だった東北地方では「間引き」の習慣があった。単に貧しさからだけではなく、文化だった。間引きの作法まであった。昔話で割り切れないものを当事者として東北地方に実感する。こんなことはやはりゆるされるものではない。この世界因果応報である。どうしてもいいたかった。