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2016年10月11日
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    高松の この峰も狭に笠立てて 満ち盛りたる 秋の香のよさ
           万葉集巻10の2233 作者不詳
(高円山の峰も狭しとばかりに、見事に香り高くきのこの傘が立ったことよ。)

高松とは奈良市の南東部春日山の南に連なる標高432mの高円山のことで、その山に足の踏み場もない程に生えた松茸が盛んに香り立っている様子を詠んだ歌である。

この歌に詠まれた傘を開いて香りが立つ茸は、松茸以外には無い。

ところできのこは、漢字では「茸」と表わす。
茸の文字は艸と耳が合わさったもので、会意兼形声文字である。艸は「並び生えた草」と「耳」から、耳に似た形をした草が「しげる」意味となる。
耳の形をした艸とは「きのこ」のことで、ここから「茸」という漢字が成立した。

音読みすることは殆どないが「ジョウ」あるいは「ニュウ」と読み、訓読みでは「きのこ」あるいは「たけ」または「しげ(る)」と読む。
現在は「たけ」または「きのこ」以外の読み方では、殆ど使用されていない。

多くの人は「たけ」は音読みで「きのこ」が訓読みと誤解しているが、「たけ」も「きのこ」も訓読みである。

茸と一口に言うが、地球には推定で150万種類以上もの菌類が生息するとも言われておりその殆どは未知の種でこのうち75,000種が同定されているに過ぎない。

この150万種もの中で縄文中期(紀元前2000年頃)から、日本人に親しまれ食されてきた茸に松茸がある。

最盛期であった1941年(昭和16年)には、12000tもの収穫があったと記録されている。
しかしその後山の荒廃とともに収量は減少し続け、2013年(平成25年)には僅か38tにまで落ち込んでしまった。将に、山の宝石である。

松茸は、栄養が少なく比較的乾燥したアカマツの単相林や広葉落葉樹との混合林に生える。

菌糸体の生育温度範囲は5~30℃と幅が広いが22~25℃が適温とされ、秋になって金木犀が咲く頃から子実体(まつたけ)の発育が活発になる。

松茸独特の強い香りはマツタケオールといわれ日本人の多くが好む香りだが、靴を履いた後の靴下の匂いと似ているとして嫌う人もある。
孫は大量の松茸の香りを嗅いで、「ゲ…。臭…。」と顔をそむける。

高緯度冷涼な地域での発生は8月末頃から始まり、比較的温暖な低緯度地帯では11月末頃まで発生がみられる。

我が家の孫は例外でマツタケに対する執着する心は、太古から日本人の遺伝子に刻みこまれているのではないかという学者もいるほどである。

松茸はその名前のようにアカマツの根に寄生して発生し相利共生の関係を有するが、樹齢30年~40年が最盛期で80年を超えると発生が止まると言われる。

マツタケの子実体は、「しろ」と呼ばれる直径数メートルの環状集落を作って発生する。
地表に落枝・落葉などが堆積して腐葉土を作り富栄養化が進むと、徐々にマツタケは発生しなくなる。

菌糸から子実体の基が形成されるようになるには降雨が必要であり、降水量と子実体の発生本数には正の相関があることが明らかになっている。8~9月の降水の間隔と量は、発生本数に大きな影響を与える。

夏の気温との相関関係については、夏の猛暑は松茸の発生に余り関係ないことが分かっている。
夏の猛暑は地中温度にあまり影響を与えないため、影響は受けにくいのではと考えられている

例年松茸狩りをする人は、経験から金木犀の開花が松茸発生時期となることを知っている。

里に仄かな香りが漂い出すと、あちこちから松茸の話題がニュースとなって流れる。
松茸は長野県が全国一の29t・80%の収量を誇っており、二位の岩手県11%を大きく引き離している。

中でも南信州下伊那地方は、全国的に松茸の名産地として知られている。
某村では山の宝石とまで言われる松茸を使った学校給食が、児童・生徒に毎年提供される。


10月中旬には、実家の松茸山へ毎年「松茸狩り」に出かける。今年は9日に、弟に車で案内してもらった。

午前中豪雨だったが11時になると、激しく振っていた雨がピタリと止んで日が射してきたので軽トラックに乗って出かけた。

山に入ってすぐ弟は、大振りの松茸が一直線に連なって5本生えているのを見つけた。
これを写真に撮って採取している間に、もう次の5本を採っている。

結局弟は全部で、18本1kg以上の松茸を探し当てた。
自分はと言えば辺り一面探したのだが、今年は一本も見つけることは出来なかった。

夕食に焼き松茸で食べるという2本を除いて、残りの全てを貰って帰った。
翌朝はたっぷり松茸が入った松茸ごはん・土瓶蒸し・焼き松茸で、日本の秋を味わった。

残りの8本は正月用に石付きの土を落としてからアルミホイールで包み、更にラップで包んでジッパー付きのビニール袋に入れて密封し冷凍した。

日本人で良かったと思いながら、日本の秋の味を心行くまで満喫したところである。






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最終更新日  2016年10月11日 11時37分26秒


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