弥彦、月山の旅5
あそこに見えるのが山頂です。電波塔が建っています。弥彦山は新潟平野では最も高い山なので、大事な電波の中継基地になっているんですね。結構、電磁波がきついという敏感な方もいます。最後の坂を登って行きます。そして、どうとう・・・山頂に到着。こちらが弥彦神社の奥社です。電波塔がちょっと興ざめです。そこで電波塔を外して再撮影。鳥居の上には「天香語山命」と彫られています。后神のウマシホヤヒメも祭られているとか。なぜ熊野の神が越後の神として祭られているかというと、表向きには神武東征で功績をあげた高倉下こと天香語山に神武天皇が越後国の開拓を任せたからだというようなことになっています。ナガスネヒコ軍の残党を退治するために、越後に派遣されたとする説もあります。ですが、一番重要なのは、天香語山に越国の女王・沼河姫の王統の血が流れていたからではないかと私はみています。どのような系図になっているかは、拙著『卑弥呼は二人いた』の50ページの系図をご覧ください。天火明(ニギハヤヒ)とアメノミチヒメの間に生まれたのが天香語山。国宝の「海部氏の系図」により、アメノミチヒメはタカテルヒメと同一人物であることがわかっています。その高照姫は誰かと言うと、『先代旧事本紀』に書かれているように大国主神と宗像三女神の末子タギツヒメとの間に生まれた大神でした。で、タギツヒメは「海部氏系図」でカムヤタテヒメと同一人物であることがわかっています。第73世武内宿禰こと故竹内睦泰氏の極秘口伝『帝皇日嗣』では、カムヤタテヒメはスセリビメです。スセリビメは越国の女王「沼河姫」の直系ですから、越後国を任されるのは当然であったとみるわけです。実際にスセリビメの別名は「沼河姫」。『先代旧事本紀』ではタケミナカタの母親と記されていますね。(続く)