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カテゴリ:小説・海外
えっと、何か面白そうな本はないかなと探すときに、良く拝見しているサイト様の中に、海外翻訳物の情報を詳しく載せているところがありまして、そこが会員による年間ベスト10を発表するんですね。
『死ぬまでお買物』は2006年度の一位の小説です。 フロリダで高級ブティクの店員として働くヘレンは訳あり。 お店の店長もお得意様も整形美女だらけ。 けれど、この店長、危険な秘密も持っているようで。 これは面白かったです。 コージー・ミステリーなんですけど、主人公のヘレンがお気楽じゃなくて、すごく切羽詰った状況と言うのが面白い。 登場人物たちを楽しむミステリーだと思います。 ヘレンはMBAを持っていて六桁の年収があったんですが、夫の浮気の真っ最中を目撃、その時に何事かやらかして、フロリダに逃げて来ているんですね。 なので税金とか保険とか記録に載るわけにいかず、まともな職には就けない。 このお店危険と思っても、他の仕事が見つからない。 で、この「ジュリアナズ」と言うのが、店がお客を選ぶブティクでして。 お客は華奢な身体に胸だけはしっかりある整形美女ばかり。 このお客達はお金持ちの男達にくっついて生きてるのですが、そもそも美貌で惹き付けているので、若いやっぱり綺麗な女に取られてしまう可能性がある。 だから必死です。 ヘレンが彼女達をバカにしてないのが良い。 自分とは違う価値観と思いながら、どこか“愛すべき”ところがあるように感じてるところが良いです。 女性の探偵(訳)には善き隣人ってことで、ヘレンのアパートの大家のマージョリーが魅力的。 フロリダと言う街に住む男達がまた面白い。 作者は中毒患者と自ら呼ぶほどのミステリー好きだそうです。 「あの屋根裏部屋には十六人の女を絞殺した、とってもアブナい殺人鬼が隠れているかもしれないわ。ちょっと見にいってみましょう。」とわざわざ被害者になりにいくお馬鹿さんは大嫌い(訳者後書き)・・・とはなかなか言ってくれます。 その作者が自分が読みたいミステリーを書いているとのことなので、次回作を期待したいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年10月01日 23時30分18秒
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