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テーマ:不思議な世界(704)
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超能力者列伝(堤祐司2)
ダウジングのメカニズムについては、わかっている部分とわかっていない部分がある。わかっていることは、ダウジングは自分の潜在意識が考えていることを知るテクニックであるということだ。 しかし、潜在意識が主役であるということはわかっているのだが、どのように使っているかについては諸説がある。これが、わかっていない部分だ。 一つは、人々の潜在意識は心の奥深くでつながっており、個人を超えた集合意識から情報をつかみ、表層意識へと吸い上げるという考え。もう一つは、物質には特有の波動があり、それを潜在意識がキャッチして、探し物がどこにあるかわかるという見方。いずれにせよ、その潜在意識が捉えた情報を基に筋肉が反応して、振り子を動かすというわけだ。 具体例を挙げると、ダウザーは「ここに水がありますか」と振り子に聞きながら水脈を探す。するとダウザーの潜在意識は、集合意識にアクセスするか、あるいは水の波動を感じ取るかして、情報を脳に伝える。脳はその情報を基に、指先の筋肉に指令を出し、振り子が動き出す。振り子はまさに、脳が発令した、目に見えないような筋肉のわずかな動きを増幅する装置の役目を果たすのだという。 堤祐司は自分が超能力者扱いされることを嫌う。ダウジングは「潜在能力を開発する技術」だと考えているからだ。それでも堤は、ダウジングに「超能力的な部分」があることは認めている。水脈探しや水道管探しは、水の波動を潜在意識が感知すると考えることで説明できる。しかし、恋人が何を考えているかわかったり、トランプのカードを当てたり、純粋に地図上で探し物を探し出したりすることは、物質が発する波動説では説明できない。 それを堤が本当に実感できるようになったのは、テレビ局の依頼でマップ・ダウジングをやるようになってからだと、堤は言う。マップ・ダウジングとは、現場に行くことなく、地図上で探し物を見つけ出すテクニックだ。地球の裏側からでも探し出すことができるという。堤は、マップ・ダウジングという技術があることは知っていたが、それまで真剣に試したことはなかった。 それは1990年ごろ、TBSの『たけしの頭の良くなるテレビ』の中で、初めてマップ・ダウジングに挑戦したときだ。東京23区内の地中に隠された「宝物」を探し当てる実験だが、堤はマップ上で三カ所に絞り込み、そのときはディレクターの「誘導」もあり、新宿に狙いを定めて現場まで出向き、新宿区内に埋めてあった宝物を、ほとんど数メートルの誤差の範囲で見事探し当てることができた。 誘導は、堤が「こっちかな」などとまだ迷っていると、ディレクターが「その場所へ行ってみましょう」と後押しをしてくれるのだという。完全な誘導ではないが、ディレクターは「正解」を知っているので、暗に堤を正解へと導くことも可能なわけだ。 しかし、仮にいくらかの誘導はあったにせよ、堤にとっては驚きであった。東京23区内という無限ともいえる広大な領域の中から、少なくとも三カ所を選び出し、そのうちの一ヶ所に、実際に埋められた宝物があったからだ。ダウジングには、なにか超能力的なものを引き出す力があるのではないか、と確信するようになったという。 (続く)=文中敬称略 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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