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2007年02月21日
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 私は大学院にも進学したので、学生時代は4+2=6年と長かった。その学生時代は充実していたと思うが、一つ後悔しているのは、あまりに旅行をしていなかったことである。
 真面目に塾で教えていたこともあって、長期休暇は取りづらく(6年間で休講にしたのは、就職活動中ツアーの一度しかない)、生徒の前で「滑ってくる」と言うのは憚られると、スキーにも一度も行かなかった。
 そのため、初めて海外に行ったのは、大学院の卒業旅行の時である。行き先は香港であった。

 あのときは、自分の人生を俯瞰してみる、という心の余裕がなかった。仮に60・65歳まで会社勤めをするとして、自分の時間が自由になるのは何歳ぐらいの時か、と考えていれば、学生時代が一番時間に余裕がある時期であると気付いていたはずである。
 加えて、時間とお金、という2パラメータの価値観が、社会人の早い時期に逆転することさえ実感していれば、この時期に親に若干の借金をしてでも、まとまった時間をとって旅行に出掛ける、特に海外に行っておくべきだったのである。

 当時は英語もろくに話せず、様々な苦労はしたであろう。しかし、こうした早い時期に、特に言語圏の異なる地域を訪れて、コミュニケーションの本質(例えば、英語を話すときに文法にあまりに執着する必要はない、など)に気付いておくべきだったと思う。教科書に書かれている無味乾燥な記述を、自分の目で確かめて、厳然たる事実として把握し、咀嚼しておくべきだったと思うのである。

Statue of Liberty
[クイズ研究会出身者は、この「聖地」に訪れなければならない。実物を見て感激]

 …大学院卒業から7年。外資系企業に勤務していることもあって、世界のあちこちに訪れる機会があった。パスポートにも随分スタンプが押されている。
 恐縮な話であるが、過去の4度の渡欧と2度の渡米はともに出張に絡んだものであり、フライト代を自腹では払っていない(次のGWに中欧に訪れるが、これがプライベートでの初めての渡欧である)。休暇中のホテルや食事代が自腹だとはいえ、その間のフライトは全てビジネスクラスでの移動だ、といえば、やっかみの声も聞こえてくるのも当然である。

 実際、入社してしばらくの頃は、折角海外に滞在しているのだから、その前後の土・日で観光をしないともったいない、といういわば貧乏性で観光をしていた。
 しかし、幾度かの海外渡航を経験してからは、この動機が随分変わってきた。
「日常の連続性」を断絶させ、一旦異なる環境に身を置く効能に気が付いてきたのである。それからというもの、私は意識的に海外に滞在する時間を極力長く取るように心がけるようになった。

Sainte-Chapelle
[パリで一番印象に残ったのが、サント・シャペル教会。思わず息を呑む美しさ]

 2/18のエントリーで取り上げた、超旅行法から。

『異国を一人で旅することの本質は、<孤独になること>だ。周りには、知り合いも顔見知りもいない。言葉も自由には通じない。一日中、一言もしゃべらないことさえある。日本のニュースも入ってこない。周りの人々の生活に、私の存在は何の意味も持たない。私は、文字通りのエトランジェなのである。

 このような環境に一週間もいると、それまでの自分の日常生活を、客観的に見られるようになる。毎日あくせくと動き回っていた日本での生活は、本当に自分がなすべきものだったのだろうか? 私は、このままの生活を続けてもよいのか? 私のこれまでの生活は、最も基本的なところで間違っていたのではあるまいか?

 日本で次々と仕事に追われている限り、こうしたことを考える時間は見出せない。日常生活から完全に切り離されたからこそ、そして完全に孤独であるからこそ、<人生の根本問題>を考えることができるのだ。私は、これこそが海外旅行の重要な意義だと思っている。』


 厳密には<完全に孤独>でいる必要はないと思う。また別のエントリーで述べるかもしれないが、旅をする際に、少なくとも食事時は、一人でない方が自由度が増し、より一層旅を楽しめるからだ。
 ただ、「日常生活から切り離される」ことは重要である。会社勤めをしている方であれば、オフィスでの同僚の方々とのコミュニケーションが一定期間、断絶されるだけで効果があるはずである。

『海外旅行から久し振りに家に戻ってくると、旅行の苦労(注:旅程の飛行機に乗り遅れない、など)をもう続ける必要がないことを知って、ほっとする。そして、改めて周りを見渡してみると、普段見られていたさまざまなものが、新鮮に見えることがある。』

 そこで発見した「気付き」を、今後の日常生活にフィードバックさせるのが肝要なのである。

Korea June 02
['02サッカーW杯・準決勝開始数時間前。ソウル市庁舎前の様子を、ホテルの窓から]

 もちろん、日本では味わえない経験(もちろん食事も)やショッピングも魅力である。忘れられない想い出も多い。
 海外を旅して帰ってくると、自分の視野が広がっているのを毎回実感する。全く興味のなかった事柄に対して、急にはまりだしたりすることもしばしばである。

 異文化の体験を経て、改めて自分の生活を客観的に見つめ直し、そしてさらなる豊かな日常生活に変貌させる。これが海外旅行で得られる、かけがえのない効果なのである。

 もう少しこの話は続く。





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最終更新日  2007年02月24日 21時53分25秒
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