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カテゴリ:小説・海外
『赤い夏の日』を買ったものの、シリーズの二作目だと知り、先に第一作のこちらから読んでみました。
スウェーデン推理作家アカデミーの最優秀新人賞受賞作だそうです。 あらすじはamazonからのコピペ。 ひさしぶりに聞いた故郷の町の名は、首都で働く弁護士のレベッカにとって、凶事の前触れだった。 北の町キールナの教会で若い説教師が惨殺されたのだ。そのニュースが流れるや、事件の発見者で被害者の姉のサンナから、レベッカに助けを求める連絡が入る。 二人はかつては親友の仲であり、レベッカ自身もその教会とは深い因縁があった。 多忙な弁護士業務を投げ捨てて、レベッカは北へと飛びたった……北欧発傑作サスペンス 教会内で若い説教師ヴィクトールが殺される。 その姉・サンナが容疑者扱いされ、主人公・レベッカに電話してくる。 ヴィクトールは“パラダイス・ボーイ”と呼ばれる、かつて生死をさ迷う事故にあった時に、天国に訪れた経験を持つ、“我らが力の源教会”のシンボル的存在だった。 レベッカはサンナに弁護士としての仕事まで頼まれてしまうんですが、実は税金関係の仕事が専門なんですね。 そして故郷の町・キールナには苦い思い出がある。 にも係わらず、レベッカはサンナの頼みが断れずに、事件に深く係わっていく。 レベッカという主人公がとても良いのです。 良い信徒であろうとした若い頃。 その時の迷いや焦り、そして愚かさ。 捨てたいと思っていた過去なのに、否応なく向き合わなければならない現在。 時に愚痴を言いながらも、事件の核心に迫っていきます。 社会的に“立派”な立場の人たちの汚い面を暴いていくレベッカ。 それはレベッカの正義感からであり、サンナの子供達への思いがあるから。 けれど決して友人・サンナの子供だからではなく、ラストまで読めば、人として子供は守らなければならないと言う彼女の真の部分の良さが感じられる。 スウェーデンの北の町の冬の描写が素晴らしい。 彼女の亡くなった祖母の家のご近所さんのシヴィングが魅力的人物です。 面白いミステリーでした。 あくまで個人的に・・・ですが。 それはそれは美しかったと言う“パラダイス・ボーイ”ヴィクトールの人間の部分に興味を惹かれるんですよね。 その描写があれば嬉しかったな。 イエ、本当に個人的な好みの問題です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年01月07日 15時44分30秒
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