テーマ:作家について(8)
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井上ひさしさんは優れた作家であると同時にまた、正義感の強い平和愛好家でもありました。 大江健三郎氏、梅原猛氏、澤地久枝さん、三木睦子さんなどと一緒に呼びかけ人になり、憲法九条を守るための「九条の会」を結成しました。今全国に広がっています。 その九条の会は19日「井上ひさしさんの志を受けついで 九条の会講演会 日米安保の50年と憲法9条」を東京・日比谷公会堂で開いたそうです。 大江健三郎氏、憲法学者の奥平康弘氏が講演し、澤地久枝さんは次のような講演をなさいました。 「井上さんは最後の作品『組曲 虐殺』で小林多喜二を描き、『あとに続くものを信じて走れ』と言っている。私たちは走れなくとも井上さんの気持ちをついで生きていく」と話されたそうです。 又、鶴見俊輔氏は次のようなちょっと面白いメッセージを寄せています。 「小田実、加藤周一、井上ひさし(皆、九条の会呼びかけ人))。その終わりの知らせを受けて・・・その名前を忘れることなく、未来の人たちに結んでゆきたい・・・井上さんの『頭痛肩凝り樋口一葉』の最終の場面。亡くなった母親と姉一葉の励ましを受けて、重い仏壇を背負って、妹が立ち上がって歩いてゆく。そのように私たちは、亡くなった先達のあとを歩いてゆくようでありたい」と。 このような方々が皆、井上さんを慕い、敬愛している様子が伺えます。本当に熱く訴える、影響力のあった方だったと思います。 平和を愛する心を受けつぐのは私たち。そして戦争がどうして起こり、戦争がどんなに惨いものか、国民全体が戦争への道をまっしぐらに追いやられたのは何故か、そして自由のない戦時下はどんなに悲惨なものであったのか、を次の世代に伝え残していくことの大切さをしみじみ思います。再び戦争をする国にならないために・・・。 私は歌を歌う者として、「1本の鉛筆」を美空ひばりさんが歌ったように、「祈り」をクミコさんが歌ったように、「サトウキビ畑」を上条恒彦さんや森山良子さんが歌ったように、私もそんな歌を引き継いで、次の世代に繋げていきたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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