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花の形が面白いダイモンジソウは、関東以西・四国・九州に分布し毎年花を咲かせる多年草である。 清楚な花姿が人気で園芸種としてさまざまな草姿や花の色・形の異なる品種が作出されているが、それらも含めて山野草として扱われている。 自然界では湿り気のある環境を好み、渓谷の岩の割れ目や窪みなどに自生している。 花は5弁花で上の3弁は小さく、下の2弁は左右に大きい。この5枚の花びらの長さと並びが、漢字の「大」の字に見えるのでダイモンジソウの名前がついたとされる。 同じように5弁の白い花を咲かせる同属のユキノシタは、5月に開花する。 花はダイモンジソウと酷似するのだがこちらは「雪のような白い花を被ぶったその下に緑の葉が広がるからとか、雪のように白い舌状の花の形の「雪の舌」が転じて「雪の下」になったとの説がある。 しかしこのどちらも後付けのこじつけに思え、ダイモンジソウの名前の由来のようにすっきりとはしない。しかも漢名は「虎耳草」といかめしい。 こちらの方は、疎で毛のある丸い葉が名前の由来となったものという。 ダイモンジソウは渓流沿いなど何処にでも見られる野草だが、都会で栽培するには案外気難ずかしいところがある植物である。 自然界の標高の低い場所では薄日の射す渓谷の岩場などに自生し、標高の高い場所ではむしろ陽のよく当たる岩の割れ目などに自生する。 栽培には夏の直射を5割ほど遮光したうえ乾かしすぎないように工夫し、しかも冷涼で水はけのよい環境を作ってやることが必要である。 エキノシタと同じように民間薬として利尿・頻尿・むくみ・便秘などに、乾燥したダイモンジソウを煎じて用いられる。 ユキノシタの天ぷらは春の山菜として昔から食べられてきたが、ダイモンジソウの葉も同じように利用することができる。 今年は異常に雨の日と曇天が続いて、直射を嫌うダイモンジソウにとってさえも日射量不足になってしまった。 さらに過湿も重なったことが原因で8月頃までは順調に生育していたのに、10月に入って急に勢いを失い1/3ほども溶けてなくなってしまった。 10月下旬になって少し日射が戻ったことで、漸く息を吹き返し開花を始めた。 ダイモンジソウは花後極めて良く結実し種子の発芽率も良いので、採り播きして順調に育てば翌年の開花が期待できる。 花言葉 自由 情熱 好意 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年11月03日 13時39分10秒
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